「マスク下」見られないようデートは昼食後に... 教師が気付いた高校生の「ニューノーマル恋愛模様」に衝撃走る
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、いわゆる「新しい生活様式」が求められるようになり、はや1年。どうやら高校生の恋愛でも、大人たちには思いもよらない「ニューノーマル」が当たり前になりつつあるようだ。
今の高校生、「マスク下見られるの恥ずかしい」とか「(好きな人の)マスク下写真だれかもってないの」とか「好きになったからマスク下がどうあってもいい」とか、完全にマスクが恋愛を巡るアイテムの一つになってて凄い世界だなと思った。
— Ito Takumi (@mahakoyo) May 6, 2021
これは、教員かつ音楽家としても活動しているItoTakumiさん(@mahakoyo)が2021年5月6日に投稿したもの。
新型コロナウイルスの終息が見通せない現在、なんと、高校生の恋愛においてはマスクが重要アイテムになっているらしい。
「マスク下見られるの恥ずかしい」
「(好きな人の)マスク下写真だれかもってないの」
「好きになったからマスク下がどうあってもいい」
こんな言葉が飛び交っているようだが......いったいどういうことだろうか。
Jタウンネット記者は18日、投稿者のIto Takumiさん(以下、「イトウ」さん)に詳しい話を聞いた。
お昼は机を窓側に向けて...
イトウさんは、「放課後生徒から出てきた言葉をそのまま載せただけです」と、コメント。
コロナ禍以降、「マスクが生徒たちにとって所与のものとして受け取られており、マスクを恒常的に付けていることなしにはありえないような内容の言葉を聞くようになった」と言う。
イトウさんが教師という立場で日々接している高校生たちは、マスクをしているのが当たり前の状態で誰かに恋愛感情を抱くこともあるそう。つまり、好きな人の素顔を知らないこともよくあるというわけだ。
「例えば(生徒が)休日のデートでは昼食時に顔をみられるのが嫌なので、午後から会うということでした。
また、告白された時にマスク下がわからなくて悩む、といったことも仰ってました。
そういえば、食事の時間がこれまで以上にプライベートな時間になっているように思います。これも女子が中心ですが、窓際の生徒たちは、素顔みられるのが恥ずかしいのか、机を窓側に向けてご飯食べてますね」
普段、高校生の話を聞く機会がほとんどない筆者にとって、どれも初耳だった。
マスクを外さざるをえない食事の時間は、よほど親密にならないといっしょに食べることは避けがちなようだ。
相手の素顔をしらないまま、恋に落ちる――なんだか、平安時代の貴族の恋愛のようである。
当時、女性は親しいごく一部の人にしか素顔を見せなかった。そのため男性は、意中の女性とすぐ対面することは叶わず、「御簾(みす)」というすだれ越しに会話をしていたのだ。
時は移り、令和の現代。
素顔を知らないままの高校生たちの恋愛について、イトウさんに率直な感想を聞いてみた。
「世の中が変わっても、彼らの行うこと、行うべきことは変わらないと思います。彼らは可哀想な人たちなのではなくて、彼らなりにQOLを高めようと努力しています。
私の教員という立場上恋愛を推奨することはありませんが、しかし彼らの努力に対しては敬意を持たなければならないと考えています」
マスクが日常の風景となる中で、それでも彼らは恋をする。
コロナ禍の中、「こんなときに恋愛なんてできない」と決めつけない彼らの姿。そこに、私たち大人が学ぶべきものがあるのかもしれない。
イトウさんの投稿に、リプライ欄では
「新しい青春の形ですね...!」
「ある意味、恋愛に必須アイテムなのかもね。なんか、みんな青春楽しんでていいな」
「昼食の時がチャンスか」
「SFの世界みたい」
など、さまざまな反応が寄せられている。