堺雅人、反町隆史、GACKT…夏ドラマは「50代イケオジ」が席巻!いま視聴者がベテラン俳優を求めるわけ
令和となった今、なぜ彼らが物語の主人公として求められているのでしょうか。
テレビドラマは昨今、配信作品との競争が激しく、タイムパフォーマンスを重視する視聴者はとにかく「ハズレ」を引きたくない。そこで重要になってくるのが主演俳優のブランド力と信頼感です。堺さん、反町さん、大森さん、GACKTさんはまさにこの条件を満たすと言えるのではないでしょうか。
堺さんは『半沢直樹』シリーズ(TBS系)や大河ドラマ『真田丸』(NHK総合)など、劇団出身の揺るぎない演技力で大ヒット主演作を多く世に送り出しています。反町さんは月9『ビーチボーイズ』、1998年版『GTO』(共にフジテレビ系)でイケメンスターとして一世を風靡した後、『相棒』(テレビ朝日系)などで確固たる地位を確立。
大森さんは芸能一家に生まれ育ち、大河ドラマ『龍馬伝』(NHK総合)、『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)など多数の人気作に出演する演技派です。
ミュージシャンが本業のGACKTさんも、大河ドラマ『風林火山』(NHK総合)などへの出演歴に加え、映画『翔んで埼玉』では興行収入37億円のヒットを記録し、第43回日本アカデミー賞で優秀主演男優賞を授賞。バラエティ番組『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)でも連勝記録を樹立するなど、お茶の間への訴求力では専業俳優に負けていません。
◆長年の実績が保証する「ブランド力」
若手でも人気、知名度のある俳優はいますが、俳優自身が作品の品質保証となり、「この人が主演なら間違いない」というブランド力では、長年の実績を積み重ねた50代俳優に一日の長があります。
◆ベテラン俳優だからこそ「社会の重さ」を背負える
また、地上波ドラマのリアルタイム視聴者は中高年が中心。この層は、成熟した主人公像を求めており、人生経験を実生活でも深め、役に説得力を持たせることが出来るイケオジ俳優がそこにピタリと当てはまります。
そして、近年では国際情勢の緊張、コンプライアンス社会、SNS炎上、教育現場の複雑化など、現実の世界でも若手だけでは解決しづらい問題が増えている。この重苦しい空気を打破するため、大人のヒーロー像が求められるようになりました。
安心感、信頼感に加え、「畏怖の念」すら感じさせられるベテラン俳優こそ、今の社会の重さを背負えるという期待があるのでしょう。
◆俳優の深い人生とも重なる主人公像
例えば、『GTO』で反町さんが演じる鬼塚英吉は理不尽な社会への違和感を代弁する存在です。
28年振り復活の今作では、反町さんと同じく50代になった鬼塚が令和の教育現場に切り込むことで、破天荒さはやや落ち着いたものの、人生経験を積んだ教師だからこそ響く生徒、学校、社会への提言がなされています。28年前のヒロイン・松嶋菜々子さんと、今作で夫婦共演が実現していることも、俳優人生の重さを感じさせます。
『大追跡』は、大森さん、相葉雅紀さん、松下奈緒さんのトリプル主演ですが、実質的なリーダー役は大森さん演じる伊垣修二が務めています。警視庁の「SSBC強行犯係」を描いた今作では毎回、犯人の事情、組織の圧力など、重いテーマを扱っていますが、伊垣は現代の捜査を統率する頭脳として、事件解決に中心的な役割を果たし、重厚感を与えています。

