映画『ハリー・ポッター』シリーズなどに出演、イギリスを代表する名優として知られるマギー・スミス。現地時間9月27日(金)に亡くなったことを家族が公表した。89歳だった。

息子で俳優のトビー・スティーブンスとクリス・ラーキンは声明を発表、27日の早朝に病院で息を引き取ったことを明らかにした。「非常に悲しいことですが、デイム・マギー・スミスの死を発表しなくてはなりません。私生活をとても大切にする人であり、友人や家族に見守られて最期を迎えました。残された2人の息子と5人の優しい孫たちは、比類なき母と祖母を失い、打ちのめされています」とコメントしている。

マギーは1950年代に舞台でキャリアをスタート、その後映画界に進出した。70年近いキャリアを持ちトニー賞を1度、アメリカのアカデミー賞を2度、英国アカデミー賞を5度受賞している。また英国アカデミー賞ではこれに加えて特別賞とフェローシップ賞にも輝いている。アカデミー賞を受賞した『ミス・ブロディの青春』や『カリフォルニア・スイート』をはじめ数えきれないほどの作品に出演してきたが、最近の代表作はやはり映画『ハリー・ポッター』シリーズとドラマ「ダウントン・アビー」。前者では厳しいけれど愛情に満ちたマクゴナガル先生を、後者では手強くてチャーミングな伯爵夫人、バイオレットを演じ改めて世界的な人気を獲得した。「ダウントン・アビー」の共演者たちがお悔やみのメッセージを送っている。

バイオレットの孫メアリーを演じたミシェル・ドッカリーは声明を発表。「マギーのような人はいませんでした。彼女のような型破りの人物を知ることができて私はとても幸運です。彼女がいなくなることをみんなが寂しく思うでしょう」。バイオレットの息子のクローリー伯爵を演じたヒュー・ボネヴィルは「マギーと同じシーンを演じたことのある人なら誰でも彼女が鋭い目とウィット、そして恐るべき才能を持っていたことを証言するでしょう」とコメント。「マギーは彼女の世代の真のレジェンドであり、ありがたいことに映画の中で見せた多くの素晴らしい演技の中で生き続けています。彼女の息子たち、家族たちにお悔やみの気持ちを送ります」と述べている。