現地時間12月11日(月)に第81回ゴールデン・グローブ賞の候補作が発表された。映画部門の最多ノミネートはグレタ・ガーウィグ監督とマーゴット・ロビーがタッグを組んだ『バービー』。作品賞をはじめ9ノミネートを果たした。続いてクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』の8ノミネート。マーティン・スコセッシ監督の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』、ヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』も7ノミネートされている。

映画部門の作品賞(ドラマ)には非英語作品が3作品ノミネート。『Past Lives(原題)』は韓国語と英語、『The Zone of Interest(原題)』はドイツ語、『Anatomy of a Fall(原題)』はフランス語と英語、ドイツ語が使われている。これらの3作品は脚本賞や監督賞、作曲賞など他の主要部門にもノミネートされていて賞の多様化をうかがわせる。

日本からはアニメーション映画『君たちはどう生きるか』と『すずめの戸締まり』がアニメ映画賞の候補に。『君たちはどう生きるか』からは久石譲も作曲賞にエントリーしている。

また今回の賞から変わった点も。各賞のノミネーション数が5から6に増加され、公開期間中の興行収入が1億5,000万ドル以上(そのうち1億ドル以上はアメリカ国内の興行収入)を達成したものから優秀な作品を表彰するシネマティック&ボックスオフィス賞が新設された。この賞では8作品がノミネート、記念すべき初回には『バービー』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』などがエントリーした。

ドラマ部門の最多ノミネートは最終シーズンを迎えた「メディア王 〜華麗なる一族〜」の9ノミネート。続いて「一流シェフのファミリーレストラン」「マーダーズ・イン・ビルディング」の5ノミネートと続く。ちなみに「マーダーズ・イン・ビルディング」ではセレーナ・ゴメス、マーティン・ショート、スティーブ・マーティンという主役3人に加え、今シーズンから加わったメリル・ストリープも助演女優賞の候補になった。

授賞式が行われるのは現地時間2023年1月7日(日)。結果発表を楽しみにしたい。

【映画部門】

*作品賞(ドラマ)


『オッペンハイマー』
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
『マエストロ:その音楽と愛と』
『Past Lives(原題)』
『The Zone of Interest(原題)』
『Anatomy of a Fall(原題)』

*作品賞(コメディ&ミュージカル)


『バービー』
『哀れなるものたち』
『American Fiction(原題)』
『The Holdovers(原題)』
『May December(原題)』
『AIR/エア』

*主演女優賞(ドラマ)


リリー・グラッドストーン 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
キャリー・マリガン 『マエストロ:その音楽と愛と』
ザンドラ・ヒュラー 『Anatomy of a Fall(原題)』
アネット・ベニング  『ナイアド 〜その決意は海を越える〜』
グレタ・リー 『Past Lives(原題)』
ケイリー・スピーニー 『Priscilla(原題)』

*主演男優賞(ドラマ)


ブラッドリー・クーパー 『マエストロ:その音楽と愛と』
キリアン・マーフィー  『オッペンハイマー』
レオナルド・ディカプリオ 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
コールマン・ドミンゴ 『ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』
アンドリュー・スコット 『異人たち』
バリー・コーガン  『Saltburn(原題)』

*主演女優賞(コメディ&ミュージカル)


ファンテイジア・バリーノ 『カラーパープル』
ジェニファー・ローレンス 『マディのおしごと 恋の手ほどき始めます』
ナタリー・ポートマン 『May December(原題)』
アルマ・ポウスティ 『枯れ葉』
マーゴット・ロビー 『バービー』
エマ・ストーン 『哀れなるものたち』

*主演男優賞(コメディ&ミュージカル)


ニコラス・ケイジ 『Dream Scenario(原題)』
ティモシー・シャラメ 『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』
マット・デーモン 『AIR/エア』
ポール・ジアマッティ 『The Holdovers(原題)』
ホアキン・フェニックス 『ボーはおそれている』
ジェフリー・ライト 『American Fiction(原題)』

*助演女優賞


エミリー・ブラント 『オッペンハイマー』
ダニエル・ブルックス 『カラーパープル』
ジョディ・フォスター  『ナイアド 〜その決意は海を越える〜』
ジュリアン・ムーア 『May December(原題)』
ロザムンド・パイク  『Saltburn(原題)』
ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ 『The Holdovers(原題)』

*助演男優賞


ウィレム・デフォー  『哀れなるものたち』
ロバート・デ・ニーロ 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
ロバート・ダウニー・Jr. 『オッペンハイマー』
ライアン・ゴズリング 『バービー』
チャールズ・メルトン 『May December(原題)』
マーク・ラファロ 『哀れなるものたち』

*監督賞


ブラッドリー・クーパー 『マエストロ:その音楽と愛と』
グレタ・ガーウィグ 『バービー』
ヨルゴス・ランティモス 『哀れなるものたち』
クリストファー・ノーラン 『オッペンハイマー』
マーティン・スコセッシ 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
セリーヌ・ソン 『Past Lives(原題)』

*脚本賞


グレタ・ガーウィグ&ノア・バームバック 『バービー』
トニー・マクナマラ 『哀れなるものたち』
クリストファー・ノーラン 『オッペンハイマー』
エリック・ロス&マーティン・スコセッシ 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
セリーヌ・ソン 『Past Lives(原題)』
ジュスティーヌ・トリエ&アルチュール・アラリ 『Anatomy of a Fall(原題)』

