パンよりおにぎりを選ぼう。「栄養士がコンビニで選ぶもの」

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筆者は栄養士という仕事柄、「栄養士あまりコンビニには行かないんじゃないの?」と周りから思われることが多いです。

実際私の場合は自炊が多く、外で食べものを買うときもコンビニで買うことはそれほどありません。しかし、会社にお勤めのかたの場合、コンビニを上手く活用するほうが現実的なこともありますよね。

そこで今回は管理栄養士の目線で、もしコンビニで食事を選ぶとしたらどんなものを選ぶか、そして選ばないかを、お昼ごはんを例にしてご紹介したいと思います。

まず選ぶのはおにぎり

まず、真っ先に選ぶのがおにぎりです。理由はいろいろありますが、まずパンに比べて脂質が少なく、添加物の種類や量も少ない傾向にあるからです。

具は昆布や梅干し、または五目ご飯なども良いですね。海藻は不足しがちですし、五目ご飯は野菜やきのこなどの具材も入っています。

ナチュラルローソンに置いてあるもち麦入りおにぎりがあれば迷わず選ぶと思います。もち麦は食物繊維が豊富で、血糖値の上昇を抑えてくれます。

また、たまにはそばという選択もありです。そばは他の麺類に比べてマグネシウムや鉄分、亜鉛といったミネラル類、そしてビタミンB群、さらには食物繊維のすべてにおいて勝っているからです。わかめや山菜が入ったそばであればなおさら良いですね。

糖質に偏らないよう惣菜を付け足し

おにぎりが決まったら次はそこに惣菜を加えます。根菜の多い筑前煮やほうれん草の胡麻和え、ひじきや切り干し大根の煮物、きんぴらごぼうなどはどれも食物繊維が多い一品。先にこれらを食べることでごはんを食べた時の血糖値の上昇を緩やかにする下準備をしておきます。

これだけだとたんぱく質が少ないので、豆腐か、パックで食べにくければ豆乳でもオーケー。惣菜で五目豆や卯の花などの大豆製品を含むものを選べば、それでもたんぱく質が補えます。

もしもおやつを買うとしたら?

間食を選ぶのであれば一番良い選択はナッツ類です。余計なものが含まれず、たんぱく質、ミネラル、食物繊維などを補給することができます。干し芋やドライフルーツなど原料の元の形が残っているものも添加物が少なく、栄養も豊富です。

甘いものが欲しければおはぎやおまんじゅう、団子などを選びたいところ。和菓子は砂糖が多いと言われますが、それは洋菓子も同じ。洋菓子はそれに比べて脂質まで多く、カロリーが高いのが特徴なのです。

毎回ここに紹介したような食事を選ぶと飽きるかもしれませんし、ストレスになるかもしれません。たまには定石を外して自分の食べたいものを選んで食べるのも良いと思います。

100点満点を目指そうとせず、無理のない範囲でできることを積み重ねていきましょう。

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※ Evgeny Litvinov / shutterstock

【筆者略歴】

圓尾和紀

“日本人の身体に合った食事を提案する”フリーランスの管理栄養士。TVや雑誌の出演、講演、執筆、カウンセリングなどで活動中。「カラダヨロコブログ」は月間アクセス20万以上。