女優として、ブランドプロデューサーとしても活躍する佐々木 希さん。

小さな男の子のママの顔も持ち多忙な日々を送る彼女が、常に美しく優しい雰囲気を保つ、その裏側に迫る。




撮影現場のおもちゃ屋に足を踏み入れた瞬間「わー、買って帰りたいモノがいっぱい」と目を輝かせた佐々木さん。

カラフルなドレスに身を包み、プラモデルに没頭する役を演じてくれた。

「今年4歳になる子どもが、今ブロックに夢中なんです。おもちゃ屋に連れて行くと、プラモデルを欲しがるんですよね。もうすぐ作れるようになっちゃうかも」

佐々木さんとプラモデルの意外な関係は、そこに理由があったようだ。

「プラモデルは、この先子どもと一緒に没頭するんだろうなと思っています。私自身、以前から何かに没頭する事が好きで。昨日は、いただいた魚をずっと捌いていました。

忙しい時ほど、何かに没頭したくなるんです。程よく頭を使って手を動かす事は、気分転換にもなって、脳も心も整う。撮影や収録の待ち時間に編み物をしている事も多いです」

リラックス術を知ってうまく自分の機嫌を取れるというのは、忙しい大人には強みなのかもしれない。


納得のいく仕事がしたい。だからこそ、受ける仕事のバランスは熟考します


ドラマや舞台、映画など女優としてのキャリアに加え、5年ほど前からワンマイルウェアブランド「iNtimité」をプロデュース。ママ歴も4年目になる。

毎日多忙を極める中、どこか余裕のある表情や優しい雰囲気を纏っているのが彼女の不思議な魅力だ。

「完璧に、というと大袈裟ですが、何に対しても全力を尽くしたいと思っています。

その為には自分のキャパシティを把握して、仕事の量とのバランスを熟考する事。どんなにやりたい仕事でもキャパオーバーを感じたら泣く泣くお断りすることも。

周りの方々の協力にも甘えつつ、全力を尽くしたいと思っています」。


子育ては予想外の連続。仕事から帰ればおのずと母に戻らずにはいられない


子育てについて聞くと、瞬時にとろけるような声と表情になる。

「もう本当に楽しくて。子育ては想像以上に大変な事もたくさんあるし、思い描くことと、まったく違う方向に行ってしまうこともありますが、とにかく楽しいです。

『なんでそっちに行っちゃうの〜?』とか『どうして靴履かないの〜?』など、予想外の事だらけですが。そんな時は『そんな日もあるよね〜』といった感じで、なるべく怒らないようにしています。

思い通りにならない事の方が圧倒的に多いですが、イライラしちゃうと自分も消耗してしまうので。

仕事から帰ると『ママ〜』ってしがみついてきたり、急いでお料理をしている時も脚をガッチリとホールドされたり。かと思えばブロック作りに夢中になっていてドライに素っ気なくされちゃう日もあったりで毎日驚きの連続!」。

この柔軟に子育てを楽しむ姿勢は、母親なら誰しも真似したいはずだ。

撮影終了後は、ドレスのまま子どもへのお土産探しに没頭。

「明日は、キャンプの予定。天気予報が雨なので、雨でも楽しめるおもちゃを買っておかなくちゃ。昨日捌いたお魚は明日のキャンプ飯の仕込みなんです」

佐々木さんから目を離せない理由は、どんな状況でも常に柔らかである一方、すべてを包み込むような強さに満ち溢れる、その姿にあるのかもしれない。


■プロフィール
佐々木 希 1988年秋田県生まれ。06年デビュー。ファッション雑誌の専属モデルなどを経て女優としても活躍。フジテレビ系ドラマ『やんごとなき一族』CX系『所JAPAN』出演中。

■衣装
ドレス 33,900円〈デシグアル/デシグアル 東京 銀座中央通り TEL:03-6364-5431〉、イヤーカフ 64,900円〈クリティカルラボ/ピーアールワントーキョー TEL:03-5774-1408〉、その他スタイリスト私物

▶このほか:「1日3食、全てこだわりたいんです」女優・佐久間由衣の、食にかける情熱とは?




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