白米の25倍の食物繊維「もち麦」の驚くべき効果

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多くの女性が不足している栄養素のひとつが食物繊維です。国が目標量として定めている食物繊維の摂取量は18gですが、平成27年度の国民健康栄養調査によると20〜40代女性の摂取量は12〜13g程度と5g以上も不足しているという結果が出ています。

この食物繊維不足を補う食品として今注目されているのがもち麦。もち麦に含まれる食物繊維量は、なんと白米の25倍! 今回は管理栄養士の筆者が、このもち麦の効果をご紹介していきます。

■もち麦とは?

もち麦とは穀物の大麦の一種です。夏の定番とろろごはんによく使われる押し麦も大麦ですが、もち麦はそのもち種。お米にうるち米ともち米があるのと同じです。

そしてこのもち麦には食物繊維が豊富に含まれており、その量は白米の25倍、食物繊維が多い玄米とくらべても4倍以上の量を含んでいます。

冒頭で触れたとおり、女性では食物繊維摂取が目標量に対して5〜6gほど少ないのですが白米にもち麦を混ぜて炊いたごはんを1日お茶碗1杯分とちょっと食べるだけでこの差を埋めることができるのです。

■水溶性食物繊維が多いのが特徴

さらにもち麦の特徴が食物繊維の中で水溶性食物繊維が多いことです。1口に食物繊維といっても水溶性と不溶性で働きが違い、もち麦にはこの両方がバランス良く入っているのが大きな特徴です。

水溶性食物繊維は食後の血糖値の急上昇を抑えて肥満を予防してくれる他、腸内にすみつく善玉菌のエサになることにより腸の中を良好に保ち、便秘防止や美肌にも役立ってくれます。

また、もちもちした食感も特徴で噛む回数が増えることによる食べ過ぎ防止にもはたらいてくれます。

■その食べ方は?

1番手軽なとり方は、白米に混ぜて一緒に炊いてごはんとして食べる方法です。どれほど混ぜ込むかは好みにもよりますが、目安としてはお米一合に対して0.5合のもち麦を混ぜる配分です。一回分がスティック状に小分けにされているものも市販されています。

また、スープの具として使ったり、茹でたもち麦をサラダにトッピングするなどのバリエーションもたくさんあるのでいろんな形で普段の食事に取り入れることができます。

いかがだったでしょうか。 もち麦をうまく使えば食物繊維不足が手軽に解消できます。糖質や麦を制限する食事法もありますが、偏った食事をすると今度は必要な栄養素も不足してしまうことを理解しておきましょう。

【参考】

※ 平成27年「国民健康・栄養調査」の結果 - 厚生労働省

【画像】

※ Marcos Mesa Sam Wordley / shutterstock

【筆者略歴】

圓尾和紀

“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。TVや雑誌の出演、講演、執筆、カウンセリングなどで活動中。「カラダヨロコブログ」は月間アクセス20万以上。