インタビュー:御影倫代「仕事が好きだから、家でも仕事の話がしたい!」
若い医師たちが過酷な医療現場で、重責を担う仕事に悩み、人間関係に苦しみながらも、一歩ずつ成長していくレンタルNo.1の本格医療ドラマ「グレイズ・アナトミー」。個性的なキャラクターの仕事と恋をリアルに描いた内容は多くの女性の共感を呼び、「シーズン5」も12日より好評レンタル中です。今回は、長野放送の局アナウンサーを経て、現在フリーアナウンサーとして活躍中の御影倫代(みかげみちよ)さんに、ドラマを観て感じた事や“女子アナ”の仕事について伺いました。
――今回は御影さんに、「グレイズ・アナトミー」シーズン1の1話、2話、3話をご覧になっていただきました。
御影倫代(以下、御影):素直に面白かったです。主人公のメレディスは仕事をとても頑張っているけど、疲れてる表情を見せたり、後の上司と気付かずに一夜を共にしてしまったり、人間臭い部分があって魅力的ですね。シリアス過ぎない所も、働く女性が観るのにはちょうど良いですね。事件が終わった後には、笑いがくるのでバランスが良いですね。――海外ドラマはよくご覧になりますか?
御影:私はもともと「ビバリー・ヒルズ」が好きだったんですが、それ以後は離れてたんですよ。ハマると他の事をする時間がなくなっちゃうと困るので(笑)。でも、改めて海外ドラマってよく出来ていて面白いな〜って思いました。――「グレイズ・アナトミー」では、「シーズン1」の最初のシーンで登場人物たちが48時間寝ないで研修を行っていました。女子アナのお仕事も新人時代はとても苦労されたのではないですか?
御影:どの職業でも色々な苦労があると思いますが、私の場合は“全否定”から始まりました。小学1年生みたいに「あいうえお」の発声練習をするのですが、「今の"あ"が汚い」とか注意されると、自信がなくなって声が出せなくなっちゃうんですよね。――話すお仕事なので、基本の発声が大切なのでしょうがそれは辛いですね。
御影:1年目は本当に辛かったですね。後は、アナウンサーになって最初に就いた仕事が「県政からのお知らせ」だったのですが、私は「楽しいのがテレビ」と勘違いしている部分があったので、とにかく楽しくやったんですね。そうしたら、「情報を真面目に知りたいのに」というクレームがたくさん来てしまって。自分が良かれと思ってやったことが、人には良くない事もあるし、「これが私」と主張することが、正しいわけではないと学びました。――失礼な想像かもしれませんが、アナウンサーの世界は女性同士の争いが大変という事はありませんか?
御影:職場の雰囲気は局によってかなり違うと思います。その差に関わってくるのは、実は男性の力で、男性が1人だけ可愛がってみたり、厳しくしてみたり、差をつけてしまうと女性はもめますよね。100%女性だと起こらないトラブルも起こってしまう。――確かに純粋な女性同士って意外とサッパリしていて、気を遣わない関係ですよね。
御影:そうそう。女性の社会進出で、これからどんどん女性が職場に増えてくると思うんですね。だから男性も「女同士は恐いな」なんて遠巻きに見ているんじゃなくて、ちょっと気遣いをして欲しいと思います。私の経験でも、後輩に注意した時に、素直に聞く子と、男の人に泣きつく子がいたので、そういう時こそ男性に理解があると救われますね。――「グレイズ・アナトミー」も結局男性が絡んだ揉め事が多かったですものね。
御影:クリスティーナ(主人公メレディスのインターン仲間であり、ライバル)は、すごく嫌なヤツでしたね(笑)。必死に仕事をしていると、キレイ事が言えないって所は共感できます。でも、こうやって人を妬んでばかりだと女性として美しくないですよね。