ベテランMC頼みの新バラエティに見る“地上波TVの課題”とは?「日テレからTBSへ移籍」と噂の番組もレギュラー化
各テレビ局は10月に番組改編を実施し新たな番組がスタートしている。
そんな中でゴールデン・プライム帯で放送する主な新バラエティ番組として、10月改編でフジテレビ系は『この世界は1ダフル』『ザ・共通テン!』、TBS系は『THE MC3』『巷のウワサ大検証!それって実際どうなの会』がレギュラーとして始動。ただ、正直言えばどの番組もあまり話題になっていない印象だ。
そこで、今回はバラエティ番組も制作していた元テレビ局スタッフが、今秋から始まった4つの番組を勝手に審査。実際に視聴した上で、見どころや疑問点などを紹介していく。
◆Snow Man渡辺翔太がMCで話題『この世界は1ダフル』
まずは、『この世界は1ダフル』だ。10月17日に放送を開始した番組で、MCは東野幸治とSnow Man・渡辺翔太が担当。番組の構成はスポーツ選手、雑誌の編集者、弁護士などさまざまな一流の人たちが登場し、実際の映像、インタビュー、事実を基にした再現ドラマでワンダフルな話を披露する。
ここまでの放送を見た感想では、どこかで見たエピソードが多く登場しているように思える。
例えば、元バレーボール全日本代表・大林素子は、高校生が主役の「2014年春高バレー女子・決勝」を挙げ、九州文化学園が大逆転で激闘を制した試合を紹介。当時も逆転劇は報じられていて、蔵出し映像という驚きはなく平凡に感じた。スポーツに関しては、強烈な印象がある場面でなければネタとして成立しないので、熱心なファンはすでに知っているエピソードが登場しがちになってしまいそうだ。
また、再現ドラマは途端にチープになってしまい、「実話」という番組の売りが薄れてしまう印象を受けた。番組の構成は面白いのに、肝心な映像で今のところは驚きや発見を得られていないように思える。
ただノビシロはありそうで、例えば渡辺を通じてSnow Manの秘話など、芸能人のどこにも出ていないエピソードが紹介できれば話題を集めそう。実話という縛りだけクリアすればどんなジャンルのVTRも制作できるので、新たに始まったバラエティ番組の中では、もっとも今後の期待が高いと思える。
◆『ザ・共通テン!』チョコプラをどう使うかにかかっている
続いては、同じくフジテレビ系で放送する『ザ・共通テン!』。10月18日からスタートした番組で、MCはヒロミとホラン千秋、進行でチョコレートプラネットが出演する。
この番組は、共通点を持つ4人の女性芸能人が登場し、そのお題にあわせた日常生活に密着する生態調査バラエティ。VTRはベスト10形式で発表し、「○○女子」たちの生態を紹介しグルメや美容、節約テクニックなどを明かしていく構成だ。
初回の2時間SPでは、ギャル曽根、土屋アンナ、丸山桂里奈、山田優が登場。4人は「スーパーはしご女子」として、普段の買い物の様子を紹介した。
どこか『ヒルナンデス!』など日本テレビ的な雰囲気がする番組で、11月1日放送分も「日本中の名品を食らう女子」などで完全なグルメ企画。お昼に放送していたら見てしまいそうな演出だが、毎週金曜日の21時から放送する番組として適しているかは疑問が残るところ…。
また、女性芸能人という縛りがある上に共通点まで見つけるわけでかなりキャスティングが難しそう。早々にネタ切れを起こす可能性も大だ。
そして、旬のチョコプラを起用しながら、ほとんど番組で活かせていないのが痛いところ。チョコプラをどう使うかが、この番組の化けるポイントになるような気がする。
良いポイントとしては、現時点で放送している回を見る限りでは、初回で山田優を引っ張り出したのはスタッフのやる気を感じる。
山田は番組で“上級セレブっぽい”ショッピングも行い、値札を見ないなどの豪快さで女性週刊誌のネット記事で叩かれる事に。バラエティ番組として良くも悪くも話題になるのは大切で、今後もお昼の番組とは違う視聴者から反感を買うような企画や人選ができれば、異色の番組として化ける可能性もあるだろう。
