平地とは気温が違うことを理解したうえで対策を!

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経験者にとっては当たり前のことでも、初めてキャンプに挑戦する人は知らないことが多いもの。そこで今回は、キャンプに行く前に知っておくべき常識やウラ技、マメ知識を紹介。ランタンやテントなど、道具を購入する際に気をつけておきたいポイントもチェックしよう。

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■ ポイント1:夏場でも夜の冷え込みを侮るべからず!

屋外で、かつ自然に囲まれたキャンプ場は、夜間〜明け方は夏といえどもかなり冷え込む。 上着や寝具は余分に持っていくのが鉄則だ。標高が100m上がるごとに気温が0.6度前後下がるといわれていることからも、高地のキャンプ場に行く際はなおさら準備が必要。

■ ポイント2:地面からの冷気は想像以上!カイロや電気カーペットを活用

日常生活ではそこまで感じないが、地面からの冷えはテント泊の難敵。上から布団や毛布をかけても床面から体温は奪われていく。秋、冬は特に注意が必要だ。断裂効果のあるマットはもちろん、カイロで保温したり、AC電源付きのサイト(テントなどを張り、生活の拠点とするスペース)なら電気カーペットや電気毛布を敷くのがおすすめ。

■ ポイント3:初めての夏キャンプは高地がおすすめ

キャンプ=夏というイメージがあると思うが、昼間は日差しが強い。木陰が多いキャンプ場を選べば今度は虫が…。初心者がキャンプに苦手意識を持つ理由になりかねないこれらの点を回避するなら、高地へ。涼しいことから蚊も少なく、快適に過ごせるはずだ。もちろん、夜の防寒対策は忘れずに。

■ ポイント4:ブルーシートは何かと重宝

ホームセンターなどで手頃にゲットでき、かつサイズもバリエーションも豊富なブルーシート。荷物置き、雨除け、日除け、簡易的なタープ(日差しや雨を防ぐために用いる大きな布)代わりなど、さまざまなシーンで活躍する。折り畳めばコンパクトになり場所をとらないので、荷物の隙間などに入れておこう。

■ ポイント5:ポケットの多いトートは使い勝手抜群

キャンプ用の道具は虫除けスプレー、軍手、ビニール袋、ライターなど細々したものが多い。そんな小さなアイテムをひとまとめにするならポケットが多いトートバッグが便利。口が大きく、中に入っているものがすぐにわかるデザインのものが使いやすい。

■ ポイント6:テント購入前に乾かすことも想定すべし

テントは濡れたまま保管するとカビが生え、次回臭くなることは必至。使用後、自宅でメンテナンスしようにも広げる場所がないと苦労することになる。見た目が気に入ったからというだけでなく、必ず干すスペースのことまで考えて購入を検討しよう。

■ ポイント7:サンダルやスリッパがあれば作業効率大幅アップ

テントの設営に始まり、キャンプでは何かと靴を脱ぎ履きすることが多い。そんな時に重宝するのがサンダルやスリッパ。キャンプ場内の温泉やシャワー室を利用する際にも便利なので、1足は車に入れておくのが賢い。水濡れOKのタイプだとなおさら活躍。

■ ポイント8:ウェットティッシュは片付けの必須アイテム

手拭きに便利なウェットティッシュは、さまざまなシーンで使える万能アイテム。洗剤使用NGのキャンプ場もあるので、汚れた食器や調理道具はウェットティッシュとキッチンペーパーでサッとひと拭きして、帰宅後によく洗うというのがキャンプ場での時短テクだ。

■ ポイント9:グラウンドシートを軽視するなかれ

初心者は地面にいきなりテントを建てると思いがちだが、グラウンドシートを敷くのは経験者の間では常識。その役割は雨の侵入や朝露の湿気防止が一つ。さらに泥汚れを落とす時、テント裏とグラウンドシートでは掃除の手間が違う。撤収のしやすさにもひと役。

■ ポイント10:初心者の味方「成形木炭」

マッチやライターで手軽に着火可能で、燃焼時間も長い「成形木炭」はビギナーに必須の火起こしアイテム。おがくずやヤシガラなどを固めて炭化させたもので、環境に優しく、火力も安定している。点火した「成形木炭」の上に通常の木炭を置いて、火力を維持しよう。

