「『アホ毛』は抜いちゃだめ!」、美容師に聞く原因と対策、目立たなくする方法は?
せっかくキレイに髪をまとめたりスタイリングしたりしても、ピョンピョンと飛び出てくる短い毛。一般的には「アホ毛」と言われ、せっかくのヘアスタイルも決まらず悩む女性も多いでしょう。「アホ毛」の原因や予防法について、「Wam: hair &total beauty」オーナースタイリストの嶋田純子さんに聞きました。
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■美容専門用語ではない「アホ毛」、若者言葉から浸透
一般的に言われる「アホ毛」とは、髪の毛の一部が他の髪の毛と違う方向に伸びてしまったり、短く切れてしまったりして、頭頂部や額周りなどに飛び出してしまう現象です。美容専門用語ではなないものの、「現場でのサロンワークで『アホ毛』という言葉を聞いたり、使うことも多々あることは事実です。今や、誰にでも通じる言葉となっているとは思います」(嶋田さん、以下同)とのこと。
「『アホ毛』という言葉は20世紀期後半以降の日本(関西)で、若者の間で使いだしたことが始まりのようです。頭髪の表面からピンピンと跳ね出てしまう短い髪のことをそう呼びます。『あほ』と『毛』を連結させた言葉で、『アホみたいな毛』『アホっぽい毛』ということからきているようです」
■アホ毛の原因とは? 睡眠不足やホルモンバランスの崩れも影響
【ヘアサイクルの影響】
「一番に考えられるのは、ヘアサイクルの影響です。男性の髪は3〜5年、女性の髪は4〜6年で生え変わるのですが、その成長段階の短い毛がピンピン跳ね出て目立ってしまいます。ヘアサイクルは色々な影響により乱れることがあり、そのことによりアホ毛がやたら多いと感じる時があると思います。
ヘアサイクルの乱れは、睡眠不足、栄養バランスの偏り、自律神経やホルモンバランスの崩れが原因となることが多いです。加齢によるヘアサイクルの乱れによって生え変わりが早くなり、短い毛が増える→アホ毛が目立つということもあります。
サロンワークでは、女性の産前産後、生理不順、ホルモン系の薬の服用が原因だと思うことが多いです。最近では、コロナ感染後の脱毛により、一気に生えてきた短い髪が立ち上がることによるアホ毛を気にされているケースもよくありました」
【毛質・白髪】
「アホ毛と言われる短い毛が目立つ原因は、毛質にもよります。同じ人の毛でも1本1本太さが違うので、太くてハリやコシがある毛は特にピンピンと目立ってしまうでしょう。
ちなみに白髪はキューティクルが黒髪の1.5倍あるといわれていて、黒髪より太さがあるので、飛び出てきやすいです。黒髪の割合が多いなかで、短い白髪が混じっていると視覚効果で特に目立ち、気になるでしょう。また、くせのある髪質でうねりが強いと、髪の表面から、くせのある短い毛が跳ね出てきやすいということもあります」
【髪の乾燥による静電気】
「幼いころ、下敷きを頭皮にこすりつけたら、髪が下敷きにくっついてきて立ち上がった経験はありませんか? あれです(なかったらごめんなさい)。頭皮や髪の毛の水分量が少なすぎると、静電気により短い髪が浮き上がりやすくなります。天候によっても空気の乾燥、エアコンによる室内の乾燥、または化学繊維の衣類を着ることによっても静電気が起きやすくなり、アホ毛が目立つ原因になります」
【美容師に自分に合ったシャンプーやトリートメントを相談】
「まず、自分の髪質や頭皮に合ったシャンプーやトリートメントを専門家に選んでもらうことがもっとも重要です。ただ、保湿効果や補修効果が高いものが適しているとも限りません。逆効果になることもあるので、選ぶ際は必ず担当美容師に相談していただきたいです。シャンプーやトリートメントの回数なども、使用する製品やアホ毛の原因にもよるので、それらも含め相談してもらいたいと思います。
アホ毛は根元の短い毛が立ちあがったものなので、美容室で根元付近をカットすることで整えることはできません。ただ、髪のダメージでもつれてひっかかることにより、ブラッシングやシャンプーの際、ヘアサイクルの脱毛期を迎えていないまだ生え変わる時期がきていない髪が抜けてしまうような場合は、ダメージ部分をカットすることで抜け毛を防ぎ、根元から生えてくるアホ毛を防ぐことにはなります」
【スタイリング】
「朝のスタイリングでは、根元(地肌)から、水やスタイリングウォーター等でしっかり濡らし、頭部の上からドライヤーの風を当てて、立ち上がった短い毛を抑えるようにセットしましょう。それでも立ち上がりが直らない場合は、クリームやワックス、オイル等を馴染ませておさえるように、目の細かいコームなどでおさえましょう。最近では、アホ毛をおさえるためのスティックタイプのスタイリング剤も売られているようなので、活用してみてもよいかもしれません」
【ヘアサイクルの乱れを整える】
「正常なヘアサイクルであっても、生え始めの短い髪は誰にでもあるもの。あまりにも『アホ毛』の量が多く、目立つようであれば、ヘアサイクルが乱れていることを疑ってみましょう。ヘアサイクルの乱れはホルモンバランスが崩れることで起きることが多いので、食事や運動、睡眠などの生活習慣を見直すことも必要かもしれません」
「アホ毛が気になっても、絶対に無理に抜くことはしないでください。抜いてもまた生えてきて、繰り返しになるだけですし、髪の毛を抜くことは頭皮や毛根を傷つけるだけで薄毛の原因にもなりかねません。ご紹介した予防法や対策をぜひ参考にしてくださいね」
【監修者】嶋田純子
株式会社PLAS Wam 代表取締役 兼 ヘアー&トータルビューティーサロン「Wam: hair &total beauty」オーナースタイリスト。美容師になってからの重度の手荒れと、幼少期からの重度のアトピー性皮膚炎に苦しんできた経験から、同じように肌の弱い方が安心して使えるよう、自身が良いと実感した馬油を主成分とした敏感肌専用スキンケア商品を開発、販売している。
【ビフォーアフター写真】「若作りと見られたくない!」大人女子の前髪アリ or ナシ問題…'韓国風前髪'が解決!
