彼、2回目なのに距離近すぎ…。気になっていた男を、女が早々に切ったワケ
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?
できなかった答えあわせを、今ここで。
今週のテーマは「」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:男女の友情は、成り立つの…?異性の友達が多い男に対して、女が感じた違和感とは
雄也との出会いは、女友達である理央に呼ばれた会だった。
はたから見ればとても華やかなグループで、目立っていた。
理央以外は知らない人ばかりだったので、人見知りの私は最初、なかなかその輪に入ることができなかった。
けれども雄也は優しくて、そんな私に気を使って飲み物をオーダーしたり、色々と話しかけてくれたりした。
最初はいいなと思ったし、純粋に惹かれるものがあった。
ただ仲良くなるにつれて…いや、話を聞くにつれて私は一気に冷めていった。
男の人は、知らないのだろうか。
この東京の狭さを。
知らないのは本人だけ?“イケる”と思った男の、大誤算
A1:女“友達”との距離の近さ。
出会った会で、最初は気後していた私だけれども、雄也のおかげで徐々に慣れてきた。
「私、ここに来ても大丈夫でしたか?お邪魔な気が…女子のほうが人数多いし」
「全く問題なし。そんな合コンでもあるまいし、人数なんて関係ないから」
「雄也くんって、いい人だね」
「そう?わかってくれた?(笑)」
― 話しやすくて、優しくて素敵な人だな。
これが、私の雄也に対する印象だった。穏やかな口調に、優しそうな笑顔。ガツガツ感もなくて、いいなぁと思っていた。
けれども私と雄也がしばらく話し込んでいるのを見た理央が、急にこんなことを言いに私たちの間に入ってきた。
「紗奈、気をつけて。雄也は本当に手が早いから」
この言葉の意味が、私はよくわからなかった。目の前にいる雄也からは、そんな雰囲気が感じられなかったから。
しかし慌てる雄也の姿を見て、何か少しだけ引っかかるものがあった。
「おい。余計なこと言うなよ」
「あ、ごめんごめん〜」
距離の近い2人を見て、私は不思議な気持ちになる。私には異性の友達はいない。だから2人の距離感が、よくわからなかった。
そして2人で突きあっているのを見て、不意に思い出した。
「理央ちゃんと雄也くんは、仲良しなんだね」
「まぁ仲は良いほうかな。楽なんだよね、理央って。サッパリしてるし」
「わかる。理央ちゃんっていい子だよね」
理央は男友達が多いけれど、その中でもよく彼女のインスタのストーリーに登場していたのが雄也だったことに。
「実は私、雄也くんのこと見たことあるんだ」
「え?どこで?」
「理央のインスタに、雄也くんたまに出てくるでしょ?だから一方的に知ってるんだ」
「あ〜そう言うことか!アイツ、よく人のこと勝手にSNSに上げるからな。飲んでいる時とかだよね?」
「そうそう」
― いいなぁ。こんな友達関係もあるんだ。
最初は、純粋にそう思っていた。理央の性格も知っているし、きっと2人の間には何もないだろうなと思ったから。
しかしここから、さらに引っかかることがあった。
「そうだ、紗奈ちゃんのアカウント教えて!インスタ交換しようよ」
「うん、もちろん」
こうしてインスタを開いたのだけれど、雄也との共通の知り合いを見て、驚いた。
「雄也くん、凛ちゃんとか瑞稀とかとつながっているの?」
凛や瑞稀は、一応友達ではあるけれど、男関係が派手で有名な子たちだった。しかも生活も若干不透明。その周囲も含めて、遊びまくっているのは皆が知っている。
でも、ただつながっているだけならまだいい。この雄也の反応に、私は嫌な予感がした。
「誰だろう…?」
「この子たち。知り合い?」
「あ〜この子ね!何度か会ったけど、最近はまったく」
― それって…。
女の勘と言えばいいだろうか。どんな関係なのか、ピンときてしまった。
「そっか。世間は狭いね」
その翌日。彼から食事の誘いがDMで来たのでとりあえずOKはしてみた。
でもその間に、私は彼女たちに連絡を取っていたことを、きっと雄也くんは知らないんだろうな…。
遊び回っている男の大誤算。東京の女のネットワークの怖さって…
A2:遊び回っているツケは必ず回ってくる。知らないと思ったら大間違い。
雄也が予約してくれていたのは、恵比寿にあるとても素敵なお店だった。
「雄也くんってお店選びのセンスまでいいんだね」
「そうかな。ありがとう」
まずは、当たり障りのない会話から始まったこのデート。
でも正直に言うと、今日のデートに行くかどうか迷っていた。でも約束を破るわけにもいかず、とりあえず参加はした。
「紗奈ちゃんって、今彼氏とかいないの?」
「うん。この前別れちゃって…」
「そうなんだ〜。今好きな人は?」
「好きな人もいないよ。募集中」
そう言うと、グイッと距離を縮めてきた雄也。その瞬間に、私はサッと身構えた。
― やっぱりこの人、無理かも。
「紗奈ちゃんのこと、世の中の男たちが放っておかないでしょ」
「そんなことないよ〜。雄也くんも絶対モテるよね。女友達も多そうだし」
「あ〜たしかに女友達、多いかも。でもみんな友達で、何もないよ?」
私は知っている。このセリフが嘘だということを。
なぜなら、雄也とインスタ上の共通の知り合いにいた凛や瑞稀に聞いたら、すぐに判明した。
雄也が相当な遊び人であることが。
彼女たち自身はそういう関係ではなかったようだけれど、女友達の何人か既に“体験済み”。
しかも「用が終わった途端に連絡が取れなくなったりするヤツだから。紗奈も、気をつけたほうがいいよ」と、とにかく評判が最悪だった。
「そうなの?まったく何も?」
「うん。理央とは何もないよ」
理央“とは”、何もないのかもしれない。でも他があり過ぎる。
「そうなんだ。すごく仲が良いから、てっきり何かあったのかと思ってた」
「ナイナイ!一緒に寝ても何もないんじゃない?」
「へ〜そういうものなんだ。いいね、そういう異性の友達がいるのって」
東京は広そうに見えて、とても狭い。悪いことをするとすぐに広まるし、SNSが当たり前の今。共通の知り合いを探そうと思えば、すぐに探せる。
そして万が一女性に対して軽率な行動をしていた場合、その噂話は狭いコミュニティー内だと瞬く間に広がり、皆が知ることになる。
「紗奈ちゃんは?そういう友達はいる?」
「私はあまり男友達っていないなぁ。恋愛関係になっちゃうかも」
「そっか。まぁそういう人もいるよね」
たぶん、彼とは二度と会うこともないだろう。2軒目の誘われて迷ったけれど、家に誘ってきてもいなかったし、とりあえず別れ酒をしようと思った。
「この後どうする?2軒目、感じの良いバーがあるんだけどどうかな」
「いいね、行きたい♡」
ただこちらは真実をすべて知っているだけに、この後2軒目で雄也がどんなに甘い言葉を囁いてくれても、私には何も響かなかった。
― きっとこれも、全部家へ連れて行くための手段なんだろうなぁ。
そう客観的に見ながら、どうしてこんな狭い東京で、遊びまくっていることをバレないと思っているのか。それが不思議でたまらなかった。
男女どちらにも言えることだけれど、本当に好きな人ができた時のために。
軽率な行動は慎むことをオススメしたい。
▶【Q】はこちら:男女の友情は、成り立つの…?異性の友達が多い男に対して、女が感じた違和感とは
▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
▶NEXT:6月18日 土曜更新予定
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