重さは1kg超え!新宿「時屋」のスペシャルジャンボどら焼きは片手では持てない!
JR新宿西口駅前、新宿ハルクの1Fに、老舗の甘味処がある。漫画家の藤子・F・不二雄先生が愛したことでも知られる「時屋」だ。
名物は店頭で売られているどら焼き。サイズは小どら焼き(190円)、中どら焼き(300円)、大どら焼き(1,100円)、そしてスペシャルジャンボどら焼き(2,750円)とある。
■こんがり焼けたなめらかフェイスにうっとり
「え? スペシャルジャンボ???」と店頭でショーケースを凝視すること数秒。確かに大きい。人の顔ほどもあろうか、立派な箱に入っている。サイズはそれぞれだいたい直径小8cm、中10cm、大18cm、スペシャルジャンボ25cm。
重さはスペシャルジャンボどら焼きになると、約1.3kgにもなるという。
各種サイズを取り揃えたどら焼きだが、よく見るとやや不揃いにも見える。実は皮も含めすべて手作りのため、ややばらつきができるのだという。美しい焼き色といい、正統派という印象を与える刻印といい、どのサイズもとてもおいしそうだ。
ちなみに昔は同店でいうところの中サイズくらいが、世の中的には一般的だったとか。それがやがてお土産などに便利な大きさの、小くらい大きさになったそう。
一方、時屋のスペシャルジャンボどら焼きが生まれた理由は、「創業者の知人が、人を驚かせたいとジャンボサイズを注文されたのが始まりと言います」と時屋製菓取締役の吉川さん。
よく昔のシャレた粋人が人を驚かせるために、懇意にしている店に特注でかわったメニューを作らせたというエピソードは、東京各地の老舗に残っている。こちらのどら焼きもそんな遊び心から生まれたものらしい。
■手作りならではの丁寧な正統派の味
これはもうチャレンジするしかないでしょと、ジャンボサイズを注文。いざ目の前で見ると、やはりその大きさびっくり! しかし甘くてちょっと芳ばしい香りが辺りに漂い、はやくもかぶりつきたくなる。その濃厚な香りは、大量生産ものとは違う印象を受けた。
そんな時屋のどら焼き、食べてみれば皮はしっとしとして目がこまかく、舌触りがいい。もちろん北海道産大納言を使用したつぶ餡はぎっしりと詰まり、全体的に重量感がある。小豆の風味もたっぷりと生きている。どこか懐かしい、昔ながらの和菓子のやさしい味だ。
渋いお茶を飲みながらだと、意外とパクパク食べられる。
真ん中あたりは餡の厚みがあり、やや手間取るものの、甘いもの好きにはたまらないおいしさ。しかしさすがに、ジャンボサイズを完食するのは不可能だった。
「こちらはほとんどが、ご進物、ご贈答用に使われているようです。たまに学生さんなどは数人でオーダーされて、シェアして食べていらっしゃる方もいますよ」と吉川さん。なるほど、友達を分け合うならば楽しそう。
どら焼きはどのサイズでも店頭でその日に購入できる可能性は高いが、やはり確実に購入したい場合は予約をしたほうがいいという。
ちなみに喫茶のメニューでは、白玉クリームあんみつ(840円)などが人気。昭和の頃を思い出す店内の雰囲気もなかなか。店内でどら焼きを食べる場合は、抹茶と生くりーむ入りどら焼き(830円)、黒茶豆と中どら焼き(660円)などがある。
《新宿 時屋》
東京都新宿区西新宿1-5-1
営業時間 11:00〜21:30(喫茶LO21:00)
日・祝 11:00〜20:00(喫茶LO19:30)
元旦休
http://www.tokiya.co.jp/
(OFFICE-SANGA 平野凛)