■ ポイント11:ペグやハンマーはこだわる価値あり

テントにセットのものもあるが、スピーディーな設営、風が強い日の安心感を考えると、テントやタープを張る際ロープを地面に固定するペグとハンマーは別売りのしっかりしたものを購入するのがベスト。硬い地面は鍛造ペグ、砂地はプラペグなどフィールドとの相性もあるので、購入前にしっかり確認しよう。

■ ポイント12:BBQもできる焚き火台が便利

多くのキャンプ場が地面での焚き火は禁止。そんな事情からも、バーベキューに加え、焚き火でも使えるギアをセレクトするのがおすすめ。各メーカーで兼用のギアを出しているが、バーベキュー用のオプションが充実しているものがビギナーには使いやすい。

■ ポイント13:レジ袋やゴミ袋は徹底して隠すべし

非日常を楽しむキャンプなので、生活感丸出しのレジ袋やゴミ袋が目につくと台なし。極力目立たないようポップアップ式ボックスなどを使って隠すのがおすすめ。ゴミ袋を表に出しておくと、カラスやタヌキなどにねらわれやすいというのも、隠しておく理由の一つ。

■ ポイント14:松ぼっくりを着火剤にして子供も大喜び

着火剤がないなかで簡単に火を起こすなら、油脂を多く含む木々を利用しよう。代表的なのは松ぼっくりや杉の枯れ葉、乾燥した笹の葉など。子供と一緒に火起こしするなら、これら自然素材を利用してみるのもおすすめだ。麻ひもをほどいたものもいい火種になる。

■ ポイント15:ランタンは特徴を理解して選ぶべし

キャンプに必須なランタン。取り扱いが簡単なLEDが初心者向けだが、ガソリンやガスを燃料とするランタンは、見た目のかっこよさや玄人っぽい雰囲気に憧れるはず。ガソリン、ガスそれぞれに一長一短があるので、しっかり特徴を理解したうえで選んでみよう。

【ガスを燃料とするランタン】

・ガソリンタイプに比べると、取り扱い、点火方法が簡単

・ガス缶をほかのキャンプ用品の燃料として兼用でき、荷物削減に

・ガソリンに比べ、燃焼時間が短い。ランニングコストがかかる

・連続使用時や寒冷地では光量が弱くなるなど、安定しない

【ガソリンを燃料とするランタン】

・寒さに強く、燃焼時間が長い。ガスと比べると燃費がいい

・LED、ガスに比べて光量が多いので、メインランタンに最適

・燃料タンクのポンピング、マントルの空焼きなど点灯準備が必要

・シーズンオフの時は燃料タンクを空にしておく必要がある

■ ポイント16:タープの向きは風や太陽を意識しよう

到着時は太陽が真上にあるので気が付かないが、陽が傾き始めたら、ジリジリとした西日に参ってしまうこともしばしば。そうならないために、太陽が沈む方向を意識してタープを設営するのがおすすめ。さらに風向きも重要なので、管理人に場内での風の吹き方を聞いておくといい。

■ ポイント17:クーラーボックスとビニール袋で強力保冷

ビニール袋や100円ショップで購入できる銀マットを活用すれば、保温効果がアップ。また、ビニール袋は汁漏れや匂い移り防止にも役立つアイテムだ。クーラーボックス本体に専用のサンシェードなどをかぶせておくだけで、保冷力が持続することも覚えておこう。

■ ポイント18:ランタンの配置を工夫して虫除け対策

夜間、虫は紫外線に集まってくる。一般的にLEDライトには集まりにくいとされているが、もしLED照明などがない場合は、少し離れた場所にランタンをつるし、その灯りのみで過ごすのがおすすめ。少し暗くなるが、光に集まってくる虫のうっとうしさからは逃れられる。

■ ポイント19:デイキャンプの追加でゆったりあと片付け

小さな子供がいる場合など、撤収に時間がかかってしまう人は、翌日も同サイトでデイキャンプができるか確認してみよう。料金は追加になるが、チェックアウトが午後まで延長できるので、片付けものんびりできる。天気がよければテントの乾燥まで現場で完了だ。

■ ポイント20:星の観察には赤いライトが大活躍

星座早見盤を使用する場合、通常のライトで照らすと光が強すぎるので、目が暗闇に慣れるまで時間がかかってしまう。赤色のライトやライトカバーがあると、明暗差に悩まされることなく星の観察ができる。星を観測する場所まで向かう際の懐中電灯としても活躍。

※情報は九州ウォーカー別冊「九州キャンプNAVI」(2018年6月20日発売)より(東京ウォーカー(全国版)・水梨かおる)