*作曲賞


ルドウィグ・ゴランソン 『オッペンハイマー』
ジャースキン・フェンドリックス 『哀れなるものたち』
ロビー・ロバートソン 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
ミカ・レヴィ 『The Zone of Interest(原題)』
ダニエル・ペンバートン 『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』
久石譲 『君たちはどう生きるか』

*非英語作品賞


『Anatomy of a Fall(原題)』(フランス)
『枯れ葉』(フィンランド)
『Io Capitano(原題)』(イタリア)
『Past Lives(原題)』(アメリカ)
『雪山の絆』(スペイン)
『The Zone of Interest(原題)』(イギリス)

*アニメ映画賞


『君たちはどう生きるか』
『マイ・エレメント』
『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
『すずめの戸締まり』
『ウィッシュ』

*シネマティック&ボックスオフィス・アチーブメント(興行成績賞)


『バービー』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
『オッペンハイマー』
『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
『テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR』

【ドラマ部門】

*作品賞(ドラマシリーズ)


「1923」
「ザ・クラウン」
「ザ・ディプロマット」
「THE LAST OF US」
「ザ・モーニングショー」
「メディア王〜華麗なる一族〜」

*女優賞(ドラマシリーズ)


ヘレン・ミレン 「1932」
ベラ・ラムジー 「THE LAST OF US」
ケリー・ラッセル 「ザ・ディプロマット」
サラ・スヌーク 「メディア王〜華麗なる一族〜」
イメルダ・スタウントン 「ザ・クラウン」
エマ・ストーン 「The Curse(原題)」

*男優賞(ドラマシリーズ)


ペドロ・パスカル 「THE LAST OF US」
キーラン・カルキン 「メディア王〜華麗なる一族〜」
ジェレミー・ストロング 「メディア王〜華麗なる一族〜」
ブライアン・コックス 「メディア王〜華麗なる一族〜」
ゲイリー・オールドマン 「窓際のスパイ」
ドミニク・ウェスト 「ザ・クラウン」

*作品賞(コメディ&ミュージカル)


「一流シェフのファミリーレストラン」
「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
「アボット エレメンタリー」
「ジュリー・デューティ 〜17日間の陪審員体験〜」
「マーダーズ・イン・ビルディング」
「バリー」

*女優賞(コメディ&ミュージカル)


アイオウ・エディバリー 「一流シェフのファミリーレストラン」
ナターシャ・リオン 「Poker Face(原題)」
キンタ・ブランソン 「アボット エレメンタリー」
レイチェル・ブロズナハン 「マーベラス・ミセス・メイゼル」
セレーナ・ゴメス 「マーダーズ・イン・ビルディング」
エル・ファニング 「THE GREAT 〜エカチェリーナの時々真実の物語〜」

*男優賞(コメディ&ミュージカル)


ビル・ヘイダー 「バリー」
スティーヴ・マーティン 「マーダーズ・イン・ビルディング」
マーティン・ショート 「マーダーズ・イン・ビルディング」
ジェイソン・シーゲル 「シュリンキング:悩めるセラピスト」
ジェイソン・サダイキス 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
ジェレミー・アレン・ホワイト 「一流シェフのファミリーレストラン」

*作品賞(リミテッド&アンソロジーシリーズ、テレビ映画)


「BEEF/ビーフ」
「レッスン in ケミストリー」
「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」
「すべての見えない光」
「Fellow Travelers(原題)」
「FARGO/ファーゴ」

*女優賞(リミテッド&アンソロジーシリーズ、テレビ映画)


ライリー・キーオ 「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」
ブリー・ラーソン 「レッスン in ケミストリー」
エリザベス・オルセン 「ラブ&デス」
ジュノー・テンプル 「FARGO/ファーゴ」
レイチェル・ワイズ 「戦慄の絆」
アリ・ウォン 「BEEF/ビーフ」

*男優賞(リミテッド&アンソロジーシリーズ、テレビ映画)


マット・ボマー 「Fellow Travelers(原題)」
サム・クラフリン 「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」
ジョン・ハム 「FARGO/ファーゴ」
ウディ・ハレルソン 「ホワイトハウス・プラマーズ / 米国政治の失墜を招いた男たち」
デヴィッド・オイェロウォ 「Lawmen: Bass Reeves(原題)」
スティーブン・ユァン 「BEEF/ビーフ」

*助演女優賞


エリザベス・デビッキ 「ザ・クラウン」
アビー・エリオット 「一流シェフのファミリーレストラン」
クリスティーナ・リッチ 「イエロージャケッツ」
J・スミス=キャメロン 「メディア王〜華麗なる一族〜」
メリル・ストリープ 「マーダーズ・イン・ビルディング」
ハンナ・エインビンデル 「Hacks(原題)」

*助演男優賞


ビリー・クラダップ 「ザ・モーニングショー」
マシュー・マクファディン 「メディア王〜華麗なる一族〜」
ジェームズ・マーズデン 「ジュリー・デューティ 〜17日間の陪審員体験〜」
エボン・モス=バクラック 「一流シェフのファミリーレストラン」
アラン・ラック 「メディア王〜華麗なる一族〜」
アレクサンダー・スカルスガルド 「メディア王〜華麗なる一族〜」