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「国民総幸福量」というユニークな政策を掲げる国として注目されることが多かったヒマラヤの小国ブータン。ここ数年、ブータンへの旅に関心を持つ人が増えているのをご存じだろうか。私たちがブータンに引きつけられるその魅力とは一体何だろうか? 昨年11月に、ブータン第5代国王夫妻が来日したことは記憶に新しい。被災地のみならず、日本中に感動を巻き起こし、一躍、時の人となったブータン国王は弱冠31歳、王妃は21歳。なぜこれほどまでに魅力あふれる人柄と心に響くことば力をもつに至ったのか。その秘密はいまなお国民からの絶大なる人気と信頼を誇る父、先代国王をはじめブータン王室の素顔をひもとくことで明らかにされていく。

そんなブータン王室の意外な素顔に迫る一冊『ブータン王室はなぜこんなに愛されるのか 心の中に龍を育てる王国のすべて』が今年2月に出版された。著者の田中敏恵さんは、この5年で8回のブータン取材を敢行し、国王夫妻の来日時には京都にも同行しプライベートな茶会にも招かれている。本書では、「ブータン王室」の知られざる帝王学からロイヤルウエディング、日常の暮らしぶり、国民との絆までが初めて明かされる。知られざるブータン王国の「幸福のあり方」を知れば、改めて私たちの日常を見つめ直し、きっとあなたの心に響くものがあるに違いない。ぜひ一読することをおすすめしたい。

ブータン王室はなぜこんなに愛されるのか 心の中に龍を育てる王国のすべて
著/田中敏恵、1,470円(税込み)
小学館刊
2012年3月4日発行

田中敏恵 Toshie Tanaka

文筆家。旅、食、建築、文芸まで独自の美意識で取材・執筆し、雑誌を中心に幅広く活躍中の文筆家。ブータン第4代国王が譲位を宣言した2006年から、これまで8回にわたりブータンを取材。雑誌やテレビ、ラジオ、講演などでその魅力を紹介することをライフワークにしている。共著に『未踏 あら輝 日本一予約の取れない鮨屋』(講談社)がある。