ケイト・ウィンスレット&キャメロン・ディアスの『ホリデイ』やダイアン・キートンの『恋愛適齢期』など数多くの恋愛映画を手がけ、ヒットさせてきたナンシー・マイヤーズ監督。2015年のアン・ハサウェイの『マイ・インターン』以降、長編映画が途絶えていたがNetflixとタッグを組み、久しぶりに新作を発表することが明らかになった。雑誌『ハリウッドリポーター』のオンライン版が報じている。

報道によると新作のタイトルは『Paris Paramount(原題)』。主演はスカーレット・ヨハンソン。ペネロペ・クルス、オーウェン・ウィルソン、マイケル・ファスベンダーの出演も決まっている。同誌によるとジェニファー・ローレンスも出演に向けて話し合っていたが、何らかの理由で断念したという。マイヤーズ監督は脚本とプロデュースも手がける。

報道によると作品は「監督の半自伝的なラブコメ」。ヒロインは映画監督兼脚本家。恋人のプロデューサーとヒット作を生み出すが破局してしまう。仕事上の関係も断つが、ある企画が浮上し再びタッグを組むことに……。マイヤーズ監督本人も映画監督のチャールズ・シャイアと結婚、1980年の映画『プライベート・ベンジャミン』では2人で製作&脚本を務めている。また1991年の映画『花嫁のパパ』ではシャイアが監督、マイヤーズが製作を担当。脚本は共同執筆したが、その後破局してしまった。

今回の作品で注目を集めているのは予算。1億3,000万ドル(約178億円)から1億5,000万ドル(約205億円)が投入され、同誌によるとハリウッドで最も制作費の高いラブコメ映画になるという。ニュースサイト「パックニュース」によるとマイヤーズ監督のチームが「この予算以下で制作するのは難しい」とNetflixに言ったという。

マイヤーズ監督は2019年、俳優のミンディ・カリングとの対談で新作について聞かれると「今はひと休みしているところ」と回答、進行中の長編映画はないと話していた。「映画界のビジネスは私には認識できないような形で変化している。自分がどれほどこの仕事をしたいのかがわからない」。そう語っていた監督がついにカムバックするのは嬉しいこと。今度はどんな素敵な恋を見せてくれるのか楽しみにしたい。