猫の力を借りて…


【玉手箱なねこ】開けたらダメと言ったのに! 玉手箱によって真っ白になってしまった理由/みっけ!ねこむかしばなし(1)

もしも、マイペースなねこが物語に登場したら…?

言わずと知れた有名な物語にねこを融合させるのは、「ねことわざ」でおなじみの漫画家・イラストレーターのぱんだにあさん。

古今東西様々の昔話や童話に、かわいらしさ、ふてぶてしさ、愛くるしさすべてを兼ね備えたねこたちが加わることで物語は新たな展開になっていきます。登場人物たちがねこに絆される姿に、「まぁねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!?

作品の元となったお話の解説もあるので、神話や名作についても改めておさらいできる! そんな、とってもゆるい童話×癒やし系ねこまんがをお送りします。

※本記事はぱんだにあ著の書籍『みっけ!ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。

■◆虎の威を借る狐なねこ

ねこの威を借る虎


■◆元となったむかしばなし

虎の威を借る狐

むかし、あるところに一匹の狐がいました。狐がいつものように森を散歩していると、虎に捕まってしまいます。

食べられそうになった狐は「私は神から百獣の王になるよう命じられた。私を食べたら罰が当たるぞ。嘘だと思うならついてきなさい」と虎に言いました。

虎が疑いながらも狐の後ろをついて歩くと、皆が道を開け、中には逃げていく動物もいました。本当は狐ではなく虎を怖がって道を開けていたのですが、それに気づかなかった虎は、狐が言ったことを信じて解放したのでした。この故事は中国の『戦国策』という書物に書かれた話で、「虎の威を借る狐」は「他人の力に頼って威張る人」の例えとして使われるようになりました。

著=ぱんだにあ/『みっけ!ねこむかしばなし』