世界中で大ヒットしたオリジナル版「ゴシップガール」に出演していたシャネル・マヤ・バンクス。3話にだけしか出てこない端役だったので、残念ながら彼女の名前を覚えている人は少ないはず。でもここにきて知名度が急上昇、連日ニュースを賑わせている。

雑誌『Usウィークリー』の報道によるときっかけはシャネルが行方不明になっているとして彼女と彼女の従姉妹が騒ぎ出し、ロサンゼルス警察に届けを出したこと。従姉妹は「シャネルから5日間も連絡がないのはおかしい」と主張。マスコミに対して「彼女が2日以上、私や母親に連絡をくれないことはない。シャネルは私にとって姉のような存在だ」と訴えていた。ところがこのニュースが大々的に報じられた数時間後、シャネルが地元のロサンゼルスであっさり発見された。警察のスポークスパーソンは「彼女は無事だ。危険な状況ではない。警察の行方不明者リストからは除外され、捜査は終了した」と発表した。

これだけだとシャネルが単なるお騒がせセレブになってしまうけれど、話はここで終わらなかった。彼女は発見されたその日に犯罪報道番組「True Crime News」に声明を発表。「私の名前はシャネル・バンクス。36歳のアメリカ人だ。私の居場所についてとても心配している、いわゆる家族によって行われてきた儀式−虐待、心理操作、まったく終わりのない苦しみを無防備な赤ちゃんの頃からずっと黙って背負ってきた」と告白した。発見された後「警察と面会し、私に問題がないことだけでなく自分がついに自由になったことを確認した」という。

シャネルは虐待の詳細については明かしていないが、宗教的な環境で暮らしていたことを匂わせている。「彼らから一度ジーザスに会えば自由になれると言われた。だから私は6日前、夫に私が好きな牧師から洗礼を受ける予定だと言った。夫は私を空港まで送ってくれ、私は1週間休みをとった。でも私はこれを檻から脱出するチャンスだと思った」。彼女を心配しているように見えた家族が、実は失踪原因であることを示唆している。ちなみにシャネルは声明の中で「高い地位にある人」に対して「私を助けてほしい。手を差し伸べてください。私はもう二度と自分に沈黙を許さない。少なくとも加害者たちについては。36年間、私は忌まわしい虐待に耐えなくてはならなかったのです」ともアピールしている。一体彼女の身に何が起きていたのか、今回の失踪劇で夫はどんな役割を果たしていたのか、全米のマスコミの調査が始まっている。