使われていなかった部室の掃除をしているバレー部の3年生


【漫画】『幽霊大好き女子の話』を第1話から読む/本エピソードの第3話も収録

ある高校の部室には、「出るらしい」という奇妙な噂が出回っていた。しかし、それは単なる“噂”ではなかった。昔、1人で遅くまで居残り練習をしていたテニス部の女生徒が部室に戻った際、刃物を持った人物に押し入られ、メッタ刺しにされて亡くなる事件が実際に起きていたのだ。

幽霊大好き女子の話_第3話P02


この高校の運動部の部室には“ある噂”があった


幽霊大好き女子の話_第3話P04


■怨霊が大好き? 奇妙な主人公・笠谷瑠璃

本作『幽霊大好き女子の話』の主人公・笠谷瑠璃は、同級生たちから「幻覚が見えてる変な奴」「虚言癖の痛い奴」と言われていた。誰もいない場所で1人でおしゃべりしたり、何もないところに向かって手を振ったりする彼女は、“普通”の同級生から見れば奇妙に映ったのだろう。

実は、彼女の目には怨霊の姿が見えていた。しかも彼女はそれを怖がるどころか、むしろ怨霊のことが好きだったのだ。自ら怨霊に絡みにいき、彼らが抱える恨み辛みの話を親身に聞いてあげていたのである。

■部室に潜む“もう1人”の正体とは

本エピソードは、そんな物語の第3話だ。この日も笠谷は、怨霊を探し求めて運動部の部室まで来ていた。そこで、1人で部室掃除をしていたバレー部の3年生・美森と鉢合わせる。

笠谷は壁のシミを見つけて「殺されちゃったとき、倒れた場所がここだったんだねー」と明るくしゃべるが、美森は「…は?」。どうも会話がかみ合わない。「さっきから誰と話してんの?」と不審がる美森。どうやらこの部室には、“もう1人”いるようで……。

本作を手掛けたのは、『夜顔 私が知らない、夫の秘密。』や『浮気の代償はご自身でどうぞ。私は執行人です。』などのコミカライズを担当してきた漫画家の空白(あしろ)(@ashirocks_989)さんだ。

■「幽霊はもとは生きている人間」

読者からは「幽霊がただ怖がられる存在じゃない感じがすごく好き」という声も寄せられている本作。霊の感情や背景を描く際に大切にしていることを空白さんに尋ねた。

「『幽霊はもとは生きている人間』という前提で描いています。幽霊というと生きている人に悪さをするイメージがありますが、見た目が怖いだけで中身は普通の霊もたくさんいるんだろうなと思い、それぞれの性格や背景を考えながら描きました」と語る。

もしご自身が“見える側”だったら霊と仲良くなれそうか、という問いには「笠谷のように自分からガンガン話しかけたり追いかけたりはできませんが、出会ったら軽い挨拶や会釈をするご近所さんのような距離感で付き合っていきたいです」と笑う。

各話のメインとなる幽霊譚は解決しつつも、物語全体をまたぐ未解決の謎を残しながら進行する本作。怪異の謎とともに、笠谷と幽霊たちの不思議な交流をぜひ楽しんでほしい。

取材協力:空白(@ashirocks_989)

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