栄養士が教える。恵方巻をヘルシーに食べる方法

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節分の行事としてすっかり定着した恵方巻きの丸かぶり。

その年の恵方に向かって太巻きを黙って丸かぶりするのが縁起が良いとされています(ちなみに今年の恵方は北北西)。

コンビニやスーパーなどでも恵方巻きが売られていますが、自宅で具材を用意して太巻きを巻くという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、買って食べるかたにも、自宅で作るかたにも耳寄りな、恵方巻きの食べ方に一工夫加えるだけで栄養価がアップする方法をご紹介いたします。

丸かぶりをするその前に…

恵方巻きと呼ばれる“太巻き”は、1本で大体お茶碗2杯分弱というかなりの量のごはんを使います。しかもすし飯に使われるお米は白米なので、いきなり太巻きを食べると血糖値が上がりやすくなります。

そこで、太巻きを食べる前に他のものを少しお腹に入れておきましょう。味噌汁やお吸い物を少し口にしたり、野菜のおかずを食べておくと血糖値の上昇をゆるやかにする作用があります。具材を作るときに余った食材で味噌汁や和え物などを作っておくと楽ですね。

太巻きのごはんの量が多すぎるという場合は、半分に切って誰かとシェアしても良いでしょう。もっとも、縁起物なので今日ぐらい食べ過ぎを多めに見ても良いかもしれません。

選ぶ具材のポイント

恵方巻きでは7種類の具材を使うのが基本とされており、その種類はさまざまです。この時は卵や魚介類などのたんぱく質が主なものと、その他の野菜やきのこなどをバランス良く選ぶようにしましょう。だいたい2:5ぐらいが目安になります。

特に野菜の中でもかんぴょうは食物繊維が多く噛みごたえがあるので、自然と噛む回数が増え、食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。また、にんじんや菜の花、ほうれん草などの栄養価の高い緑黄色野菜も積極的に取り入れたい具材です。

たんぱく源では高野豆腐がオススメ。高野豆腐には”レジスタントスターチ”という食物繊維と同じような働きをするたんぱく質が含まれており、肥満を防ぐ働きがあるということで注目されています。

いかがだったでしょうか。恵方巻きにはいろんな具材が使われているので、この機会にその食品に含まれる栄養を調べてみてもおもしろいかもしれません。

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※ Maksim Toome / shutterstock

【筆者略歴】

圓尾和紀

“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。TVや雑誌の出演、講演、執筆、カウンセリングなどで活動中。「カラダヨロコブログ」は月間アクセス20万以上。