桃の美味しい季節ですが、薄い皮や大きな種が面倒で、なかなかうまくカットできないという人もいるかと思います。

今回は、タカノフルーツパーラーの森山登美男フルーツクチュリエに聞いた「正しい桃のむき方」をお伝えします。

桃を流水でくるくる回す

まずは洗い方が重要です。森山さんによると、桃を手で洗うのはNG。「流水」で洗うのがいいそうです。

「桃は、繊細で柔らかくなってくると、手で持った際に指の跡もついてしまいます。押されたところは、どうしても色が変わってしまいます」(森山さん)

水をはったボウルやバット桃を入れ、桃に流水が当たるように20〜30秒(水の流水のパワーによって多少異なる)流します。桃が流水でくるくる回っている状態であればOK。流水の力で桃の毛が流れ落ちていきます。

ちゃんと洗えているか心配であれば手で触ってもいいですが、ボウルの中で桃がくるくる回っている時、毛が表面にたくさん浮いてくるので、それを確認できればほぼ大丈夫とのこと。

「桃の表面の毛がなくなればいいので、(流水で)放っておけばいいんですよ」(森山さん)

次に切り方です。桃の完熟度にかかわらず、失敗しない方法は、皮をむく前にカットすること。

まず、種に沿って半分にカットします。その際、ペティナイフを持った手の方の脇をしめることが大事。脇をしめると力が入り過ぎないので、桃の果肉を傷つけることなく、うまく種が取り出せます。

8等分くらいにカットしたら、果肉と皮の間にペティナイフを入れてすべらすようにナイフを動かすとキレイにむけます。まな板とナイフが常に平行になるよう意識するとうまくいきますよ。

お皿に盛るときも、先に皮を敷いてから果肉を盛り付けるのがポイント。見た目も映えますし、果肉がすべってしまうのも防げます。"皮の有効な使い方"ですね。

このテクニックは、2021年7月26日にオンラインで行われた「桃サミット2021」というイベントで紹介されたのですが、参加したお菓子づくりが趣味という50代女性も、桃の洗い方には驚いていました。

「いつも水をかけながら、手でリンゴを洗うように洗っていました。なので、手で洗わないというのは、びっくりです。流水で桃のうぶ毛が取れるなんて...知りませんでした」

自宅で桃を食べるときのご参考に。