【震災】避難所での生活で「絶対注意してほしい」症状2つ

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まず、この度の地震で被害に遭われた熊本の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

避難所での生活を余儀なくされている方もいらっしゃるでしょう。まだ余震の心配やご自宅の状況などご不安が多い中での避難所生活は、とてもお辛いことかと思います。

今回は健康管理士の筆者が、避難所生活における二次災害とも呼べる“体の不調”の予防策をご紹介します。

■1:できる限り水分補給を「脱水症状」には要注意

避難所のトイレの数は限られているので、トイレに頻繁に行かなくていいように水分を控えてしまい、知らないうちに脱水症状になっていることもあります。

飲料水が確保できているなら、喉の渇きを感じる前にしっかり水分補給をするよう心掛けて下さい。

特に小さなお子さんやご高齢者が身近にいらっしゃるなら、トイレを我慢させない、喉の渇きを我慢させないよう声掛けなどをこまめにしてあげましょう。

■2:エコノミークラス症候群は「初期症状」を見逃さないで

長時間にわたって体を動かさずじっとしていることで足の血流が悪くなり、血管内に血の塊ができやすくなります。この血の塊が血流に乗って肺に運ばれ、肺の血管が詰まってしまうことがあるのです。これを“エコノミークラス症候群”といいます。

初期症状としては、太ももより下の部分が赤くなってむくんできたり、痛みを感じたりということがあげられます。

もしそのような症状に当てはまるなら我慢せず、避難所の管理者や市の職員などに申し出て診察してもらいましょう。

我慢しているといつのまにか症状が進行し、胸の痛みや呼吸困難、ひどいときは失神したり命にかかわってくる場合もあるので、有事での体調不良には早期の対処を心掛けて下さい。

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高齢者や妊娠中、出産から間もない女性、過去に脳梗塞や脳血栓、心筋梗塞を経験した人、下肢静脈瘤のある人や経口避妊薬(ピル)を飲んでいる人は“特に”注意が必要です。

予防するには最低でも1時間に1回、5分ほどでいいので、足首を回したり立ちあがって屈伸をしたり、足の血流を促すようにしましょう。

歩く事に差支えがなければ、短い時間でも歩くようにしましょう。

車内で避難生活をされる場合はできるだけ衣服をゆるめ、こまめに車外に出て伸びをしたり屈伸をするなど、体を動かすよう心掛けて下さい。

災害直後はいろいろなことが起きすぎて自分の身体の異変に気付かないこともありますが、むくみなどを意識してチェックし重症化を防いで下さいね。

改めて、心よりお見舞い申し上げます。

【筆者略歴】

※ SAYURI ・・・ 長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

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