「オムライス」(奥・850円)と「マカロニ・イタリアン」(手前・1200円)/グリル一平 新開地本店

写真拡大

昭和27年創業の「グリル一平」は、新開地本店のほか三宮店、元町店共に神戸の人々が愛する名店だ。本店でその味を守るのが現当主の3代目、山本隆久さん。山本さんが本格的に料理を始めたのは、1995年1月の阪神淡路大震災で被災したあと。「当時、僕は厨房に入ってまだ5年。コックとしては一人前には程遠く、先代の味を守れる自信もなくて、店は半壊で使われへん。もう畳もうと思ってました」。<※情報は関西ウォーカー(2017年5月23日発売号)より>

【写真を見る】大ぶりのエビを使った「天然有頭エビフライ」(2000円・ライス付き)/グリル一平 新開地本店

■ 老舗の味を育て支える3代目と心優しい常連

「オムライス」(奥・850円)と「マカロニ・イタリアン」(手前・1200円)

しかし、山本さんの知らぬ間に常連客たちと今は亡き2代目が結託し、店舗跡の更地にコンテナが持ち込まれ、簡易店舗が完成。「『店造ったったから、はよ再開せえ 』ってね、本当に迷惑でしたよ(笑)。なに考えてんの!?って腹立ちました(笑)」

とにもかくにも、店ができてしまったので、震災からわずか5か月後の6月に営業再開。「辞められへん運命なんや。こうなったら、おれの味で神戸一の店にしたる!」と腹をくくった山本さんは、あちこち食べ歩き、研究を重ねる。

大ぶりのエビを使った「天然有頭エビフライ」(2000円・ライス付き)。エビのしっかりとした甘味とプリップリとした食感が最高!

■ 味わい濃厚な名物料理は必食!「おいしいは無敵」が合言葉

先代の味を知る常連からは「こんな料理で、よう金取るなぁ」と叱られながらも、でき上がったのが今の「グリル一平」の味だ。創業時からのレシピをベースにした味わい豊かなドミグラスソースを使った料理の数々。「お客さんが笑顔になってくれる。“おいしいは無敵”ですわ」と、山本さん。

肉汁たっぷりの「ハンバーグステーキ」(1700円・サラダ、ライス付き)も人気。半熟卵とドミソースでさらに美味!

2000年に移転オープンした現在の店舗は、昔ながらのほっこりとした雰囲気が漂う。テーブル席のほかカウンター席もあるので一人でも。

■グリル一平 新開地本店<住所:神戸市兵庫区新開地2-5-5 リオ神戸2F 電話:078-575-2073 時間:11:30〜15:30(LO)、17:00〜20:30(LO) 休み:木曜(祝日の場合は水曜)、第3水曜 席数:33席 交通:阪神神戸高速新開地駅より徒歩2分>【関西ウォーカー編集部】