ビブリオマンシーとは? 書物占いの手順、使う本、歴史を解説
「ビブリオマンシー」という占いをご存知ですか? あまり聞き慣れない言葉かと思いますが、ビブリオマンシーとは書物のページからメッセージを受け取る“書物占い”のこと。本さえあれば気軽に占うことができるので、1日の始まりや寝る前など日常生活に取り入れている人もいます。この記事では、手軽でシンプルな占い「ビブリオマンシー」について深堀りしていきましょう。
■ビブリオマンシーとは?
◎ビブリオマンシーは書物占い
ビブリオは書物、マンシーは占いを指し、日本語に訳すとそのまま「書物占い」という意味になります。書物占いといっても、どんな占いなのか想像しづらいかもしれませんね。一言で説明すると、質問のテーマと使う本を決めて直感でページを開くと、今自分が知りたいことが書かれているという占いです。日本では馴染みのある「おみくじ」に似た占術ともいえるでしょう。
◎ビブリオマンシーの歴史
ビブリオマンシーの歴史は古く、古代ローマ時代には「ソーティーズ(吟唱占い)」という書物を用いた占術が既にあったとのこと。キリスト教徒なら聖書、イスラム教徒であればコーランが一般的に使われたようです。また、中世ヨーロッパではホメロスやベルギリウスの叙事詩なども用いて占いが行われるようになりました。キリスト教では占いが禁じられていたにも関わらず、人々の間でビブリオマンシーが流行。6世紀頃にはキリスト教の教父によって禁止令が出されたこともあったのだそう。
■ビブリオマンシーのやり方
◎どんな本を使って占う?
現代は国や宗派に関係なく、聖書や哲学書、詩集、名言集、辞書などを用いて占われている模様です。ビブリオマンシー専用の書物もあり、比較的、答えが得られやすいのでおすすめ。いずれにしても、書物占いは本を選ぶところから始まっているので、直感でピンと来たものを手に取ってみるといいでしょう。
◎占いの手順
ビブリオマンシーに使う本を選んだら、次に占いたい内容を言葉にします。たとえば「〇〇についてどうしたらいい?」「〇〇が知りたいので教えてください」など。聞きたいことが決まった後は、呼吸を整えて心を落ち着けましょう。そして両手で本を挟み、本に語りかけるように聞きたいことを伝えます。心の中で唱えてもいいし、そのまま口に出しても、やり方はあなたがしっくりくる方法でOK。このとき、本に質問内容が伝わりやすいように簡潔にまとめておくと、より適切な答えを得やすいでしょう。
本にあなたの思いが伝わったと感じたら、ゆっくりと本を開きます。直感で「ここだ!」と思ったページを開くのがポイント。偶然、手からすべり落ちたタイミングで開いたり、意図せず自然に開いたりした場合も、本からのメッセージと素直に捉えましょう。最初に目に飛び込んできた文章が、あなたの質問に対する答えです。もし使用した本が長文、もしくは細かい字で記されたものであれば、一旦、目を閉じてペンや指などで本の内容を指します。その先にあなたへの答えが書いてあるはず。
本からのメッセージに対して、自分なりに解釈することも大切です。悩みごととメッセージがどう関係しているのか読み込んでいきましょう。いまひとつ意味がわからなかったり、質問と全く関係のない文章に悩んでしまったりするかもしれません。でも、ヒントとなる可能性があるのでその時点ではピンと来なくても大丈夫。後に「このことだったの!?」と思いがけず回答を得るなんてこともよくあります。ビブリオマンシー占いの答えは実に奥が深いので、自分の思ったとおりの答えが出るとは限らないと心得ておくといいでしょう。
■思いがけない言葉に救われるかも
本を開くだけで手軽に占いができる「ビブリオマンシー」。解説を読んでいて、少なからず興味が湧いてきたのでは? 人生は選択の連続。選べず、立ち止まってしまったときや、選択した事柄に自信を持てず不安に押しつぶされそうなときは、深呼吸して本をそっと開いてみましょう。思いがけない言葉に救われたり、解決の糸口が見つかったりするかもしれません。ぜひ参考にしてみてくださいね。