10代の妊娠は、乳がんリスクを半減する―研究結果

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若いママには朗報です。乳がんにかかりにくくなるという事実、そしてそのメカニズムが明らかになりました。

「若いうちに子供を産むと、乳がんのリスクが減る」といううわさは以前からありました。なっていました。しかし、その理由については長らく謎に包まれてきました。

今回の実験は、子供を産んだばかりのマウスと、産んだことのないマウスの遺伝子を追跡調査したもの。この結果、子を産んだマウスの遺伝子では、乳がん細胞への分化をコントロールする伝達経路の「Wnt/Notchシグナル比」が劇的に低下することが分かりました。

出産の後、成長に関わる遺伝子の活動は弱くなり、免疫システムに関わっている遺伝子は非常に活発になります。成長をつかさどるWntシグナルの低下が多くのがんの進行を妨げることはすでに知られており、これが今回の結果にもつながっていると考えられています。

このことは、若いうちに子供を産むことはがん細胞をつくるシステムを変化させ、乳がんになるリスクを低下させることを意味しています。乳がんを発症するのは20歳を超えてからがほとんどなので、それ以前に乳がんの原因を取り除くことで、その後のリスクも大幅に低下するというわけです。

乳がんを防ぐために子供を産むわけではありませんが、こんなメリットもあるのはママの特権といえそうですね。

※ 当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。

【参考】Teen pregnancy cuts breast cancer risk in half – research
http://www.nzherald.co.nz/lifestyle/news/article.cfm?c_id=6&objectid=10880890