立場が変われば考え方も変わるが、この手のひら返しはヒドい!!

写真拡大

「既婚者と独身の壁」――この壁を経験した女性は多いのではないだろうか?学生時代は同じ目線で何でも話せていた女友達だったのに、社会に出て働くようになり、それぞれを取り巻く環境が変わり、気がつけば仲間内で集まっても話が合わなくなっていた…なんてことも。殊に女性は、結婚、出産、子育て…と人生のステージが目まぐるしく変わるため、良くも悪くも価値観に変化が起きやすい。これは女の友情を盛大にこじらせてしまったある女性の実話である。

【漫画】本編を読む

ゆき蔵には学生時代から仲のよかったグループがあった。4人はいつもくだらない話で盛り上がっていたが、いつしか結婚し、出産し、次第に話す内容が変わっていった。そしてバツイチで独身に戻ったゆき蔵は、ほかの既婚者3人の会話に入ることができなくなっていった。

そんな心のズレを感じながらもやり過ごしていたある日、Tちゃんとお茶をすることになった。彼女も既婚者だったが、同じアパレルで働く同業者同志ということもあり、話が合っていた。普段はサバサバした性格のTちゃんだったが、その日は荒れていた。話を聞くと、職場のスタッフが突然妊娠してシフトが回らなくなってしまい、「妊娠した子は毎日お腹の子が心配って連絡が来るし…こっちだってしんどいわ」と愚痴が爆発!

その数日後、Tちゃんから「体調悪くて病院行ったら妊娠してた!」と報告メールが届いた。「おめでとう!」と打ったあと、ゆき蔵は聞かなきゃいいのに「お店は大丈夫?」と聞いてしまった。即座に返信がきて、ゆき蔵はその内容に驚く。「え?こんな時に仕事なんかしてる場合じゃないから!」。ゆき蔵の余計なひと言はTちゃんの地雷となり、逆鱗に触れて怒らせてしまったのだ。謝ったものの、ゆき蔵には理解できなかった。つい先日、妊娠した子に対して愚痴っていたのはTちゃん自身なのに…。大事なものが変われば価値観も変わってしまうのは仕方ないことだと頭では理解していても…。

この「交友関係を拗らせた話。」の作者は、今はブロガーとして活動しているゆき蔵(@yuki_zo_08)さん。アパレル時代の実体験、女性ならではの悩みなどを日々漫画にして発信している。「交友関係を拗らせた話。」について、ゆき蔵さんに話を聞いてみた。

――“既婚者と独身者の壁”を、ゆき蔵さんが実際に感じたのはいくつの頃でしょうか?

当時は20代半ばでした。20代後半位まで盛大にこじらせてましたね(笑)。私の地元は、お世辞にも都会と呼べる場所ではなく、「結婚=寿退社=子供」といった考えがまだまだ根強い地域でした。そんな環境でしたので、仲が良かった同級生の既婚、子持ち率は脅威の100%!だからバツイチで独身に戻った私の存在は、みんなにとって未知の生物的な状態だったのだと思います(笑)。みんなにはもちろん悪気はないのですが、“そっち側”に行けなかった私にとっては高い高い壁を感じてしまいました。

――ブログには、アパレルあるあるや女性の闇を描いた漫画がたくさんアップされていますが、どのくらいのペースで更新されていますか?

更新は基本毎日20時30分です。多い時は日に2回(12時、20時30分)に更新しています。読者のみなさまから「ブログ見るのが毎日の習慣です!」とメッセージをいただいたりするので、可能な限り“毎日更新”を続けていきたいと思っています!私のブログがみなさまのルーティンの一部になれているのが何よりうれしいです。

世界各国の男女平等度を示す「ジェンダーギャップ指数」の2023年版では、日本の総合ランキングは146カ国中125位、先進国の中では最下位だった。日本の女性は、結婚すれば家事と仕事の両立に悩み、出産すれば時短勤務で社内に気を遣い、育児と仕事の両立に悩む。さらにはママ友との付き合いやPTA活動…など、男女平等が遅々として進まぬ日本では、男性よりも女性にさまざまな負荷がのしかかってくる。

そんな中、女性の価値観や考え方がライフステージごとに目まぐるしく変わるのはもはや自然な流れであろう。ただTちゃんのように数日前の自分の発言に責任を持たず、思いやりを持たないのは少し話が違う。古くからの友人でも「この人と一緒にいるのはしんどいな」と思ったら、無理をせず距離を取るのも手かもしれない。

ゆき蔵さんのブログ「ゆき蔵さんぽ。」には、「女社会の知られざる闇」や「アパレルあるある」など実話をベースに描いたエピソードが満載!共感できる話がきっと見つかるはずなのでぜひ読んでみて!

取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)