そんな中でゴールデン・プライム帯で放送する主な新バラエティ番組として、10月改編でフジテレビ系は『この世界は1ダフル』『ザ・共通テン!』、TBS系は『THE MC3』『巷のウワサ大検証!それって実際どうなの会』がレギュラーとして始動。ただ、正直言えばどの番組もあまり話題になっていない印象だ。
そこで、今回はバラエティ番組も制作していた元テレビ局スタッフが、今秋から始まった4つの番組を勝手に審査。実際に視聴した上で、見どころや疑問点などを紹介していく。
まずは、『この世界は1ダフル』だ。10月17日に放送を開始した番組で、MCは東野幸治とSnow Man・渡辺翔太が担当。番組の構成はスポーツ選手、雑誌の編集者、弁護士などさまざまな一流の人たちが登場し、実際の映像、インタビュー、事実を基にした再現ドラマでワンダフルな話を披露する。
ここまでの放送を見た感想では、どこかで見たエピソードが多く登場しているように思える。
例えば、元バレーボール全日本代表・大林素子は、高校生が主役の「2014年春高バレー女子・決勝」を挙げ、九州文化学園が大逆転で激闘を制した試合を紹介。当時も逆転劇は報じられていて、蔵出し映像という驚きはなく平凡に感じた。スポーツに関しては、強烈な印象がある場面でなければネタとして成立しないので、熱心なファンはすでに知っているエピソードが登場しがちになってしまいそうだ。
また、再現ドラマは途端にチープになってしまい、「実話」という番組の売りが薄れてしまう印象を受けた。番組の構成は面白いのに、肝心な映像で今のところは驚きや発見を得られていないように思える。
ただノビシロはありそうで、例えば渡辺を通じてSnow Manの秘話など、芸能人のどこにも出ていないエピソードが紹介できれば話題を集めそう。実話という縛りだけクリアすればどんなジャンルのVTRも制作できるので、新たに始まったバラエティ番組の中では、もっとも今後の期待が高いと思える。
◆『ザ・共通テン!』チョコプラをどう使うかにかかっている
続いては、同じくフジテレビ系で放送する『ザ・共通テン!』。10月18日からスタートした番組で、MCはヒロミとホラン千秋、進行でチョコレートプラネットが出演する。
この番組は、共通点を持つ4人の女性芸能人が登場し、そのお題にあわせた日常生活に密着する生態調査バラエティ。VTRはベスト10形式で発表し、「○○女子」たちの生態を紹介しグルメや美容、節約テクニックなどを明かしていく構成だ。
初回の2時間SPでは、ギャル曽根、土屋アンナ、丸山桂里奈、山田優が登場。4人は「スーパーはしご女子」として、普段の買い物の様子を紹介した。
どこか『ヒルナンデス!』など日本テレビ的な雰囲気がする番組で、11月1日放送分も「日本中の名品を食らう女子」などで完全なグルメ企画。お昼に放送していたら見てしまいそうな演出だが、毎週金曜日の21時から放送する番組として適しているかは疑問が残るところ…。
また、女性芸能人という縛りがある上に共通点まで見つけるわけでかなりキャスティングが難しそう。早々にネタ切れを起こす可能性も大だ。
そして、旬のチョコプラを起用しながら、ほとんど番組で活かせていないのが痛いところ。チョコプラをどう使うかが、この番組の化けるポイントになるような気がする。
良いポイントとしては、現時点で放送している回を見る限りでは、初回で山田優を引っ張り出したのはスタッフのやる気を感じる。
山田は番組で“上級セレブっぽい”ショッピングも行い、値札を見ないなどの豪快さで女性週刊誌のネット記事で叩かれる事に。バラエティ番組として良くも悪くも話題になるのは大切で、今後もお昼の番組とは違う視聴者から反感を買うような企画や人選ができれば、異色の番組として化ける可能性もあるだろう。