30代女性の8割が外出自粛で体重が増えた!?「コロナ太り」「コロナ痩せ」の実態～その1～

2020年5月9日 17時0分

新型コロナウィルス感染拡大防止のために、リモートワークになったり外出自粛になったりして、体重が増えることを「コロナ太り」という。企業向け健康支援アプリ『カラダかわるNavi』が4月9日に発表した調査分析結果によると、外出自粛やテレワークの導入で運動量が全体的に減っていることからもわかるように、「コロナ太り」の原因は運動不足だ。

ではその実態はどうなのか。Suits WOMANでは自粛にまつわる体型変化について、首都圏在住の30代の女性30人にリサーチ。8割の人がコロナ禍以前よりも体重が増えていると答えた。

そのうちにこの1か月で体重が5キロ以上増えた人2名と、その一方で3キロ以上痩せた人2名にインタビューした。まずは「コロナ太り」した女性たちのケースをご紹介しよう。

「通勤」がなくなり、家から出ず10キロ太った

「コロナ太り」は、通勤がなくなったことが原因だと考えている人は多い。

埼玉県浦和市の実家に住み、コロナ以前は丸の内のオフィスまで60分以上かけて通勤していた持田真美子さん（仮名・38歳・身長160㎝）の体重は、3月末は55キロだったが、5月1日に65キロを超えた。

「通勤と外回りで一日1万5000歩は歩いていたのに、今は家から出ないから40歩程度かもしれません。思えば通勤はハードなエクササイズだった。ノートパソコンを入れた7キロはあるトートバッグと3キロはあるサンプルが入ったビニール袋を持って、駅の階段を毎日のように登っていたんですから。今は明らかに筋力も落ちています」

真美子さんの仕事は、商品のプロモーションだ。

「一応、リモート会議はしているのですが、『どうせがんばっても自粛でしょ？』『イベントはしばらくできないでしょ』という停滞した空気になっている。コロナは天災だから抗えない。天災が相手だから、いくらでも言い訳を重ねられる。それに今、仕事を頑張っても、緊急事態宣言が延長になると全部中止になる。そう思うと、何をする気にもならないです」

会社は事実上開店休業状態だが、大手に類するので給料は全額支払われており、会社からは「状況を見て、各々が判断するように」というメッセージが来ている。

「それって、意味ないメッセージ。会社の看板背負っているのに、個々で判断できるわけがない。それに、動くと叩かれる。家でゴロゴロしているしかないです」

10キロ太った原因は、母親の作る1日3回の食事をきっちり食べて、不安になったり寂しくなったりすると間食しているからだという。日々の買い物や食材の買い出しも、両親頼み。ほとんどの家事を両親が行なっている。

「父が商社勤務で、専業主婦にならざるを得なかった母は、私がキャリアアップするのが生きがいで、一切の家事をさせなかった。だから私は家事ができないし、する気もありません」

トドのような体型になった娘を、60代後半の両親が何も言わず世話をしているという。

コロナウィルスに感染したら、高血圧と肥満でハイリスクになるかもしれない

酒量が爆増した一人暮らしの39歳女性

高橋弓子さん（仮名・39歳・身長158cm）は、3月末にリモートワークになってから、体重が50キロから5キロ増えた。

「それまで、やせ型だったので外見の変化は健康的になったレベルだと思います。私が太った原因は、飲むお酒が増えたこと。一人暮らしで、話相手もおらず、不安が増大するとついお酒に手が伸びてしまうんです」

音楽関連会社に勤務し、イベントのプロモーターのアシスタント業務をしていた。弓子さんの言葉を借りれば『お先真っ暗』だという。

「ウチの会社は、大小のイベント、フェスの運営をしていたので大打撃です。外食産業どころではない話です。会社も10年かけて音源の売り上げから、イベント収入にシフトした。その矢先のコロナ禍。今もアーティストの関連グッズが売れてはいますが、コンサートがないのに、“ちょい高”のグッズがいつまでも売れるとは思えない」

毎週1回のリモート会議で、約10人のチームメンバーが集まる。業務報告はLINEで行なっている。ただ、そのメンバーが4月末から櫛の歯が欠けるように減っていく。

「契約更新されなかったり、転職したり……幸い、私にはこまごまとした業務の仕事がありますが、それだっていつ切られるかわからない。とりあえず、6月末までの給料は払われるそうですが。そんな生活をしていると、もともと上が130と高めだった血圧が上がりました。今は上が150弱。コロナに感染したら、かなりヤバい」

弓子さんは、3月末、1日3本のチューハイ（350ml・アルコール5 %）を飲んでいた。日を追うごとに酒量は増え、1か月半後の今、ストロング系（350ml・アルコール9％）のチューハイを6本以上飲んでいるという。

「毎日、数時間は仕事をしていますし、友達同士のリモート飲み会もあるから孤独ではない。リモートワークでわかったのは、自分の仕事に誇りを持っている人は、きちんとしている。会議や飲み会に遅刻しないし、きちんと意見を言う。つい遅刻してしまう私はダメだな……と思います。転職も考えましたが、この状況ではどうしようもない」

新型コロナウイルスが収束して、日常が戻ってくれば、また通常の日々が始まる。今はそのことを願いながら、酒量を減らすように努力しているという。