■美容専門用語ではない「アホ毛」、若者言葉から浸透
一般的に言われる「アホ毛」とは、髪の毛の一部が他の髪の毛と違う方向に伸びてしまったり、短く切れてしまったりして、頭頂部や額周りなどに飛び出してしまう現象です。美容専門用語ではなないものの、「現場でのサロンワークで『アホ毛』という言葉を聞いたり、使うことも多々あることは事実です。今や、誰にでも通じる言葉となっているとは思います」(嶋田さん、以下同)とのこと。
■アホ毛の原因とは? 睡眠不足やホルモンバランスの崩れも影響
【ヘアサイクルの影響】
「一番に考えられるのは、ヘアサイクルの影響です。男性の髪は3〜5年、女性の髪は4〜6年で生え変わるのですが、その成長段階の短い毛がピンピン跳ね出て目立ってしまいます。ヘアサイクルは色々な影響により乱れることがあり、そのことによりアホ毛がやたら多いと感じる時があると思います。
ヘアサイクルの乱れは、睡眠不足、栄養バランスの偏り、自律神経やホルモンバランスの崩れが原因となることが多いです。加齢によるヘアサイクルの乱れによって生え変わりが早くなり、短い毛が増える→アホ毛が目立つということもあります。
サロンワークでは、女性の産前産後、生理不順、ホルモン系の薬の服用が原因だと思うことが多いです。最近では、コロナ感染後の脱毛により、一気に生えてきた短い髪が立ち上がることによるアホ毛を気にされているケースもよくありました」
【毛質・白髪】
「アホ毛と言われる短い毛が目立つ原因は、毛質にもよります。同じ人の毛でも1本1本太さが違うので、太くてハリやコシがある毛は特にピンピンと目立ってしまうでしょう。
ちなみに白髪はキューティクルが黒髪の1.5倍あるといわれていて、黒髪より太さがあるので、飛び出てきやすいです。黒髪の割合が多いなかで、短い白髪が混じっていると視覚効果で特に目立ち、気になるでしょう。また、くせのある髪質でうねりが強いと、髪の表面から、くせのある短い毛が跳ね出てきやすいということもあります」
【髪の乾燥による静電気】
「幼いころ、下敷きを頭皮にこすりつけたら、髪が下敷きにくっついてきて立ち上がった経験はありませんか? あれです(なかったらごめんなさい)。頭皮や髪の毛の水分量が少なすぎると、静電気により短い髪が浮き上がりやすくなります。天候によっても空気の乾燥、エアコンによる室内の乾燥、または化学繊維の衣類を着ることによっても静電気が起きやすくなり、アホ毛が目立つ原因になります」
【美容師に自分に合ったシャンプーやトリートメントを相談】
「まず、自分の髪質や頭皮に合ったシャンプーやトリートメントを専門家に選んでもらうことがもっとも重要です。ただ、保湿効果や補修効果が高いものが適しているとも限りません。逆効果になることもあるので、選ぶ際は必ず担当美容師に相談していただきたいです。シャンプーやトリートメントの回数なども、使用する製品やアホ毛の原因にもよるので、それらも含め相談してもらいたいと思います。
アホ毛は根元の短い毛が立ちあがったものなので、美容室で根元付近をカットすることで整えることはできません。ただ、髪のダメージでもつれてひっかかることにより、ブラッシングやシャンプーの際、ヘアサイクルの脱毛期を迎えていないまだ生え変わる時期がきていない髪が抜けてしまうような場合は、ダメージ部分をカットすることで抜け毛を防ぎ、根元から生えてくるアホ毛を防ぐことにはなります」
【スタイリング】
「朝のスタイリングでは、根元(地肌)から、水やスタイリングウォーター等でしっかり濡らし、頭部の上からドライヤーの風を当てて、立ち上がった短い毛を抑えるようにセットしましょう。それでも立ち上がりが直らない場合は、クリームやワックス、オイル等を馴染ませておさえるように、目の細かいコームなどでおさえましょう。最近では、アホ毛をおさえるためのスティックタイプのスタイリング剤も売られているようなので、活用してみてもよいかもしれません」
【ヘアサイクルの乱れを整える】
「正常なヘアサイクルであっても、生え始めの短い髪は誰にでもあるもの。あまりにも『アホ毛』の量が多く、目立つようであれば、ヘアサイクルが乱れていることを疑ってみましょう。ヘアサイクルの乱れはホルモンバランスが崩れることで起きることが多いので、食事や運動、睡眠などの生活習慣を見直すことも必要かもしれません」
「アホ毛が気になっても、絶対に無理に抜くことはしないでください。抜いてもまた生えてきて、繰り返しになるだけですし、髪の毛を抜くことは頭皮や毛根を傷つけるだけで薄毛の原因にもなりかねません。ご紹介した予防法や対策をぜひ参考にしてくださいね」
【監修者】嶋田純子
株式会社PLAS Wam 代表取締役 兼 ヘアー&トータルビューティーサロン「Wam: hair &total beauty」オーナースタイリスト。美容師になってからの重度の手荒れと、幼少期からの重度のアトピー性皮膚炎に苦しんできた経験から、同じように肌の弱い方が安心して使えるよう、自身が良いと実感した馬油を主成分とした敏感肌専用スキンケア商品を開発、販売している。