5月6日(土)に行われたチャールズ国王の戴冠式に夫のアブドゥッラー2世国王と共に出席したヨルダンのラーニア王妃。雑誌『ピープル』のインタビューで戴冠式の感想を語った。

王妃曰く「式は美しく忘れられないものになりました。厳粛さ、壮観さ、精神性のバランスが完璧でした」。さらに歴史の重みを自然に感じさせるものだったとも。「私たちが目にしたさまざまな伝統や儀式は英国の歴史に対する深い敬意と、チャールズ国王やこれまで何世紀もの間に即位してきた英国の君主たちとの繋がりを思い起こさせるものでした。英国の君主制が長い年月を経て進化し、国や国民にとって安定した存在であり続けているのは称賛に値すること」と語っている。

王妃は今回の戴冠式が時代に合わせて変化していることにも触れている。「戴冠式はもちろん伝統的でした。でも私は国王がこの行事に自分らしさを加えたことに非常に感銘を受けました。例えばさまざまな宗教の代表者が礼拝で役割を果たしているのをとても自然だと感じました」とコメント。「英国の歴史上、前例のないことだけれど国王がいかに包括性を重視しているかを示しています」。今回の式にはイスラム教やヒンズー教など非キリスト教の代表も出席し、役割を果たした。

カンタベリー大主教が国王に冠を授与するシーンは多くの人を厳かな気持ちにさせたけれど、王妃もその中の1人。「寺院に座って目の前で歴史が作られているのを見ると、その瞬間の意義や、英国に新しい時代が始まる瞬間の証人になったという感覚に感動せずにはいられませんでした。とても忘れられない瞬間でした」。

ラーニア王妃はカミラ王妃についても語っている。カミラ王妃は国王と結婚する前から慈善活動を通じてラーニア王妃と知り合いである。ラーニア王妃は「彼女は常に国王を支えてきました。彼女は時間をかけて国民との関係を築き、信頼を勝ち取ってきました。新しい治世の始まりにこれ以上貴重なことはありません」。特にカミラ王妃の女性をエンパワメントする活動と読書教育の推進に共感しているとも。ちなみに両王妃ともDVに苦しむ女性への支援に取り組んでいる。昨年11月、カミラ王妃がバッキンガム宮殿でジェンダーに基づく暴力を撲滅するキャンペーンのレセプションを開催したときにはラーニア王妃も出席している。戴冠式を終えたカミラ王妃がこれからどのようなプロジェクトで王妃としての存在感を発揮していくのか、楽しみにしたい。