放っておくと美容の大敵に…!? 夏の「内蔵型」冷え症をチェック
「冷え症は冬になるもの」と思っている人も多いのでは? 実は夏の冷え症は冬より厄介。「手足は冷えていないから大丈夫」と放っておくと、シミやニキビで肌はボロボロ、目の下にクマが…なんてことも。
夏こそ意識したい“内蔵型冷え症”の症状と対処法について、女性の冷えを数多く診察してきた「麻布ミューズクリニック」の渡邉賀子先生に教えていただきました!
“内臓型冷え症”は、文字通り体の中心部の内臓が冷えている状態。手足に冷えを感じていなくても起こる症状なので、気づかないうちになっている人も多いよう。「自分は大丈夫」と過信せず、まずは思い当たることがないか下の項目をチェック!
□飲み物には氷を入れて飲む
□よくアイスを食べる
□外食が多い
□野菜といえばサラダを食べる
□ダイエットをしている
□同じ姿勢でいることが多い
□階段よりもエスカレーターを使うことが多い
□胃腸をこわしやすい
□月経が不規則
□羽織ものやストールを持ち歩いていない
いかがでしたか? 少しでも身に覚えがあったら要注意かも。そもそもなぜ女性ばかりが冷えを感じてしまうのでしょうか?
「もともと女性の体は男性に比べ筋肉量が1割も少ないんです。つまりそれだけ熱をつくりにくく、基礎代謝が低いということ。さらに、女性の体は男性よりも心地いいと感じられる温度帯が、約3度も高くなっています。しかし、オフィスの空調は男性の体感温度に合わせられることが多いため、女性は余計に寒い思いをしてしまうんです」
では、女性が特に気をつけるべき3つのポイントを見ていきましょう。
1「暑いから氷たっぷり」はNG!
暑いからといって氷たっぷりは禁物。冷たい飲み物は直接内臓を冷やしてしまうので、なるべく常温か、氷なしで飲むといいそう。また、飲み物だけでなく、体を冷やす食べ物にも気をつけたいところ。
「きゅうりやトマトなど夏野菜のサラダは体を冷やす性質があるので、サラダよりも茹でたブロッコリーやカボチャなどがおすすめ。ファストフードやスナック菓子に含まれる油や化学調味料も体を冷やしてしまうので要注意です」
2「ストレス放置」はNG!
忙しくてゆっくり休む時間がなかったり、周囲に気をつかい過ぎではありませんか? ついつい無理をしてしまう頑張り屋さんほど冷えの危険が高いかも。
「ストレスが強いと自律神経が乱れ、血のめぐりが悪くなってしまいます。さらに、ホルモンバランスや体温調節にも悪影響を及ぼし、放っておけば体はますます冷えやすい体質に。意識的にリラックスする時間をつくり、自分を労ってあげましょう」
3「寒くてもガマン」はNG!
タンクトップやブラウスなど、夏の女性は薄着になりがち。「おしゃれのためだから仕方がない」と思っている人も羽織ものやストールを1枚持ち歩くだけで変わります。
「いったん体が冷えるとあたためるのに時間がかかるため、室内で少しでも寒いと感じたときが肝心。首から肩まわりは温度変化に敏感で毛細血管が集中しているため、ストールなどを羽織るだけでも冷えが予防できます。また、貼るタイプの温熱シートもおすすめ。おなかや腰に貼れて約40度とちょうどいい温度なので夏でも使えます」
冷えはあくまで自覚症状なので、気づかず放置してしまうことも。しかし、見た目にはっきりと影響が表れる場合が多いのです。
「女性にとって一番気になる美容にこそ、冷えの影響が顕著に出てしまいます。血めぐりが悪くなると、細胞の老廃物を回収して栄養を届ける新陳代謝の機能が低下。するともっとも末梢にある肌や髪の毛が影響を受け、シミやくすみ、抜け毛といったトラブルが発生します」
女性にとって目の下のクマや、髪がパサパサになってしまうのはショックですよね。また、「たかが冷え」と甘くみていると、美容だけでなく体のさまざまなところに不調が出てきます。
「冷えは放っておくほどトラブルが深刻化。めまいや頭痛感、極端に疲れやすくなったり、風邪を引きやすくなったり、月経不順や更年期症状などいろいろな症状を引き起こすこともあるので、早めの対策が大切です」
冷えは溜め込んでもいいことは1つもないので、早めに解消したいところ。特に筋肉量の少ない女性は、体を動かし熱をつくることが「冷えとり」への近道。ただ運動といっても気をつけるポイントがあります。
「運動はもちろん大切ですが、無理に頑張ると逆にストレスになってしまいます。特別な運動でなくても、なるべく階段を使う、窓をふき掃除する、ウィンドウショッピングする、など日常でこまめに動くよう心がけると長く続けられるので効果的です」
さらにちょっとした空き時間にできる「冷えとり」ストレッチを教えてもらいました!
