「部下から信頼される上司になりたい」
「この人にならついていきたいと思われる存在でありたい」

そう願って、どんなににこやかに周りにアピールしても、普段口にする言葉や他人に対する態度で、信頼できないと思われてしまうことはあるものです。

今回は、信頼されている上司が「やらない」ことを挙げてみます。上司の立場にいる人は、自分は大丈夫かチェックしてみてくださいね!

ちょっとした口癖や態度が、周りをがっかりさせているかも...

1.「仕事ができない人」という表現を使わない

「あの人、ほんと仕事できないよね......」なんてセリフを他のメンバーの前で口にしないことはもちろんですが、周りから信頼されている人は、そもそも「仕事ができない」という表現を使いません。「この仕事に向かない」という表現を使います。

どんな人にでも得意・不得意なことがあります。ある人は、枠にとらわれないアイデアを思いつくのが得意な一方、決められたことを正確に迅速に進めることは苦手かもしれません。またある人は、縁の下の力持ちとして周りをサポートことに大きなやりがいを感じるけれど、自分が表立って何かを売っていくことには抵抗を感じるかもしれません。

その人に向く仕事であれば力を発揮できますし、向かない仕事であればどんなに努力しても力を発揮できないことがあるのです。つまり、「この人は仕事ができない人」というレッテルを貼ることはできません。

2.イエスマンだけをそばに置かない

組織の中で立場が上になると、そうでなかったころと比べて、思い通りに物事を進めやすくなります。部下との関係もはじめ、仕事とのかかわり方も自分の都合を優先しがちになる人も少なからずいるようです。

信頼されている上司は、自分を取り巻く状況をしっかり把握できている人。それを取り入れるかどうかは別として、自分にとって都合が悪いような声も届けてくれる人も大切にします。イエスマンばかり周りに置くと、気がつかないうちに裸の王様になってしまって、部下が離れていってしまうことを知っているからです。

3.仕事を丸投げしない

部下を信じて仕事を任せることは、部下の成長やモチベーションアップにつながります。専門的なことは、その道のプロに任せる方が正確で時間もかかりません。しかし、その仕事の全体像や部下の仕事内容について何も知らない状態で、ただ丸投げするのは問題です。

「できます!お任せください」と言って取引先からもらってきた仕事をそのまま部下に丸投げ、蓋を開けてみたら自社のシステムでは対応できない案件だった、なんて話はたまにある話。取引先にもですが、部下にも迷惑をかけます。

組織の規模によっても事情はさまざまでしょうが、信頼されている上司は、現場のことを理解しようと努めているものです。

信頼されている上司は、自分の立場を理解している

信頼されている上司は、自分の影響力をよく知っている人です。自分が特定のメンバーに対して「仕事ができない人」というレッテルを貼ってしまえば、同じような目でその人を見るようになるメンバーも出てくるでしょう。また、その人につけた評価はその組織にいる以上、ずっとついていくものになるかもしれません。

仕事の進め方に関しても、上司と部下という関係上、「無理です」と言えない部下もたくさんいます。気がつかないうちに大きな負担をかけていることもあるでしょう。

自分の周りに対する影響力を理解した上で、発言や行動をする。だからこそ上司としての信頼を得ているのです。