【京都府京都市】野良着メーカー「SAGYO」が初の実店舗をアート複合施設「クマグスク」内に開業!

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⺠布による国産かつ⼩規模量産で和服の作業着の製造販売を⾏う「SAGYO(サギョウ)」は、デザイナー、ディレクター、プログラマー3者のクリエイターによる2015年から始まった共同プロジェクトでもあり、これまでオンライン販売、全国各地でのポップアップ販売のみで全国にユーザーを広げてきた。

今回、着⽤体験のさらなる向上を⽬指して、野良着特有の⾝体操作を学ぶ要素を付加した初の実店舗を京都市中京区のアート複合施設「クマグスク」にてオープンする。オープン日は10⽉14⽇(土)、⼀年間限定の店舗だ。

和服ベースの作業服というジャンル「SAGYO」

同ブランドの製品は⽇本的な⾝体動作を促す和服の形を起点にデザインされている。シーズンごとにデザインをゼロから更新するのではなく、改良を繰り返すことで農業はもちろん家事を含む様々な現場作業でのユーザーの作業環境をサポートできる⾐類を⽬指している。


もんぺの形状を現代の素材で刷新した「もんぺまくる」は、簡易に膝丈にまくり上げることができる。


部屋着のイメージが強い作務⾐をセミフォーマルな作業着にデザインした「⽴襟作務⾐」。


帯⼀体型の「野袴」は体に巻く設計で丹⽥に意識が向くことを意図したモデル。ユーザーから腰への負担が軽減されるとの評価を得ている。


マグロ漁船の船員に愛用されていたという厚手靴下を復刻させた品「マグロ漁船の靴下」。


ある漁港でローカルに使用されていた防水雨具を農業用に軽量化した「二部式雨衣」など、各地の気候風土に合わせて使われていた道具を探し改良して製品化することにも取り組んでいる。

背負⼦など体の動きを確認できるツールも用意


通常の試着は着⽤して鏡を⾒るぐらいだが、今回の『SAGYOの仮店舗』では、廊下を歩き、必要に応じて階段も上り下りすることで簡単な動作確認ができる。これは物件が中庭のある町家様式の空間環境であることから可能になった。


さらに、特殊なトレーニング⽤の背負⼦(しょいこ)など、背負うものを⾝につけて体の動きを確認できるツールも⽤意する予定。これらのツールは、⾝体の使い⽅を0から⾒直すための実践「⾝体ゼロベース」を⾏うアーティスト安藤 隆⼀郎⽒の作品だ。

また、安藤⽒監修のもと、⾝体の操作を楽しく学べる、映像、⼩冊⼦などのツール開発を⾏う予定。狭⼩スペースながらも単なる⼩売店以上の体験ができる場を⽬指す。

オープン場所は宿泊型のアートスペース「クマグスク」

クマグスクは、京都市中京区壬⽣⾺場町にて2015年より「展覧会に泊まる」をコンセプトにした宿泊型のアートスペースとして様々な展覧会やイベントを開催。

2020年にアートホステルとしての営業を終え、2021年3⽉に12店舗が⼊居する⼩規模アート複合施設へとリニューアル。様々な独⽴系事業者が⼩売店機能を共有する店舗群を形成している。


独⽴資本でものづくりに取り組むメーカーの悩みの種は、無店舗から実店舗へ移⾏する際のコスト的なリスクが⼀気に⼤きくなることだった。

クマグスクは、もともと4部屋の⼩規模なゲストハウスであったことを活かして複数の独⽴した⼩規模店舗が⼀ヶ所に集まり、レジ機能を共有できる体制がある。

これにより過度なリスクを負わず研究開発にエネルギーを注⼒しつつ、より広いユーザーとの出会いの場を持つことができると考えている。

1年限定の仮店舗という位置付けで、内装も仮設性の⾼い構成となっている。今回の試みで低コストのポップアップと⾼投資の店員常駐店舗との⼆極の中間の形態を開拓し、様々なインディペンデントなメーカーの参考になるようなお店づくりを⽬指す。

『SAGYOの仮店舗』で動きやすくておしゃれな作業着をチェックしよう。

■SAGYOの仮店舗
住所:京都府京都市中京区壬⽣⾺場町37-3kumagusuku内

SAGYO公式ショップ:https://shop.sagyo.jp/

(佐藤 ひより)