ベビーモデルとしてデビュー、映画『E.T.』で一躍売れっ子になったドリュー・バリモア。でもハリウッドの子役の辿りがちな運命を逃れられず、ドラッグとアルコールの依存症に。12歳ですでにリハビリ入りを体験していた。彼女は依存症になった原因は母ジェイドにあると指摘、幼かった彼女をパーティに連れ回したからだと批判してきた。2021年のインタビューでは「母は怪物を作った。そしてその怪物をどうしたらいいのかわかっていなかった」と語っている。ジェイドは13歳だったドリューを精神病院に入院させている。14歳でドリューは母の親権から自由になるための裁判を起こし、15歳で母から独立した。その後母子関係は改善したが、今も完全には和解していないという。

最近雑誌『ニューヨークマガジン』のインタビューで改めて母との関係について語ったドリュー。母を亡くした友達たちを羨ましく思うと話している。「友達たちのお母さんはみんな死んでいるのに私の母はまだ生きている。そんな贅沢は私には許されないんだと思っているけれど、母が死ぬのが待ちきれない」。そう思ってしまうことがつらいとも。「自分が成長するために誰かが早く死ねばいいと願うような生き方はしたくない。本当は彼女には幸せで元気に健康な生活を送ってほしい。でも彼女がこの星にいる状況で私は成長しなくてはならない」。

母に対する複雑な心境をうかがわせるように、インタビューの後半では発言を後悔するようなコメントも飛び出した。「思い切って言ってみたけれど、いい気分ではない。私は彼女を気にかけているし、気にかけなくなることはないだろう」。

インタビューでは母の行動で自分を定義したくないとも語った。「私は意識的に、自分の人生が人からされたことで作られているものだと見なさないようにしている。人生を自分でやったこと、自分で選んだことだと見なしたい。他の人に責任をなすりつける人には魅力を感じないし、そういう行動をセクシーだとは思わない」。母が死ぬことを望むと発言しつつ、そう思う自分に対して罪の意識を覚える。ドリューの今回のインタビューは母娘関係の愛憎を映し出しているといえそう。