栄養士が解説。話題のMTCオイルダイエットとは

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先日放送されたTBSテレビ『おデブがアイドルに大変身!ダイエット総選挙2017』という企画で取り上げられた“MCTオイル”。普段の食事に取り入れることで高いダイエット効果が期待できると話題です。

そこで今回は、管理栄養士の筆者がこのMCTオイルダイエットについて解説していきたいと思います。

■MCTオイルとは?

MCTオイルとは、Medium Chain Triglycerideの略で、日本語で“中鎖(ちゅうさ)脂肪酸”といいます。私たちが普段とっている油にはいくつか種類があるのですが、この中鎖脂肪酸はちょっと変わった性質を持っています。

通常、脂肪は非常時のエネルギー源として体内に蓄えられ、糖質などのエネルギー源が足りなくなってくると使われます。しかし、この中鎖脂肪酸は吸収して肝臓に運ばれると、すぐにエネルギー源として燃やされ、使われていきます。つまり、体内に脂肪として溜まりづらい油だといえます。

■MCTオイルはクセがない

MCTオイルはあっさりしていて、味や香りがほとんどないのが特徴です。そのため、料理で使用しても味を邪魔せず、また飽きることなく使うことができます。

同じく人気のあるココナッツオイルも中鎖脂肪酸を多く含んでいると好まれていますが、MCTオイルは中鎖脂肪酸が100%で、クセがないため始めやすく続けやすいかもしれません。

■MCTオイルの食べ方

注意点としては、MCTオイルは通常の油よりも低温で煙が出やすく、泡が立って危険なため、炒め物などの加熱料理には向いていません。

ドレッシングの代わりとして使ったり、スープにかけたり、ごはんに入れて炊き込んだり、出来上がった料理にかけて混ぜて食べるなど、食べ方はたくさんあります。

ただ、いつも摂っている油の量はそのまま、さらにMCTオイルではダイエットにはならないので注意しましょう。あくまで置き換えや、一日大さじ一杯ぐらいまでを目安に摂るようにします。

いかがでしたか? 今回はMCTオイルについて解説させていただきました。油は他にもオメガ3やトランス脂肪酸などがあり、それぞれ働きが全然違ってきます。知識を整理して普段の油選びに活かしていきましょう。

【参考】 

中鎖脂肪酸 - 日清オイリオ

【画像】

※ Nelli Syrotynska / shutterstock

【筆者略歴】

圓尾和紀

“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。TVや雑誌の出演、講演、執筆、カウンセリングなどで活動中。「カラダヨロコブログ」は月間アクセス20万以上。