【難読】“いじむ”じゃありません!「苛む」の正しい読み方

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本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?

社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。

今回考えるのは「苛む」の読み方です。

“いじむ”かな? と思った方は、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。

■「苛む」の読み方は?

「苛」は、「苛立つ」や「苛める(いじめる)」という読み方を知っている人もいるでしょう。

しかし、「む」の送り仮名をつけて、“いら(む)”や“いじ(む)”と読むのは、なんだか変な感じがしますよね。

気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“さいなむ”と読みます。

■「苛む」の意味と使い方

『デジタル大辞泉』によれば、「苛む」の意味は以下のように解説されています。

さいな・む【▽苛む/×嘖む】
[動マ五(四)]《「さきなむ」の音変化》

1 𠮟ったり責めたてたりする。「われとわが身を―・む」
「かかる文見すれば、おとど、母宮、―・むとて」〈宇津保・嵯峨院〉

2 苦しめる。いじめる。「不安の念に―・まれる」「切り―・む」
「牛頭馬頭 (ごずめず) の獄卒に―・まれて」〈芥川・地獄変〉

「苛める」と同じように、強く責める、苦痛を与えるというニュアンスで使われる言葉です。

「孤独に苛まれて」なんて、歌の歌詞などで聞いたことはないですか。

■読めない漢字はきっとまだまだたくさん

あなたは「苛む」を正しく読むことはできましたか?

きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。聞いたことはあっても、漢字は知らなかった人が多いかもしれませんね。

実は「苛む」は、枕草子にも登場する古い歴史のある言葉なんです。そこまで使う機会は多くないかもしれませんが、そんな豆知識と共に覚えておいて損はないですね。

(ななしまもえ)

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