幼児に蜂蜜を与えると死んでしまう!?その理由とは?
1歳未満の乳幼児に与えると、危険だとされているハチミツ。ハチミツといえば薬効が多い食材として昔から伝えられてきた、体にいい食材のように思えるのですが……。なぜ赤ちゃんに限っては危険なの? 今回はその理由をご紹介いたします。
■ハチミツの中にはボツリヌス菌が潜んでいる
ハチミツの中にはボツリヌス菌が潜んでいるケースがあります。これが赤ちゃんにとって、とても危険。大人ならボツリヌス菌は簡単に体の中で滅菌してしまえるのですが、まだ小さい赤ちゃんは腸内環境が整っておらず、体内にボツリヌス菌が入ると体の中で増殖してしまいます。
そして増殖したボツリヌス菌は毒素を出し、「乳児ボツリヌス症」を引き起こしてしまうのです。
■乳児ボツリヌス症って何?
乳児ボツリヌス症は神経まひ症状が出る病気で、これにかかると赤ちゃんは便秘がちになり、そのうち筋力が低下してきて脱力状態を示すようになります。場合によっては呼吸まひに陥ることも。また筋力が低下してしまうため頭部を支えられなくなったり、目の動きがおかしくなったり、無表情になりやすくなります。
乳児ボツリヌス症は発症までの菌潜伏期間が3〜30日と長いため、万が一ハチミツを食べさせてしまった場合は、長い間見守る必要が出てきます。また現在では1歳以上の赤ちゃんにボツリヌス症の感染例はないため、1歳以上になってからなら与えても問題ないようです。
「1歳未満の赤ちゃんに、ハチミツ」は厳禁。注意しましょう!
■お母さんはハチミツを食べても平気?
お母さんがハチミツを食べても、赤ちゃんにボツリヌス菌は移らないため食べても大丈夫です。なぜお母さんがハチミツを食べても大丈夫なのか、その理由ははっきりとはわかっていませんが、母乳にある免疫機構がボツリヌス菌の増殖を防いでくれているからではないかと考えられています。
授乳中に風邪対策として、ハチミツ大根やハチミツショウガを風邪薬代わりにするお母さんも多いと思いますが、心配しなくても大丈夫。ハチミツを有効利用して、しっかり体をいたわってくださいね。
大人にとっては体にやさしく、助かる食材・ハチミツですが、赤ちゃんにとってはとても危険な食材。うっかり間違って赤ちゃんの口に入らないように、しっかり注意していきたいですね。気をつけましょう!