2024年には新NISAが始まります。これまでの一般NISAは年間120万円、つみたてNISAは年間40万円が上限でしたが、新NISAではつみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠は年間240万円と最大360万円まで拡充。

今回は、新NISAを詳しく紹介するのではなく、お得に新NISAを活用するための証券会社+クレカの組み合わせを考えたいと思います。

投資枠をキャッシュレスで最大限利用したい場合は

楽天証券で楽天カードによるクレカ積立は大きく改悪がありました。

信託報酬のうち、楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%以上の銘柄の場合は1%還元ですが、それ以外は0.2%還元と大幅ダウン。おそらく、このタイミングで一気に他の証券会社に資金が流れたのではないでしょうか。実際、筆者も楽天証券の投資信託をSBI証券に移管しています。

そんな中、今年6月以降の積み立て分より楽天カードでの還元率が改善と発表がありました。

1%還元対象外のファンドの場合、年会費無料の楽天カードでは0.5%、年会費2200円(税込み)の楽天ゴールドカードは0.75%、年会費1万1000円(税込み)の楽天プレミアムカードでは1%還元です。

年会費無料の楽天カードで5万円積み立てすると、楽天ポイントを250ポイント獲得できます。年間で3000円相当のポイントです。

さらに、楽天証券では楽天カードでの積み立て以外に楽天キャッシュによる積み立ても可能です。楽天キャッシュは楽天カードからチャージすると0.5%還元となります。従って、楽天キャッシュでの積み立ても考えると月間10万円の積み立てで毎月500ポイントを獲得できるわけです。

クレカによる投信積み立ては月間5万円までと決まりがあるため、新NISAの「つみたて投資枠」120万円を全額キャッシュレス利用できる組み合わせは楽天カード(楽天キャッシュ)+楽天証券しかありません。

実質年会費無料のカードで最大還元率は?

(公式サイトより)

年会費が実質無料で、一番還元率のよい組み合わせはマネックス証券+マネックスカードです。マネックスカードの年会費は初年度無料、2年目以降は550円(税込み)ですが年1回以上の利用があれば無料になります。

マネックスカードでマネックス証券での投信積み立てを行うと1.1%還元となります。毎月5万円の積み立ての場合は550ポイント獲得できます。

楽天証券+年会費無料の楽天カードで月間10万円投資しても月間500ポイントですが、マネックス証券+マネックスカードは月間5万円投資して月間550ポイントですから、1.1%還元はお得です。

たまったポイントはさまざまなポイントに交換したり、投資信託を購入したり、暗号通貨を購入したりできます。

月間5万円を積み立てられるのであればこのカードが最適

月間5万円(クレカで積み立てられる最大)積み立てられる場合は、SBI証券+三井住友カード プラチナプリファードまたはOliveフレキシブルペイ プラチナプリファードもオススメです。

(公式サイトより)

プラチナプリファードの年会費は3万3000円(税込み)と高額ですが、年間100万円ごとの利用で1万円分のボーナスポイント(年間最大4万ポイントまで)を獲得できます。さらに、SBI証券でのクレカ積立では5%のポイント還元です。つまり、月間2500ポイント、年間3万ポイントを獲得できます。クレカ積立だけでプラチナカードの年会費が3000円程度になるわけです。

プラチナカードですからコンシェルジュデスクを利用できたり、空港ラウンジを利用できたりとさまざまな特典も付帯します。

通常のVisa加盟店で利用すると1%還元、さらにコンビニや飲食店などでは5%超。エクスペディアなどの旅行予約でも+6〜+9%とポイントがたまりやすいカードです。

新NISA開始前に、クレカ積立で毎月確実にポイントがたまる組み合わせを考えておきましょう。

菊地崇仁

ポイント交換案内サイト「ポイント探検倶楽部」を運営する株式会社ポイ探の代表取締役。さまざまなポイントやカード情報に精通し、テレビや雑誌等で活躍中。著書に『新かんたんポイント&カード生活』(自由国民社)等がある。