自分の生理のことちゃんと知ってる? 大事な周期と生理不順の話

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「生理が1週間来ない…」は病気?妊娠?

「今月、生理まだ来てない…」「この間生理になったのにまた来た!」毎月、生理との関係が、こんなあいまいな人って多いかもしれません。あなたは、自分の生理の周期は把握できてますか?

正常な生理周期は、25〜38日と言われています。だから、いつもより早めに来るのも、遅くなるのも、以前の生理から数えて、この範囲内であればまずはようすを見ましょう。

でももし、その範囲外だったら生理不順の可能性大です。

自律神経の乱れからくる生理不順

生理が起きるのは、卵巣からエストロゲンとプロゲステロンという、2種類の女性ホルモンが分泌されるから。この二つの分泌が不可欠です。

分泌には、脳から指令が必要です。しかも、直接脳が「エストロゲンを出せ!」と指令するのではありません。まず脳の「視床下部」から性腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌され、それが信号となって「脳下垂体」に黄体ホルモンと卵胞刺激ホルモンの二つが分泌。そして初めて、卵巣が刺激さて、エストロゲンとプロゲステロンが分泌します。つまり、分泌までに2段階も指令が必要なんです。女性ホルモンを分泌するのは、とても繊細な出来事なんです。

その指令を出しているのは、脳の「視床下部」でしたよね?実はここ、自律神経もコントロールしています。

自律神経は、緊張や元気をつかさどる交感神経と、弛緩やリラックスをつかさどる副交感神経とが、交互にスイッチを入れ替えることで、生命活動のバランスを取っています。でも、身体的、精神的にストレスがかかると、そのバランスが崩れる=視床下部がうまく働かない!=生理に必要な成分が分泌されにくい! という図ができ上がります。生理が遅れて心配しすぎていると、そのストレスで余計に遅れてしまう、というのも、この視床下部との関係なのです。

3カ月を目安にクリニックへ

現代社会では、仕事での精神的ストレスや冷暖房の利いた部屋などの環境によって、思いもよらない身体的ストレスがかかっているもの。日常的にそのストレスに慣れてしまって、案外自覚症状はなくても、自律神経が乱れていることも少なくないんです。

だから生理不順は、わりと起こりがちな症状です。でも、それをストレスのしわざと放置するのは絶対にダメ!そこには、思わぬ病気が隠れている場合もあります。

また、女性なら、この先の妊娠まで視野に入れると、正常な周期に保てることはとても大切なこと!クリニックでホルモンの状態などを一度検査してもらうのもいいかもしれません。

不調を感じたら、1〜2カ月ようすを見まず。でも変わらないようなら、医師に相談してみましょう。

自律神経を整えるには、呼吸が乱れていないかチェック。呼吸を意識するヨガや有酸素運動など、適度なトレーニングを試してみるのもおすすめです!

 

ライター:北川彩
出典:『Yogini』vol.56「女性ホルモンについてきちんと学ぼう」
監修:高尾美穂/産婦人科専門医。スポーツドクター。女性のためのクリニック「イーク表参道」副院長