悔しくて涙が出ました… お正月に不倫に走った夫への「容赦ない制裁」【後編】

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年末年始に夫の実家へ里帰りしていた30代の美穂さん(仮名)。しかし大晦日に、夫が「急ぎの仕事が入った」と言って出ていってしまいます。そのまま同僚と年越しをするという夫に不信感を抱き、不倫相手と会っているのではないかと思い始めたそうですが……。年末年始に壮絶な体験をした30代女性のエピソードを、メンタル心理カウンセラーの並木まきがお届けします。

やはり夫は女性と密会していた…

夫の行動を不可解に思いながらも、義実家でお正月を過ごしていた美穂さんですが、年末に連絡をしていた夫の同僚から返信が返ってきたそう。するとそこには「実は飲み会はしていなくて、あの写真は忘年会のときのもの」「彼は女性と会っている」「口裏合わせてくれと頼まれていたが、やっぱり嘘をつくのは耐えられない」と書かれていて、美穂さんは大きな衝撃を受けます。

「実はこれまでも、夫が多少の夜遊びをするのには見て見ぬふりをしていました。だけど、まさかお正月に妻を義実家に置き去りにしてまで会いたい相手がいるのかと思うと…。さすがに悔しくて涙が出ましたね。すると、私の様子がおかしいことに気づいた義母が声をかけてくれたんです。それまで義母に夫婦のことを相談したことはありませんでしたが、そのときは思わず、年末からのことを洗いざらい話しました」

激怒した義母が夫の荷物を…

美穂さんの話を聞いた義母は、美穂さん以上に激怒し「息子とは縁を切る!」と言い放ったとのこと。その場で義母から夫に連絡をし、さらには夫が持ってきていた荷物や、実家に残していたものをどんどん玄関の前に投げ出して、「もううちの敷居を跨がせない」と言ったそうです。

「義母のあまりの怒りように、かえって私は冷静になりました。このままこんな不安定な夫婦関係を続けていても仕方ないと思い、夫とすぐにでもきちんと話しあうことを決意し、私からも夫に連絡を入れてみたんです」

すると夫からは「急いで戻っている」と返信が入ったそう。しかし美穂さんはそれを待たずして、自分たちの家へ先に帰宅し、夫を待つことにしたのだとか。しばらくすると夫は、実家で締め出された荷物を回収して自宅に戻ってきたといいます。

「夫は、義母から糾弾されたことで、すでに言い訳する元気もなくなっていましたね。それもあってか、私が不倫を問い詰めると、素直に不倫を認めました。夫が私を裏切って不倫をしているという事実はあらためてショックでしたが、話し合いをしていくうちに離婚をする意思が固まりました。翌日には離婚届を役所からもらって、夫と離婚の話し合いを始めました」

その後、数週間ののちに夫とは離婚。しかし美穂さんは、現在でも義母と定期的に連絡を取っているそう。厳しくて少し怖かったはずの義母の優しさを感じていると話します。また義母は、あの日以降、息子を実家には一切入れていないそうで「親子の縁を切ったも同然」の関係が続いているのだとか。

夫婦関係は終わりましたが、義母は息子のせいで離婚をせざるをえなかった私の今後に対して、とても親身になってくれています。『美穂さん、早く再婚しなさいね』、『息子にはこれから私が時間をかけて、自分がしたことの重みをわからせるから安心して』と言われています。私はもう、今のところは2度と結婚をするつもりはありません。夫と復縁する気もまったくありませんが、義母とは年が離れた友人というか、私の人生へのアドバイザーみたいな立ち位置で、いい関係を続けていけたらいいなと思っています」

夫との夫婦関係が終わっても、義母との良好な関係が続くケースも稀にあります。美穂さんのように、夫が一方的に悪いことをして離婚に至った場合には、自分が息子の代わりに、息子の元妻に対してなんらかの償いをしたいと考える義母もいるでしょう。不倫をされた側の心の傷は、決して癒えることのないほど深い傷になりやすいもの。元家族である義母が人生の再出発を応援してくれるとなれば、心強さを感じることもあるのでしょう。

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文・並木まき