恋愛研究家の六波羅ナオトです。

さて、今回はデートの費用は男性が支払うのが当然という女性のスタンスについて考えてみたいと思います。「レディファースト」や「フェミニズム」は世界的に見ても、古くからある習慣です。特に国や地域によって顕著な場合もあります。

日本はと言うと「女性は家に入って家事をするもの」などと、男社会における男尊女卑とも言うべき文化がありました。近年になって、女性も働く機会が増え、社会進出が進みました。昔に比べて女性の地位も上がり、収入も増えています。場合によっては男性よりも収入を得ている女性も世の中にはたくさんいます。

しかしながら、デートの費用は男性が支払うのが当たり前という意識を持った女性が相変わらず多いのが現状です。まずは、そのあたりを考えてみたいと思います。

 なぜ男性が支払うのが当たり前なのか?

女性が男性と対等に近い収入を得ていて、経済状況も良好なのに、なぜデートの費用は男性が支払うべきと考えるのでしょうか。

理由の1つは、女性が社会的に冷遇されていた時代からこれまでに、男性社会が作り出した悪い環境を女性自らの力で改善してきたことに起因すると考えられます。誤解を恐れずに言えば、女性の地位が改善した背景には、男性を追い落としてでも社会に進出しようとして、現在の地位を勝ち取ったことがあります。言葉は悪いですが、男性への敵意を自分の活力に変換して、女性は頑張ってきました。地位を獲得した女性は、男性への積年の恨みを晴らすべくかのごとく、必要以上にマウンティングするようになります。こうなると、元々ポテンシャルの低い男性諸君は女性を恐れるようになってしまいます。万が一、そんな女性に好意を持ったとしても女性の言いなりにならないと、ハートを射止めることができないと考えるようになりました。さすがに「言いなり」にならないまでも、機嫌を損ねるようなマネはしたくありません。食事や映画の料金をケチって、女性の機嫌を損ねるくらいなら、さっさと支払ってしまおう考えるようになりました。

もう1つ理由があります。前述の通り、女性の社会進出が進み、完全とは言わないまでも男女平等の社会ができつつあります。社会インフラがそこまで整った現代でも、女性の心理の中に「女性は優遇されて当然」という古い考えが残っています。収入面でも男女の差がなくなりつつあるのにも関わらず、「それくらい男が払えよ」と思っている女性が意外にも多いのです。

ただし、この古い考えは男性にも当てはまります。「男が払うことでカッコがつく」「女に払ってもらうなんてカッコ悪い」と考える男性も多いのもまた事実。男性のこういった心理を利用している女性がいるのも、紛れもない事実なのです。

男性が支払って当たり前な女子は嫌われる?

男性だってホンネを言えば、女性にモテたい一心で全ての費用をスマートに支払いたいものです。しかし、長引く不況や就職難などで、決して経済状況が良好とまではいきません。下手をすると同世代の男性ならば、アナタより収入が低いかも知れません。ここで、筆者が最近リサーチした男性のホンネを例に挙げてみます。

容姿端麗で一部上場企業にお勤めのA子さんが、友人男性の主催する飲み会に誘われ、出席することにしました。そこには、A子さんの友人男性以外に初対面の男性が3人いました。飲み会は会話も弾み、楽しく進行しました。さて、いざ会計となった際に、A子さんは財布を出そうとすらしませんでした。A子さんにとっては当然の行動だったのでしょう。ここでA子さんはさらに驚愕の行動に出ます。A子さんは、男性陣が割り勘の金額を計算している最中にトイレに立ってしまったのです。男性陣は決して低収入の貧乏男子というわけではなかったのですが、ここは空気を読んでA子さんの分も皆で支払うことにしました。

この時、男性陣は「まぁ仕方ないね」という雰囲気をかもし出しつつも、特にモメることはありませんでしたが、A子さんはさらに追い打ちをかける行動に出ます。後日、男性陣の中心人物にSNSで友達申請をし、承認されるか否やメッセージにて次のように言い放ちます。

「今日はごちそうさまでした。楽しかったですぅ。また誘って下さいね♥」

と。さすがに呆れた男性は、当日のメンバーにメッセージを一斉送信します。

「オレはあの女の財布代わりかよ!昔風に“メッシーくん”だな(笑)」

「まぁ二度と飲み会や食事に誘うことはないだろう」

断っておきますが、A子さんには悪気はありません。男性陣も決してケチというワケではありません。「男性が支払って当然」と思っている女性と、「好きでもない相手の分をなんでオレが支払わなきゃならんの?」という意識のズレが生じて起きた問題です。

このエピソードを読んで、「セコい男だなぁ」という感想を持ったアナタ。その考えも悪くありません。そういうスタンスもあるでしょう。しかし、男性陣の感想もまた、ホンネなのです。アナタがもしA子さんのような行動をとった場合は、今回の男性陣みたいな感想を持たれ、二度と誘われないという危険がはらんでいることだけは注意して下さい。

今回の例は、複数の男性陣との飲み会が舞台でしたが、その2では、もしかしたら交際に発展するかもしれない気になる男性との1対1のデートで、アナタはどうすべきかを考えてみたいと思います。

と、言いつつも、もしA子さんが超絶美女だったら、男どもは喜んで食事代を奢ったことだろう。女性における「イケメンに限る」の逆バージョン。

 〜その2〜に続く。