海外で主流の顔文字 :-) に違和感がある理由が判明―オーストラリア研究

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日本ではあまり定着しない”:-)”" “” ”といった顔文字、意味は分かるけれど、なんとなくピンとこないと感じている人は多いはず。オーストラリアの研究チームが、その理由と言えそうな研究結果を発表しています。

フリンダース大学と南オーストラリア大学は、「事象関連電位(ERP)」という脳波を測定し、 ”:-)”などの顔文字が、私たちの脳にどのように認識されているかを調べました。

「N170 ERP」は視覚に関わる脳波です。これを測定することで、何かを見た時に「見たまま」を捉えているのか、あるいは「そのものが表す意味」を捉えているのかが分かります。

つまり、この方法を使えば、”:-)”が「実際の顔」として認識されているか、「顔の意味を持つ記号」として認識されているのかが分かるというわけ。

この結果、私たちが”:-)”を見た時、脳では「文字」を見た時と同じ反応があることが分かりました。この時、通常「人の顔」を見た時に反応する部分には反応が見られなかったそうです。

そう、私たちの頭の中では、”:-)”は「笑っている」という意味で捉えられているものの、実際に人の笑顔を見た時の感覚を得ることはできないのです。言うなれば、意味は異なりますが、(笑)(涙)のような存在といったところでしょうか。

「記号」なので、慣れないと脳がすんなりと受け入れるのが難しく、違和感があるのではないかと考えられます。

ちなみに、今回は日本で主流の(^-^)のようなタイプの顔文字は研究されていません。表情豊かなこのシリーズは、顔そのものとして捉えられている可能性もありそうですね。

参考:Do You See As a Face? Not Exactly, Emoticon Researchers Find
http://www.nbcnews.com/tech/tech-news/do-you-see-face-not-exactly-emoticon-researchers-find-n33066