国宝の三門をはじめ、重要文化財の大鐘楼など、圧巻のスケール

写真拡大

総本山知恩院は、宗祖・法然上人(ほうねんしょうにん)が1175(承安5)年、吉水の地に草庵を結んだことを起源とし、法然上人の教えを伝える“お念仏のふるさと”。堂々たる伽藍(がらん)には、現存の木造二重門では国内最大級となる三門や開祖を祀る御影堂(修理中)と、壮大な国宝をはじめ文化財指定建造物が立ち並ぶ。東山の湧き水を引き入れた庭園と枯山水の庭園とで構成された名園・友禅苑や、京都市指定名勝の方丈庭園など、風情あふれる境内の自然美も必見。

■ 文化財

<三門(国宝)>徳川2代将軍の秀忠によって建立された国宝は高さ24m、横幅50mと圧倒的スケール。

<御影堂(国宝)>法然上人の御影(みえい)を祀り、知恩院の中心を成すお堂。2019年(予定)まで修理中。

<大鐘楼(重要文化財)>高さ3.3m、直径2.8m、重さ約70トンの国内最大級の大鐘。

■ ご利益▼縁結びなど

濡髪大明神 キツネが童子に化けていた時に髪がぬれていたことが名前の由来で、知恩院を火災から守る“濡髪童子”を祀る。“濡髪”があでやかな女性の姿をイメージさせることから、舞妓や芸妓など祇園のきれいどころの信仰を集め、縁結びの神様“濡髪さん”として親しまれている。毎年11月25日には護摩焚きの大祭も行われている。

■ ライトアップ

春の桜と秋の紅葉の時季に、友禅苑や安らかな雰囲気を漂わせる阿弥陀堂、黒門坂がライトアップされるのでぜひチェックして。

■ 混雑状況

<昼>東山エリアでは混雑は少なめ。さらにゆったりと散策するなら開門直後がおすすめ。

<夜>ライトアップ時は混雑が予想される。閉門1時間前に入場すれば若干混雑を回避可能。

■ 紅葉

イロハモミジ約220本。見ごろ11月下旬〜12月初旬。庭園内および勢至堂への階段の紅葉が見事。ライトアップされるので昼夜共に美しい。2016年秋の紅葉ライトアップ11月3日(祝)〜12月4日(日)。

■ 桜

シダレザクラなど約200本。見ごろ3月下旬〜4月上旬。国宝の三門を彩る大ぶりのソメイヨシノや、友禅苑のシダレザクラなどで境内が春色に。

■ 年中行事

<1月>法然上人御祥当忌月法要/法然上人の命日に合わせ、遺訓の“一枚起請文”を拝読する。

<4月>ミッドナイト念仏 in 御忌/三門楼上にて行われる、4月18日の20時〜翌7時に法然上人のお徳をしたう別時念仏会。

<11月>濡髪大明神大祭/1年間で集められた“護摩木(ごまぎ)”を焚き、祈願する法要。

【関西ウォーカー編集部】