意外と皆知らない!ヘアマスクとトリートメントの違いを、美容師さんに聞いてみた
お風呂はゆっくり湯船に浸かることを大事にしている、アンリです。
もうペチャンコなんて気にならない! 帽子を脱いだあとのヘアアレンジ集
最近よく聞く『ヘアマスク』。皆さん使ったことはありますか?
使ったことがある人も、まだ使ったことがない人も、これから使ってみようと思っている人もこの“ヘアマスク”、トリートメントとの違いは何なのかご存知でしょうか?
今回は、舞台などで俳優さんのヘアメイクも担当する美容師の日熊太志さんに、ヘアマスクとトリートメントの違いを教えていただきました。
知ってた?トリートメントって実は○○が当たり前なんです。
皆さんが自宅で使っているトリートメント。恐らく1種類をシャンプーの後に使うだけだと思います。
ところが美容院でトリートメントをしてもらうときは、一度トリートメントをつけて、しばらくおいてから、次の、それまた次のトリートメントといったように、複数つけてもらっていませんか?
美容院でしてもらう例にあるように、トリートメントは実は2つに分かれているのが当たり前であり、それはなぜ分かれているかというと“2つに分けたほうが、髪に浸透し易いから”なんです。
そこで「じゃあなぜ、市販のトリートメントは2つに分かれてないの?」と思うと思います。
理由は、1つにすることでコストを抑えられて手間もかからないため、誰もが日常使いしやすくしているからなんです。
そして、1つにすることで、トリートメントのやり過ぎによるデメリットを防ぎ、絶妙なバランスで作られているからなんですよ(日熊さん)
ヘアマスクって一体何なの??
先ほどトリートメントは、主に2つに分かれていることをお話しましたが、具体的に何と何に分かれているのかというと“内部補修をメインとするもの”と“コーティングをメインとするもの”になります。
なぜ“2つに分けたほうが、髪に浸透し易い”かというと、先に毛髪の奥まで届くトリートメント成分だけを内部にしっかり届けた後に、その成分を毛髪の表面に留まってくれる、ちょうどコーティングの役割を果たすような成分で覆うからなんです。
以上のトリートメント自体の本質を知った上で、じゃあヘアマスクは何なのかというと、このトリートメントのひとつである“内部補修をメインとするもの”になるんですよ。
内部補修をしてくれるものになるため、どのような髪に使うと効果的なのかというと、やっぱりダメージヘアです。
乾燥がひどい髪はもちろんのこと、カラーやパーマ、紫外線などでダメージを受けた状態の髪に、ヘアマスクは効果的だと言えます(日熊さん)
トリートメントとヘアマスクの違いって?
上記の話を元に、市販のトリートメントとヘアマスクの違いで言いますと、市販のトリートメントは商品により程度はありますが“内部ケアとコーティングをミックスしたもの”でヘアマスクは“内部ケア専門”と考えるといいのでは思います。
ヘアマスクのような内部ケアの成分は“充分なヘッドマッサージ”と“15分以上の放置時間”で本領発揮されるので、これらに加えてラップをしたり、タオルを巻いたりして湿度をプラスすると、最高の効果を発揮してくれます。
自宅で皆さんが日常使いするような1つのトリートメントに関しても、内部ケアの成分が商品により程度はありますが入っているため、このようにして使うことが望ましいですね(日熊さん)
自宅使いにおすすめのトリートメントとヘアマスク
美容院でするような効果を期待したのであれば、2つ使いのトリートメントがやはりおすすめです。
最近はサロン専売品と言われるトリートメントも市販されているため、例えば『シュワルツコフのKUA(黄色)』や、楽天やアマゾンでも買える『ミルボンのプラーミア』などは、お手軽だと思います。
中でもサロン専売品の『パニエのAny(内部補修)とCalm (コーティング)』は、質が高くおすすめです。
それから、最近ローラさんのCMで話題の『パーフェクトビューティー モイストダイアン』シリーズは、ちょうどヘアマスクとトリートメントとセット使いができます。
ダメージケアにはアミノケラチンの茶、うねりにはキューティクルケラチンのゴールド、艶にはプラチナケラチンの白と、悩みに合わせた3種のヘアマスクのラインナップがあるので、より具体的に悩みに合わせた内部補修ができますね(日熊さん)
ヘアマスクを使う注意点
最後に日熊さんから、ヘアマスクを使う注意点を。
「トリートメントの内部補修やヘアマスクは、使いすぎると重くて乾かない髪になったり、手間をかけている割に効果がない感じになりやすくなります。
これが、最初に少し触れた“トリートメントのやり過ぎによるデメリット”なんです。そのため、使う頻度は週に一度、多くても2回が適切です」とのことですよ。
なんとなくトリートメントを使っていた人も、ヘアマスクとの違いを知ってすっきりしたのではないでしょうか?
教えてもらった効果的な使い方もぜひ実践して、手間をかけた分だけしっかり効果を得てくださいね。
【取材協力】 日熊太志
美容師、ヘアメイクアーティスト。美容室「KUMA SUN」オーナー。『早見芸術学園』にて特別講師を行うなど、サロンワーク、舞台メイクのみならず、多方面で活躍中。