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女性の誰もが年齢を30代、40代と重ねていくなかで、20代の頃のお肌のお手入れや健康管理のままではダメだと気づく。基礎化粧品を中心に美容商品のなかには、オーガニックの天然成分によるナチュラルな感覚を大事にしたエイジングケアや、化学・医療分野の最新技術を活かしたケミカル系のコスメアイテムなど、エイジングケアを謳ったあらゆるコンセプトの商品が巷にはあふれている。

そこで今回veritaでは、30代〜40代、そしてさらにその先へと年齢を重ねていく女性のために、いつまでも自分らしい美しさを保つ、賢いエイジングケアについて本音で語るスペシャル対談を実施。今回、長年美容業界で活躍され、ありとあらゆる美容商品やエステ、クリニックでの施術を体験されてきた美容のプロともいうべき二人に登場いただく。美容関連商品PRに携わる(株)ラフィネスタイル代表の大里有里砂さん(写真右)と、女性誌を中心とした美容記事を執筆されているフリーランスライター磯野文子さん(写真左)だ。美容のプロたちの目に映る最新コスメやその成分について鋭い意見が交わされるなか、最新トレンドを踏まえながらも、自分にとって本当に必要なエイジングケアについてお二人の意見を伺った。

30代から実感するお肌の変化とその対処法とは?

磯野さん:30代になってから特に思うのは、肌が季節ごとに変わりやすくなったということですね。自分は特に肌に合わない成分はあまりないのですが、たとえば自然派コスメを使ってもピリピリしてしまうことがあったり、そういう時は逆にケミカルな成分が配合されたクリニック系のコスメが良かったりもするので、このコスメを絶対に使い続けたい、というようなこだわりよりも、むしろその時の肌状態に合わせて、いろんなアイテムを比較しながら使い分けています。

verita編集部: それ、よく分かります。若い時よりも季節の節目などで肌が揺らぎやすくなって、これまでは問題なく使えていた製品でも、肌の状態によって使えないものも出てきたりしますよね。

磯野さん:そうなんです。だから、必ずしも自然派コスメがいいというわけでもなく、毎日変化のある肌に合わせたコスメ選びをすることが必要になってくると思います。

大里さん:私の場合は、これまでの仕事柄、ドクターズコスメを使うことが圧倒的に多いのですが、どんなコスメを使うにしても、基本となる洗顔や保湿ケアをしっかりとすることが何より一番大切になるんじゃないかと思いますね。

編集部:年齢を重ねてくるとどうしても、疲れがたまりやすくなったりして、肌状態も含めた全体の健康意識は上がってくると思いますが、その時々の状態に合わせて有効なコスメを見極めることが必要になるんですね。

磯野さん:そう思いますね。若い時はどんなにいいコスメを使ってもあまりその効果を感じることはなかったのですが、段々と質が良いコスメと悪いコスメの違いもより実感するようになってきました。年を重ねるごとに厚塗りじゃない化粧をしていきたいものですよね。だからこれからはやはり、自分の年齢に応じたケアも必要になってくるのだと思います。

エイジングケア成分の実力。パワフルな効果を期待できるプラセンタとは?

編集部:エイジングケア成分と知られるいくつかの美容成分のなかでも、パワフルな効果で知られるプラセンタですが、お二人はプラセンタについてどんなことをご存知ですか?

磯野さん:プラセンタのコスメについて仕事で何度かプラセンタコスメについて記事を書かせていただいたことがあるのですが、胎盤のエキスであること。赤ちゃんが受精卵から人となるための成長の源であることで、それはものすごい成長のエネルギーが含まれているのだという認識はありますね。

大里さん:私もクリニックに勤務していたのでプラセンタ注射などはごく一般的なものだと思っています。プラセンタエキスというのは本当に美肌を含めて、元気になったり、ホルモンバランスを整えるなど、若返りに対してすごく万能な成分だと思います。実感としても、肌がきれいになるだけではなく身体全体が元気になったということでリピートされる方も多く、人気の高い成分です。

磯野さん:更年期のための薬としては医学的にも認可されていますよね。

大里さん:そうですね。ただ注射や飲む製品になるとかなり高額になるため、プラセンタのパワーを日常的なエイジングケアのなかに取り入れるなら、コスメ製品のように肌に塗るアイテムもとても有効だと思います。

プラセンタと並ぶ優秀成分EGF

磯野さん:プラセンタエキスと並んで、ここ5,6年はエイジングケアの筆頭にくる成分がEGF(イージーエフ)ですよね。プラセンタ、EGF、ヒアルロン酸、マリンコラーゲンあたりがエイジングケアの最強成分などといわれます。私自身はどれかをずっと使い続けるということはなく、すごく疲れたなと思う時や、乾燥がひどいなと感じる時はこうしたエイジングケア成分が含まれたものを使いたいなという気分にはなりますよね。


大里さん:EGFは開発された当初は1gで8千万円もしたと言われるキャッチコピーがつく、ノーベル賞を受賞したというあの成分ですね(笑)。私がずっと使い続けてきたのは、このEGFが配合されたコスメだったんです。でも実はEGFって成分が発見された時は、豚の大腸菌で培養された成分だったんですよね!そのインパクトが強すぎて、よく覚えているのですが、今では技術が進歩してさまざまな方法でうまく培養できるようになっているようです。

編集部:それは驚きの事実ですね!私も知らなかったです。お二人ともエイジングケア成分についてよくご存じのようですね。

成分の配合割合や加工技術で変わるエイジングケア効果

編集部:ところで、強力な成分であればあるほど、それがどんな方法で作られ、処方されているんだろうということも改めて気になりますね。また価格も高くなると思いますが、強力なコスメの質や価格についてはどうでしょうか。

磯野さん:いい成分が入っているとそれなりに値段も高くなるのは当然と思いますが、その成分がどれだけの量や割合で配合されているのか、また配合のされ方や加工のされ方で肌への浸透率や効果も変わってくると思うので、そのあたりは消費者側からすると、実際問題分かりにくい部分でもありますよね。

大里さん:それぞれにオリジナリティのある成分や処方の仕方などが商品特徴として謳われていますよね。少し前まで、リボゾーム加工なども流行っていましたよね。成分の粒子をカプセル状にして肌の奥まで浸透させるというものが流行ったり。いずれにしても基準をちゃんとクリアしたものが製品にはなっていると思いますが、磯野さんがおっしゃるように、どういうチェックがされているのかについてやはり気になるところ。逆にその辺の情報を知ることができると、そのコスメに対する安心感もより増すものなのかなと思います。

編集部:なるほど、ただ単に価格に見合う、良い成分が入っている、ということだけでなく、配合割合や加工技術もコスメ選びのポイントにされているってことですね。

大里さん:選ぶポイントは本当に人それぞれではあるのですが、私の場合はプラセンタは"質"ですね。成分由来や安全性も確認したいところです。EGFに関してはもともと超高価な成分であるだけに、商品価格に見合うだけの"量"がきちんと配合されているかもチェックポイントになると思います。  ≫2へつづく

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