ルノーの新型ルーテシア(写真のグレードはインテンス)/モデル:榊原莉奈(キャンパスクイーン/白百合女子大学ミスコン2014グランプリ)

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ルノーが元気だ。今年から久々にF1にワークス参戦、そして昨年は、日本国内での販売台数が初めて5000台を越えたという。中でも、ヴィッツやノート、フィットなど各社の実力車がひしめく激戦区「Bセグメント」に属するルーテシアが、その売り上げ台数の約半数を占めるそうだ。このルーテシア、フランス国内のBセグメント販売台数1位、我が国でも、フランス車Bセグメントにおいて1位を獲得するなど、人気が高い。

【写真を見る】大胆な配色がなされたルーテシア・インテンスの車内

人気の高さは、優美なスタイリングもさることながら、明確なコンセプトだろう。同社は人生を幾つかのシチュエーションに分けて、それぞれのライフスタイル/シチュエーションに合わせた自動車作りをしているという。ルーテシアのコンセプトは「LOVE」。その意味を広報に尋ねると、「恋から始まる、美しき人生。そのファーストパートナーが、ルーテシアです」という。つまり「初めてのルノーに適している」というわけだ。

そのルーテシアが今年初頭、マイナーチェンジを果たした。そこで、この春、免許を取得して車の購入を検討される方も多いかと思い、各大学のミスコンテストのファイナリスト集団「キャンパスクイーン」として活動中の榊原莉奈さんに触れて頂いた。

■ より街中で扱いやすく、そして求めやすく

今回のマイナーチェンジでは、エンジンとトランスミッションが変更された。エンジンはアイドリングストップに対応したほか、中低速のトルクを増し、扱いやすいものに。合わせてトランスミッションもギア比を変えて、加速性能の向上に注力している。また、外装に大きな変更はないものの、内装はグレードによっては変更がなされた。プライスアップかと思いきや、なんと前作に比べて値下げされ、オートマ車の場合は219万9000円から。実は国産Bセグメントの高級グレードとあまり変わりはないのだ。

試乗前、カタログを見ながら、榊原さんにルーテシアのイメージについて尋ねた。「なんとなくですが、感度の高い、おしゃれな人が乗っている気がします。そして、助手席に座るより、積極的に自分で運転したいですね」。さらに「将来結婚した時、この車で子供の送り迎えや、買い物ができたら、すごくいいなと思います」とのこと。どうやらルノーの「ファーストパートナー」というコンセプトは、写真からでも伝わったようだ。

■ 「オシャレで、運転しやすくて、とてもいい車だと思います」

今回試乗したのは、インテンスというグレード(239万9000円)。色はルージュ フラム メタリックという、深みと上品さを兼ね備えた赤だ。「とても綺麗で素敵な色。こういう赤って品位を感じていいですよね」と、榊原さんは好印象。優美なスタイリングと相まって、ルーテシアを一層引き立たせる。そして、この車が実際にフランスのシャンゼリゼ通りや、南仏のブドウ畑を走っていると想像するだけでワクワクする。

室内は、日本車やドイツ車とは異なるテイストだ。黒を基調としながら、ボディカラーと合わせたアクセントを大胆に配置され、ドアを開けただけでも楽しい。「この配色のよさ、デザインは素敵ですね。ダッシュボードに細かな模様があり、触った感触がとてもよいです」と榊原さん。ファブリックシートはやや固めでホールド感も十分。なにより、運転席と助手席の広さに驚く。この快適性はBセグメントとは思えないほど。さらに、上位グレードの「インテンス」のみ今回のマイナーチェンジでスポーツモデル「ルーテシアGT」と同様の感触が素晴らしい滑らかな革巻のステアリングに変更されている。

ハンドル回りやダッシュボードは、余計なものがなくシンプル。アイコンなどがわかりやすく、特にマニュアルを見ずとも操作可能だ。装備面で残念に思うのは、最近の国産車では標準装備されている場合の多い、事故予防安全のひとつ、自動ブレーキを備えていないことくらい。メーター類もシンプルで見やすく、必要なインフォメーションがすぐにわかる。これなら初めてのクルマでも安心だ。

見た目も室内もオシャレなルーテシア。街中を走ると、単なるオシャレ車ではなく、シミジミとイイ車だなぁ、と思わせる。榊原さんも「この大きさが一番扱いやすいですし、自分の感覚に合っているのか、とても運転がしやすいです。乗り心地もいいですね」と好印象だ。よくフランス車は柔らかい、という話を耳にするが、むしろ日本車の同クラスのほうが柔らかく感じる位だ。走行中の車内も十分静かで、会話が楽しめる。

今回の変更点でもあるエンジンとトランスミッションであるが、前作と比較したわけではないものの、スムーズで力強く、街中で不満を覚えることはないハズだ。より力強さを求める場合は、シフトレバー近傍のECOボタンをオフにすれば、シフトタイミングが変わり、走りが楽しめる。新たに装備されたアイドリングストップは、エンジン再始動時にハンドルに不快な振動が伝わるようなこともなく快適だ。

試乗後、榊原さんは「オシャレで、運転しやすくて、とてもいい車だと思います。あと、運転するのって楽しいですね。ルーテシアで、友達とドライブに行ったり、買い物に行ったりしたくなりました。この車は、飽きることなく、長く楽しむことができる一台だと思います」と目を輝かせながら記者に語った。

どんな街にも溶け込めるスタイリングと、美しい車内。そして扱いやすいサイズ。初めての車がルーテシアなら、素敵なカーライフが約束されているのは間違いないだろう。【東京ウォーカー】