うれし涙、悔し涙、悲しみの涙、味が違う?「興奮状態なら塩辛い涙」

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涙は女の武器というけれど、ウソ泣きを見分ける方法はあるのでしょうか。実は涙は、流したときの感情によって組成が変わるため、味が変わるのです。涙に関する雑学をご紹介します。

■興奮状態なら塩辛い涙

涙の成分は、98パーセントが水分で、その他がナトリウムやカリウム、タンパク質です。この内、ナトリウムの量がほんの少し変わることによって、涙の味が変わります。そして涙の味を変えるのは、自律神経である交感神経と副交感神経です。

悔し涙や怒りの涙は、塩辛い味がします。悔しいときや怒っているときは、感情が高ぶり、興奮を司る交感神経が優位になります。人間の身体は自律神経バランスを取るために、副交感神経も働かせ、涙が出ます。しかし、交感神経が優位だと、腎臓のナトリウム排泄が抑制されるため、涙の原料となる体液のナトリウム濃度が上がります。

そのため、涙は塩辛い味になります。

■感情がそのまま表れた涙は水っぽく薄味

感動の涙やうれし涙は、悔し涙とは反対に、心身ともにリラックスしています。感情を外に放出しています。このときには副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になると、腎臓のナトリウム排泄機能はよく働くため、体液のナトリウム濃度は上がりません。

また、感動の涙は量も多く流れるため、涙の味は水っぽく薄い味になります。

■ウソ泣きを見破るには、舐めてみる?

本心から感動したり反省している場合は、涙の味は薄いものです。ウソ泣きの場合は興奮状態になるため、塩辛くなります。もしも確かめてみたければ、舐めてみると良いです。……と言っても実際にはそんなことはできないので、ウソ泣きを見破るには経験を積むしかないかもしれません。

もしも、ゆくゆくロボットが発達し、声を出せない人の感情を何らかの手段で外に表すことができるようになったら、涙の成分で分析され、ウソ泣きがバレるかもしれませんね。

泣いているときには、涙が鼻からのどを伝わることで、自分では味を感じられることがあります。そんなときには自分を客観的に見て「あ、今わたしは怒っているな」と判断できるため、冷静になる一助にはなりそうですね。