1まず、両手の指先を肩につけ、ひじを肩と同じ高さにします。
2腕だけでなく肩全体をゆっくりとうしろ向きに回します。このとき、背中の肩甲骨を寄せるようなイメージで大きく回しましょう。
実際にやってみると、すぐに体がぽかぽかしてきて、血のめぐりがよくなった気が。「今日は全然動いてないな」「なんかだるいな」と感じたときにやってみてはいかがでしょう。
冷えを解消するうえで、リラックスすることも大事。渡邉先生のおすすめは、夏でもゆっくり湯船につかったバスタイム。夏はシャワーですませがちな人もリラックスのきっかけに試してみては?
「夏場は、38〜39度くらいのぬるめのお湯がベスト。ストレスや緊張でこわばった皮膚が安全だと感じられるちょうどいい温度なんです。ミントなどの爽やかな香りや清涼感がある入浴剤を使えば、リラックス度は倍増しますよ」
“冷え症”は未病ともいわれ、いろいろな不調の元にもなる悩み。体質もあって治りにくいのですが、日々の心がけでその症状はだいぶ変わってくるそう。“冷え症”対策で重要なのは、頑張りすぎないこと。できることから少しずつ、無理のない範囲で始めてみましょう!
<illust:Miyoko Chinone/topdesign:tongpoo/text: K-Writer’s Club>
★Peachyの記事が楽々読める無料アプリ
・iPhone版
・Android版
夏こそ意識したい“内蔵型冷え症”の症状と対処法について、女性の冷えを数多く診察してきた「麻布ミューズクリニック」の渡邉賀子先生に教えていただきました!
●あなたは冷えてる? “内臓型冷え症”チェック!
“内臓型冷え症”は、文字通り体の中心部の内臓が冷えている状態。手足に冷えを感じていなくても起こる症状なので、気づかないうちになっている人も多いよう。「自分は大丈夫」と過信せず、まずは思い当たることがないか下の項目をチェック!
□飲み物には氷を入れて飲む
□よくアイスを食べる
□外食が多い
□野菜といえばサラダを食べる
□ダイエットをしている
□同じ姿勢でいることが多い
□階段よりもエスカレーターを使うことが多い
□胃腸をこわしやすい
□月経が不規則
□羽織ものやストールを持ち歩いていない
●“冷え冷え女子”の3つのNG
いかがでしたか? 少しでも身に覚えがあったら要注意かも。そもそもなぜ女性ばかりが冷えを感じてしまうのでしょうか?
「もともと女性の体は男性に比べ筋肉量が1割も少ないんです。つまりそれだけ熱をつくりにくく、基礎代謝が低いということ。さらに、女性の体は男性よりも心地いいと感じられる温度帯が、約3度も高くなっています。しかし、オフィスの空調は男性の体感温度に合わせられることが多いため、女性は余計に寒い思いをしてしまうんです」
では、女性が特に気をつけるべき3つのポイントを見ていきましょう。
1「暑いから氷たっぷり」はNG!
暑いからといって氷たっぷりは禁物。冷たい飲み物は直接内臓を冷やしてしまうので、なるべく常温か、氷なしで飲むといいそう。また、飲み物だけでなく、体を冷やす食べ物にも気をつけたいところ。
「きゅうりやトマトなど夏野菜のサラダは体を冷やす性質があるので、サラダよりも茹でたブロッコリーやカボチャなどがおすすめ。ファストフードやスナック菓子に含まれる油や化学調味料も体を冷やしてしまうので要注意です」
2「ストレス放置」はNG!
忙しくてゆっくり休む時間がなかったり、周囲に気をつかい過ぎではありませんか? ついつい無理をしてしまう頑張り屋さんほど冷えの危険が高いかも。
「ストレスが強いと自律神経が乱れ、血のめぐりが悪くなってしまいます。さらに、ホルモンバランスや体温調節にも悪影響を及ぼし、放っておけば体はますます冷えやすい体質に。意識的にリラックスする時間をつくり、自分を労ってあげましょう」
3「寒くてもガマン」はNG!
