こんにちは、美的クラブの高橋里佳です。

ティーコーディネーターの資格を持っているくらい紅茶が好きです。

今回、紅茶を作ることができるイベントがあると知って伺いましたのでご紹介させてください。

日本紅茶協会から「おいしい紅茶の店」に認定されている、大好きなデザートレストラン、“サロン・ド・テ ロザージュ”が、2023年9月15日(金)に開業30周年を迎えました。

30周年を記念した2つのイベントに参加し、紅茶を堪能してきましたのでご紹介させてください。



箱根にある芦ノ湖に面した“小田急 山のホテル”にて、紅茶作り体験をしてきました。

皆さんは、山のホテルと聞いて、何を思い浮かべますか?
きっとツツジを連想される方が多いと思います。昨年に庭園のツツジが、今年は庭園のシャクナゲがそれぞれ、日本植物園協会ナショナルコレクションに認定されたそうです。



そんな素敵な庭園の中に、今回初めて茶畑があることを知りました。



紅茶作り体験の講師は静岡紅茶株式会社代表取締役のヴァンアイク昭子先生で、先生が10年前にここに紅ふうきの茶葉を植えたそうです。一芯二葉を見ながら丁寧に摘み取りました。

 

私は先生やスタッフの方に助けていただきながら、こちらの量を摘み取ることができました。



摘み取った茶葉は、今回学んだ事をお家で体験する用としてお土産に。



ここからが紅茶作りの本番です!!



紅茶の作り方は以下のとおりです。

萎凋(いちょう)→揉捻(じゅうねん)→発酵→発酵止め・乾燥→紅茶

摘み取った葉は、萎凋という水分を取る工程が必要となります。
今回、半日で作るのは難しいということで、次の工程である揉捻より体験しました。

【揉捻】茶葉の細胞組織を破壊する工程。

 

空気に触れさせて酸化発酵をする作業だそうです。
この作業はとても重要で、紅茶の香り・味・コク・色のベースを作るそうです。

体温で温め、優しく揉む。愛情を込めて発酵させました。
揉んでいくと、手に粘着がでて、少し青臭さが残りながらもお茶の良い香りがしました。

【発酵】
濡れたキッチンペーパーに包んで、ストーブで温めたお部屋で発酵させました。


途中で開けてみると、葉っぱが緑から茶色に。



良い香りが漂ってきました。空気を含ませ、再度発酵させていきます。



発酵によって一度温度が上がり、その後、温度が下がったところで発酵を止める作業にかかります。



発酵が進むことで良い香りが漂ってくるのですが、発酵しすぎてしまうと香りは劣化してしまい、紅茶の色も黒っぽくなってしまうそうです。香り高く綺麗な色の紅茶を作るには、発酵を止めるタイミングの見極めは重要です。

【発酵止め・乾燥】
高温に設定したホットプレートで茶葉の水分を飛ばす作業を行いました。

まずは200度くらいまで温めたホットプレートの上で茶葉を広げながら、空気を含ませて水分を飛ばしました。

一度表面の水分が飛んだところで涼しい場所に置き、しばらく待つと茶葉の中からまた水分が出てくるので、今度は80度くらいのホットプレートに茶葉を広げ、仕上げの乾燥をさせました。



茶葉の色が緑から茶色に変化し、香りも紅茶の香りへ変化しました。乾燥の終着点は、紅茶の良い香りが無くなったところだそうです。香っている間は水分が蒸発しているとのことでした。



水分が茶葉に残っていると茶葉の劣化が激しくなってしまうため、乾燥はきっちりした方が良いとのことでした。

出来上がり!



出来立ての茶葉でお茶を淹れました。

3g、100度のお湯150cc、蒸らし時間5分。



愛情をかけて、丁寧に淹れた紅茶を楽しみました。



澄んだ橙桃色、甘い香り、渋みの少ない、私好みの紅茶に。

紅茶作り体験に参加していた他の方のお茶を試飲すると、同じ工程で作ったのに、全く違う味、香りになっていて、作り手によってこんなにも違うということを知ることができました。

参加していた方の中には、こんなに丁寧に紅茶を淹れたのは初めてとおっしゃる方もいました。
いつもより丁寧に手掛けてより美味しくなったものをいただける時間は、幸せを感じる時間。

そういった幸せと感じる時間が心の余裕を作り、心の余裕が生まれることで、人に優しくなれたり...良い循環になっていくのではないかと思った出来事でした。

慌ただしい日々を過ごしていますが、1日1回、週に1度。
紅茶、緑茶、コーヒーなど、丁寧に淹れて美味しいと感じる時間。ホッとする時間を作ってみてはいかがでしょうか。

自分で楽しむ分については、自分でも作ることができると知るきっかけにもなり、紅茶について知識の幅が広がる素敵な時間でした。



作った紅茶はこちらの缶に詰めて持ち帰りました。

もう一つ体験したのは、山のホテル直営のデザートレストラン“サロン・ド・テ ロザージュ”で、名物のりんごパイのお皿にソースで美しく絵を添える「ドレッサージュ」。30周年を記念して特別に体験させていただきました。



お手本を見せていただきながら…コツを掴んだつもりで実際に体験してみると…難しい!!
難しいのですが、自分で描いた作品は愛着がもて、特別なデザートに。

 

そして、先生のお手本のように作るのは、職人技が必要だと改めて感じました。
30周年記念だからこその特別な時間を過ごすことができて嬉しかったです。

また、レストラン看板メニューの「ロザージュ伝統のあつあつりんごパイ」は今年9月から開業初期のレシピを元にしたアレンジ版になったそうです。



“プレミアムショップ&サロン・ド・テ ロザージュ”は1995年11月に「おいしい紅茶の店」として認定され、2022年7月には「おいしい紅茶の店アワード2022」も受賞した、上質な紅茶を数多く取り揃えるレストランです。

「おいしい紅茶の店」の認定は、日本紅茶協会が4年毎に全店を調査し、更新をおこなっているそうです。



併設する“プレミアムショップ ロザージュ”では、開業30周年記念オリジナル紅茶を新発売されていたので、お土産に買いました。



その他にも多くの茶葉や紅茶グッズなどが販売されており、紅茶好きにはたまらない場所です。
どちらの体験も紅茶の魅力を知ることができ、本当に美味しいもの、美しいものに出会うには、多くの方の手仕事が関わっていることを改めて知りました。

本物を知れる場所。
30周年を記念した紅茶も楽しめる、私のオススメの場所です。

 

【今回体験した場所】

小田急 山のホテル:https://www.hakone-hoteldeyama.jp/

サロン・ド・テ ロザージュ:https://www.hakone-hoteldeyama.jp/restaurant/rosage/