塩対応の幼馴染、別人格は自分にベタ惚れ…二重人格の少女との時間が切なくも愛おしい漫画「恋心は解離する」


【漫画】「恋心は解離する」の本編を読む

普段は素っ気ない距離感ながら、プライベートでは自分にベタ惚れな幼馴染の少女。それは単なる二面性ではなく、「恋する人格」と「そうでない人格」の差だった……。

たけみつ(@take_samurai1)さんの創作漫画「恋心は解離する」は、幼馴染に対して正反対の人格を抱える少女と、それぞれの人格と向き合う少年を描いた恋愛漫画シリーズだ。

多重人格という題材を真摯に捉えながらも、コミカルで甘酸っぱいシチュエーションにSNS上で多くの反響が寄せられた同作。そんな同作のあらすじを紹介するとともに、Amazon Kindle インディーズの電子書籍版にも1400件を超える評価が集まる人気作が生まれたきっかけを、作者のたけみつさんに取材した。

■できるだけ空に冷たくしてね…そしたらずっと一緒にいられるようになるから

「恋心は解離する」1話(01)


「恋心は解離する」1話(02)


「恋心は解離する」1話(03)


少女・秋月空には、幼馴染の少年・フミがいた。成長につれ彼を見ると嫌な感情を感じ、避けるようになっていた。一方、フミの前に空の副人格の「雨」が現れる。フミを溺愛し、いつか自分が主人格になれるようにと、その愛の重さゆえの危うさを垣間見せる一面もあった。

そんな一人の幼馴染に宿る真逆の人格に心を振り回されながらも、フミはそれぞれとの時間を過ごしていくーー。

本作が生まれたきっかけは、作者のたけみつさんがヒロインのキャラクターの個性を考えるときに二重人格のキャラを思いつき、そこから二重人格になった理由や、それぞれのキャラ付けなどがうまくマッチしたらおもしろい漫画が描けそうだなと思って描き始めたのだそう。

フミに塩対応な「空」と、溺愛する「雨」。そんな対照的な二人を表現する上で作者は「序盤は雨が少し行き過ぎなデレ、空はそれとは対照的にクールで主人公に塩対応するみたいなキャラ付けを意識しました。そこから物語が進むにつれて、雨は病み部分を抑えて常識を覚えていき、空は塩対応が薄まり、少しづつデレていくみたいな変化をつけられたらなって」と話す。

また作者は、雨は大口を開けた笑い方、空は逆に微笑む感じの笑い方で描くなど、容姿が同じ二人を表情の違いでわかってもらえるよう、表情描写にこだわっているそう。

「美しすぎるタイトル回収」と読者から大きな反響を集めた本作。結末は最初から決めていたが、最終話の2〜3話前ぐらいで、こういう描写にしたらタイトル回収っぽいかもという思い付きで最終話を描いていったそう。

果たしてどんな結末を迎えるのか、気になる方は是非読んでみてほしい。

取材協力:たけみつ(@take_samurai1)