女性の明確なYESなしでベットを共にすると大学除名!?【アメリカ恋愛事情】
世界の恋愛事情を知ろう!
彼から告白されたわけではないけれど、何となくお互い好意を持っているのも分かっていて、二人きりになった時、つい体の関係に…。そんな経験を持ったことのある女性もいるのではないでしょうか。
でも、実はアメリカではこのような、いわゆる「友達以上恋人未満」の体の関係から後にトラブルになった場合、「積極的合意」がなかったとされ、大学の除名処分になる、という法案がいくつもの州で可決されているのです。
これは、大学に限った法案となっていますが、アメリカにおいてなぜこのような法案が可決されなければいけなかったのか、という興味深い特集が、海外メディア情報誌クーリエ・ジャポン 12月号(11月5日発売)に掲載されていました。
最新のアメリカの恋愛事情を学びながら、“あいまいな体の関係を持つこと”の危険性をいま一度確認してみましょう。
目次
【世界の恋愛事情】ベッドに入る前には100%の合意が必要!? 【世界の恋愛事情】「YES」と記録する○○○まで登場!? 【世界の恋愛事情】「付き合う」という意思を示すことの大切さ【世界の恋愛事情】ベッドに入る前には100%の合意が必要!?
アメリカの大学における法案として、「2014年のカルフォルニア州に続き、2015年にニューヨーク州、2016年にはコネチカット州など次々と『積極的合意』に関する法案が可決された」といいます。
この「積極的合意」とは、「性交渉におよぶときはパートナーから“積極的で自覚のある自発的な合意”を得られなければいけない」ということ。
たとえば酔った勢いやドラッグの影響などで、正常な判断ができないときに性交渉に及んだ場合、ベッドに入る前にお互いの意思を確認し、お互いが「YES=性的な関係を持ってもいい」であるかを、証明できずに性交渉を持ったことになるので、大学からの除名処分が待っている、という法令なのです。今ではアメリカの「1500以上もの大学で、似たようなルールが設けられている」のだとか。
このような「積極的合意」が、アメリカのキャンパスにおいて一般化されるようになった背景には、キャンパス内における性暴力(レイプ被害)や男女間の恋愛トラブルの横行があるとされています。またそのような恋愛トラブルから、後に訴訟問題になったときにお互いの意思を証明する手段がほとんどない、という問題も背景にはあるといいます。
たしかに、酔った勢いで、とか“なんとなくお互いそういう雰囲気になったから”というあいまいな理由から、そんなつもりではなかったのに「体の関係」をもってしまうと、後にとても気まずい関係になってしまったり、恋愛トラブルに発展してしまうことも当然あるでしょう。そのようなことを防ぐために「積極的合意」に関する法案が可決されている、という現実があるのですね。
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【世界の恋愛事情】「YES」と記録する○○○まで登場!?
とはいえ、ベッドに行く前にお互いのYESの意思を確認したと、どのような方法で後から証明するのでしょうか。「積極的合意」の法案には「同意は自発的に、それもはっきり示すことが必要である」、また「その同意は、いつでも取り消しが可能であることが必要」と定められているといいます。
しかし、このようなベッドに入るタイミングは、お互いにYESであっても、情熱的になって夢中になってしまっていたり、一方が積極的すぎて流れにまかせていたり、などいろいろなシチュエーションが考えられ、「YES」の意思を証明することは難しいと感じますね。
そんな時のために、アメリカでは「YES to SEX」という「パートナーが合意を示す音声を最大25秒間記録し、それをセキュリティ管理されたサーバーに1年間無料で保管する」というアプリまで登場しているのだとか。
せっかくいい雰囲気になったのに、突然アプリを起動して「いいよね?」という彼に興ざめすることも当然考えられますが、「何百人もの学生が、合意を愛の証と捉えて」いると、NYのバーナード・カレッジの男女教育機会均等法コーディネーター、エイミー・ザヴァネルさんは言っているといいます。
YESという意思をお互いに示すことは「責任をもつ」ことにもつながるため、お互いに責任を持つための音声の証拠は「愛の証」である、ととらえることもできるのかもしれません。また、アプリに録音をする、ということで情熱が冷めてしまうのなら、それは勢いまかせの行為だった、ということも言えるのかもしれませんね。
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【世界の恋愛事情】「付き合う」という意思を示すことの大切さ
これらの「積極的合意」という考え方を、多くの学生たちが「愛の証」ととらえていることに注目してみると、「友達以上恋人未満」の関係におけるあいまいな体の関係が、いかに無責任な行為であるか、ということも見えてくるでしょう。
恋愛において「積極的合意」とは“付き合いたいとお互いの意思を示すこと”を意味しているとも言えますね。「付き合う」という言葉には、責任を持つ、という意味合いも当然含まれているもの。その責任を果たすことなく、あいまいな体の関係を持ってしまえば、後の恋愛トラブルや、「付き合っているつもりはなかった」「やっぱり好きじゃなかった」という、彼の無責任な言葉につながりやすい状況をみずから作り出しているとも言えそうです。
このように、アメリカのキャンパスにおける恋愛事情から、「付き合うということの大切さ」も見えてくるのではないでしょうか。
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アメリカの最新恋愛事情はいかがでしたでしょうか。このほかにも、クーリエ・ジャポン12月号には「出会い系アプリを使って1年間出会い続けた英国人脚本家は、ハリウッドで「男性の危機」を見た!」や、「世界性革命報告」など、世界の恋愛や性事情を垣間見れるとても興味深い特集ばかりです。ぜひ見てみては。
出典:「米国の大学生は、同意の”証拠”なしにセックスできない」
クーリエ・ジャポン P.18〜25
(知花きのこ/恋愛ユニバーシティ)
◇プロフィール知花きのこ / 恋愛ユニバーシティ 恋愛ユニバーシティ公認ライター恋愛ユニバーシティ公認ライター。