役者・二宮和也、恐るべし!『ブラックペアン』で前作主人公がとうとう登場したシーンの興奮たるや…
演技派としてドラマに引っ張りだこの二宮和也さん。放送中の主演ドラマ『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)が高視聴率で大ヒット中です。
世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、第1話11.8%、第2話11.9%、第3話11.1%、第4話9.6%、第5話11.8%、第6話11.5%、第7話10.9%、第8話10.4%と、全話平均で楽々二桁キープしています。
そこで今回は年間・約100本寄稿するドラマ批評コラム連載を持つ筆者が、二宮和也さんの俳優としての魅力に迫っていきます。
◆「日曜劇場」では3年連続で大ヒット作に出演
2006年、クリント・イーストウッド監督の映画『硫黄島からの手紙』でハリウッド映画デビューを果たし、2015年には映画『母と暮せば』で「日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を受賞するなど、国内外で結果を残している二宮さん。
近年は、日本最高峰の民放ドラマ枠である「日曜劇場」にて、3年連続でヒット作に携わっています。
2022年、娘が誘拐されてしまうところから物語が二転三転していった『マイファミリー』で主演。2023年、考察ブームを巻き起こした『VIVANT』でテロ組織の幹部役をミステリアスに好演。そして現在、2018年にシーズン1が放送された医療ドラマ『ブラックペアン』の続編で主演中です。
◆二宮和也にとってかなりチャレンジングな作品
そんな二宮さんですが、放送中の『ブラックペアン シーズン2』は彼にとってかなりチャレンジングな作品。
この続編はかなり特殊なスタイルが採用されているからです。
世界観も舞台の病院も前作と同じ。竹内涼真さん、葵わかなさん、小泉孝太郎さん、内野聖陽さんといった主要キャストが前作と同じ役柄で再集結しているのですが、二宮さん演じる主人公だけがちょっとややこしい。
前作の主人公は渡海征司郎で、今作の主人公は天城雪彦。両者とも外科医という肩書きは同じで、腕は超一流ながら性格が屈折しているため「オペ室の悪魔」と呼ばれているところも一緒なものの、別人なのです。
同じ世界観の作品で違う人物を演じるというのは、当然ながら二宮さんに求められているハードルはかなり高かったはず。性格や職業がまったく違うキャラクターなら演じ分けもしやすかったでしょうが、“高慢な性格の天才外科医”というアウトラインは同じなため、細部で個性を出していかなくてはいけないという難度の高い繊細な演技が求められているのです。
◆ヘタするとコメディのようになってしまうが…
さすが演技派・二宮和也。
今作主人公・天城は「さあ、ショータイムだ」、「だってオペは芸術だもん」といったアーティスティックな発言が多いキャラ。それらのナルシシズム感もあるセリフで、二宮さんはいい意味で前作主人公・渡海とは違うベクトルの“嫌なヤツ”感を醸し出しているので、視聴者は混乱することなく、すんなりと別人だと受け入れられたことでしょう。
また、天城のセリフはヘタするとコメディのようになってしまいかねないリスクを背負っていますが、二宮さんの針の穴に糸を通すような絶妙な演技の塩梅により、シリアスな作風を壊さないテンションの主人公になっています。
◆明らかに別人…二宮和也の演技力の高さたるや
亡くなったキャラを演じていた俳優が、続編で別人としてキャスティングされるというケースはありますが、死亡したわけでもない主人公を演じていた役者が別の人物を演じるなんてトリッキーすぎるというもの。けれどそれが斬新な“引き”の強さを生み出しています。
なんと物語中盤から前作主人公・渡海が再登場してきており、それがとびっきりの“引き”となっているのです。
第6話では7〜8年前の回想シーンながら、渡海がたっぷり登場。シーズン1の前日譚で、趣里さん演じる看護師と師弟のような絆を深めていくエピソードが随所に挿入されて描かれていました。
世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、第1話11.8%、第2話11.9%、第3話11.1%、第4話9.6%、第5話11.8%、第6話11.5%、第7話10.9%、第8話10.4%と、全話平均で楽々二桁キープしています。
◆「日曜劇場」では3年連続で大ヒット作に出演
2006年、クリント・イーストウッド監督の映画『硫黄島からの手紙』でハリウッド映画デビューを果たし、2015年には映画『母と暮せば』で「日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を受賞するなど、国内外で結果を残している二宮さん。
近年は、日本最高峰の民放ドラマ枠である「日曜劇場」にて、3年連続でヒット作に携わっています。
2022年、娘が誘拐されてしまうところから物語が二転三転していった『マイファミリー』で主演。2023年、考察ブームを巻き起こした『VIVANT』でテロ組織の幹部役をミステリアスに好演。そして現在、2018年にシーズン1が放送された医療ドラマ『ブラックペアン』の続編で主演中です。
◆二宮和也にとってかなりチャレンジングな作品
そんな二宮さんですが、放送中の『ブラックペアン シーズン2』は彼にとってかなりチャレンジングな作品。
この続編はかなり特殊なスタイルが採用されているからです。
世界観も舞台の病院も前作と同じ。竹内涼真さん、葵わかなさん、小泉孝太郎さん、内野聖陽さんといった主要キャストが前作と同じ役柄で再集結しているのですが、二宮さん演じる主人公だけがちょっとややこしい。
前作の主人公は渡海征司郎で、今作の主人公は天城雪彦。両者とも外科医という肩書きは同じで、腕は超一流ながら性格が屈折しているため「オペ室の悪魔」と呼ばれているところも一緒なものの、別人なのです。
同じ世界観の作品で違う人物を演じるというのは、当然ながら二宮さんに求められているハードルはかなり高かったはず。性格や職業がまったく違うキャラクターなら演じ分けもしやすかったでしょうが、“高慢な性格の天才外科医”というアウトラインは同じなため、細部で個性を出していかなくてはいけないという難度の高い繊細な演技が求められているのです。
◆ヘタするとコメディのようになってしまうが…
さすが演技派・二宮和也。
今作主人公・天城は「さあ、ショータイムだ」、「だってオペは芸術だもん」といったアーティスティックな発言が多いキャラ。それらのナルシシズム感もあるセリフで、二宮さんはいい意味で前作主人公・渡海とは違うベクトルの“嫌なヤツ”感を醸し出しているので、視聴者は混乱することなく、すんなりと別人だと受け入れられたことでしょう。
また、天城のセリフはヘタするとコメディのようになってしまいかねないリスクを背負っていますが、二宮さんの針の穴に糸を通すような絶妙な演技の塩梅により、シリアスな作風を壊さないテンションの主人公になっています。
◆明らかに別人…二宮和也の演技力の高さたるや
亡くなったキャラを演じていた俳優が、続編で別人としてキャスティングされるというケースはありますが、死亡したわけでもない主人公を演じていた役者が別の人物を演じるなんてトリッキーすぎるというもの。けれどそれが斬新な“引き”の強さを生み出しています。
なんと物語中盤から前作主人公・渡海が再登場してきており、それがとびっきりの“引き”となっているのです。
第6話では7〜8年前の回想シーンながら、渡海がたっぷり登場。シーズン1の前日譚で、趣里さん演じる看護師と師弟のような絆を深めていくエピソードが随所に挿入されて描かれていました。