ヘンリー王子がメーガン妃との婚約を発表した2017年11月。アメリカ人、しかも人気ドラマに出演している俳優が王子の心を射止めたことに世界中がびっくり。英米マスコミは、どうやってロイヤルと出会い、恋に落ち、エリザベス女王に認められるに至ったのか祝福しつつ詮索した。その中で妃が女王と初めてお茶をする前に、カリフォルニアのパサデナにあるローズツリーコテージというイギリス風のティールームにマナーを学びに行ったことが発覚、大きく報じられた。今だったら「ちゃんとマナースクールに行くべきだ」という批判が起きそうだが、当時は微笑ましいエピソードとして紹介された。

そのティールームのオーナーで妃にお茶のマナーを教えたエドモンド・フライが最近新聞「サン」のインタビューに答え注目を集めている。フライは王子と妃が王室離脱を発表したとき2人の決断を支持。「妃はとても特別な女性。世界を変え、さまざまな善行を成し遂げる人だ」「アメリカは寛大な人々がいる素晴らしい国だ。王子も妃と一緒に大成功を収めるだろう。ここはチャンスに溢れた国だ」と称賛していた。フライもイギリス出身で、アメリカ人女性と結婚したのをきっかけにカリフォルニアに移住した。

しかし今は見方が一変。「王子が家族について語ったことにびっくりした。普通の人、慎ましい生活をしている人は自分の隣人について2人のように語ったりはしない」とコメント、王子と妃がマスコミを通じて王室やロイヤルファミリーを非難したことに驚きを露わにした。「最初に王室離脱を言い出したとき、2人は世界の大使になりコモンウェルスに貢献し障がいを持った人に関わりたいと話していた。素晴らしい機会があったのに、今はそういう話は聞こえてこない」「Netflixの番組やオプラのインタビューで王室の人種差別に言及するようになり、それらが損なわれてしまった」。

フライ曰く「このコテージに来る客たちが今話すのはチャールズ国王とカミラ王妃のことだけ」「メーガンやヘンリーのことには触れもしない。そのことを話したくないのだと思う。妃に関する本をプレゼントすることももうできない」。客の中には「私はチャールズ国王を支持する」とフライにわざわざ言う人もいるという。かつては婚約発表時の王子と妃の2ショットを等身大のボードにして店に置き、「妃はここですべてを学んだ」とマスコミにコメントしていたフライ。王子と妃が王室と対立していることを悲しむ以上に、「妃がマナーを習いにきたティールーム」がもはやセールスポイントにならなくなったことにがっかりしているもよう。