タンクトップやブラウスなど、夏の女性は薄着になりがち。「おしゃれのためだから仕方がない」と思っている人も羽織ものやストールを1枚持ち歩くだけで変わります。
「いったん体が冷えるとあたためるのに時間がかかるため、室内で少しでも寒いと感じたときが肝心。首から肩まわりは温度変化に敏感で毛細血管が集中しているため、ストールなどを羽織るだけでも冷えが予防できます。また、貼るタイプの温熱シートもおすすめ。おなかや腰に貼れて約40度とちょうどいい温度なので夏でも使えます」
●冷えが美容トラブルに直結?
冷えはあくまで自覚症状なので、気づかず放置してしまうことも。しかし、見た目にはっきりと影響が表れる場合が多いのです。
「女性にとって一番気になる美容にこそ、冷えの影響が顕著に出てしまいます。血めぐりが悪くなると、細胞の老廃物を回収して栄養を届ける新陳代謝の機能が低下。するともっとも末梢にある肌や髪の毛が影響を受け、シミやくすみ、抜け毛といったトラブルが発生します」
女性にとって目の下のクマや、髪がパサパサになってしまうのはショックですよね。また、「たかが冷え」と甘くみていると、美容だけでなく体のさまざまなところに不調が出てきます。
「冷えは放っておくほどトラブルが深刻化。めまいや頭痛感、極端に疲れやすくなったり、風邪を引きやすくなったり、月経不順や更年期症状などいろいろな症状を引き起こすこともあるので、早めの対策が大切です」
●今日からできる! 「冷えとり」ストレッチ
冷えは溜め込んでもいいことは1つもないので、早めに解消したいところ。特に筋肉量の少ない女性は、体を動かし熱をつくることが「冷えとり」への近道。ただ運動といっても気をつけるポイントがあります。
「運動はもちろん大切ですが、無理に頑張ると逆にストレスになってしまいます。特別な運動でなくても、なるべく階段を使う、窓をふき掃除する、ウィンドウショッピングする、など日常でこまめに動くよう心がけると長く続けられるので効果的です」
さらにちょっとした空き時間にできる「冷えとり」ストレッチを教えてもらいました!
1まず、両手の指先を肩につけ、ひじを肩と同じ高さにします。
2腕だけでなく肩全体をゆっくりとうしろ向きに回します。このとき、背中の肩甲骨を寄せるようなイメージで大きく回しましょう。
実際にやってみると、すぐに体がぽかぽかしてきて、血のめぐりがよくなった気が。「今日は全然動いてないな」「なんかだるいな」と感じたときにやってみてはいかがでしょう。
●「冷えとり」上手はリラックス上手!
冷えを解消するうえで、リラックスすることも大事。渡邉先生のおすすめは、夏でもゆっくり湯船につかったバスタイム。夏はシャワーですませがちな人もリラックスのきっかけに試してみては?
「夏場は、38〜39度くらいのぬるめのお湯がベスト。ストレスや緊張でこわばった皮膚が安全だと感じられるちょうどいい温度なんです。ミントなどの爽やかな香りや清涼感がある入浴剤を使えば、リラックス度は倍増しますよ」
“冷え症”は未病ともいわれ、いろいろな不調の元にもなる悩み。体質もあって治りにくいのですが、日々の心がけでその症状はだいぶ変わってくるそう。“冷え症”対策で重要なのは、頑張りすぎないこと。できることから少しずつ、無理のない範囲で始めてみましょう!
監修協力/渡邉賀子
麻布ミューズクリニック名誉院長。北里研究所にて日本初の「冷え症外来」を開設し、多くの女性が悩む冷え症の診断と治療を行う。著書に『あたため美人の冷えとりbook』(日本文芸社)ほか多数。
麻布ミューズクリニック名誉院長。北里研究所にて日本初の「冷え症外来」を開設し、多くの女性が悩む冷え症の診断と治療を行う。著書に『あたため美人の冷えとりbook』(日本文芸社)ほか多数。
<illust:Miyoko Chinone/topdesign:tongpoo/text: K-Writer’s Club>
★Peachyの記事が楽々読める無料アプリ
・iPhone版
・Android版