【PARTY REPORT】第69回 ゴールデン・グローブ賞放送記念 AXN Golden Globe Special Night
また、賞のジャンル分けもユニークだ。エミー賞のようにTV番組だけでなく、アカデミー賞のように映画だけでなく、優れた映画とテレビ番組の功績をともに讃えるのだ。それぞれにドラマ部門、ミュージカル・コメディ部門と分けられているのも特徴的。エンターテインメント好きが、より話題作に注目しやすい構成になっているのだ。さらに賞の行方だけでなく、見る楽しみを膨らませてくれるのが、“パーティ・オブ・ザ・イヤー”とも称されるそのスタイル。フォーマルに身を包んだセレブリティたちが食事をとる中、式が進行。式典形式、ショー形式の授賞式よりも、彼らのよりリラックスした表情、より個性豊かな受賞スピーチを楽しむことができるのは、ゴールデン・グルーブ賞ならではなのだ。
実は、東京でのSpecial Nightも、このスタイルを継承しディナー・パーティでの開催となった。当日のドレスコードである“ゴールドをそえたフォーマル”に身を包んだゲストたちはコース料理に堪能。フォアグラ、魚介のマリネ、チキンのキッシュ、南瓜のスープを盛り合わせた前菜、特選牛のロースト カシスソース 温野菜添え、そして、自家製パンナッタのデザートという豪華メニューに、いっそうの華を添えたのが「モエ・エ・シャンドン」。ゴールデン・グローブ賞のみならず、アカデミー賞を含む数々のアワードのオフィシャル・シャンパンとなっているのが「モエ・エ・シャンドン」だ。本場ハリウッドでは、ゴールデン・グローブ賞授賞式に招待された1300人のゲストに向けてマグナムボトルが550本も用意されたとか。Special Nightでも同じモエがふるまわれ、ゲストたちはハリウッドご用達の美酒に酔いしれた。
（写真）第69回ゴールデン・グローブ賞授賞式にて（左）ジョージ・クルーニー（右）ミシェル・ウィリアムズ -(C)ロイター/AFLO
さて、気になるゴールデン・グローブ賞の全受賞結果については、AXNのオフィシャルサイトに詳しいが、veritaが特に注目したレースはこちら。映画の部ミュージカル・コメディ部門で、ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット（いずれも『おとなのけんか』）、シャーリーズ・セロン（『ヤング≒アダルト』）、ミシェル・ウィリアムズ（『マリリン 7日間の恋』らが展開した美しき演技派たちの戦いだ。さらには、同ドラマ部門で展開したグレン・クローズ（『ALBERT NOBBS』）、メリル・ストリープ（『マーガレット・サッチャー 鉄の女』）、ティルダ・スウィントン（『少年は残酷な弓を射る』）らの甲乙つけがたいベテランたちの戦いも白熱。結果的には、いずれも伝説の人物を本物そっくりに演じたミシェル・ウィリアムズとメリル・ストリープが受賞。この結果が今後の賞レースにどう影響していくかに関心が集まるところだ。映画の部ミュージカル・コメディ部門の男優賞、作品賞で受賞を果たしたモノクロ無声映画『アーティスト』や、映画の部ドラマ部門で男優賞、作品賞を受賞したジョージ・クルーニー主演の『ファミリー・ツリー』なども注目したい。質の高い作品が盛りだくさんだった第69回ゴールデン・グローブ賞。受賞作品のみならず、ノミネート作品の日本公開が待たれるところだ。
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